kisshug…<つかつく> 9.
司は検査の結果、異常が見当たらないという事で退院許可が出た。
医者も今までは何だったんだろうと、首を捻らざるを得ない程の脅威の回復力だった。
司は、道明寺邸に帰ったと同時につくしにも道明寺邸で司と同居するように促した。
楓も了承済で有る。
道明寺邸に到着した司とつくしは、タマに迎え入れられた。
タマと抱き締め合って、泣きながら、喜んだつくしとタマであった。
「つくし、お帰り。
あたしゃ、嬉しいよ。
坊ちゃんを宜しく頼むよ。
それと、つくしのマンションの荷物は全て、邸に運んであるよ。
マンションは奥様の命令で、引き払って有るから、そのつもりで居な‼
マンションの荷物は坊ちゃんの部屋に入れてあるから、後で、チェックして於くれ。」
「はぁ~??
先輩、如何いう事ですか?
結婚の了承もしてないのに…。」
「まだ、了承してなかったのかね?」
「してませんよ‼」
「もう、道明寺家に包囲されているんだよ、つくしは…。
無茶な抵抗はおよしよ⤴。」
「はぁ~⤵。」
「何はともあれ、つくしが帰って来てくれて、あたしゃ、安心したよ。
此れで坊ちゃんの事で、苦しまなくて済むし…よ。」
「私は、道明寺家にとって如何いう存在何ですか?」
「坊ちゃんの猛獣使い⤴。」
「はぁ~??」
つくしは、『前途多難』だと思っていた。
つくしは、司の部屋に入った。
司は嬉しくて、思わず、つくしを抱き締めていた。
離す事が出来ない司は、つくしの顔を見る事さえ出来ずに照れていた。
「つくし、今日から、此処がお前の家で部屋だ。
お前の物は全て揃えさせた。
足りない物は言ってくれ。」
「………、もう、十分だから、良いから…⤵。」
司は、嬉し過ぎて、つくしの話しを一切、聞いて折らず、舞い上がっていた。
「俺等、やっと、結婚出来るんだよな。
つくし、愛してる‼」
司は、kissしようとしていた。
それを阻止しようとしていたのはつくし。
“病み上がり何だから、今日は大人しくしろ‼”と、心の中で叫んでいるつくしで有った。
その態度に怒り出す司。
いつものパターンが成立していた。
でも、其処は司…。
既にこうなる事は、分かっていた。
司は態と、いじけて見せた。
つくしは、司のいじけた寂しそうな眼と態度に昔から弱いので有る。
「嫌なら、良いけどよ…⤵。
何も無しは、俺は寂しいけどな…⤵。」
つくしは、“その眼とその態度はヤバいって…。”と…、思っていた。
つくしの弱い処を突かれている事をつくしは警戒していた。
しかし、"結局は、こうなるのか?“と、言わんばかりに、司の想い通りに事が運ばれていくつくしで有った。
結局、kissからhugに…。
長~い夜を、司とつくしは久し振りに二人で過ごした。