打ち上げ花火…<つかつく> 6.
<一部の内容にショッキングな内容が含まれています。 不快を感じられましたら、お
詫びします。>
<類side>
俺とあきらと総二郎が病院に着いた時、静が泣き崩れて動けない状態だった。
静の話しに寄れば、司の厚意で、一旦、シャワーを浴び、服を着替える為に自宅に帰った後、戻って見れば、この状態だったそうだ。
俺は、『司は牧野と一緒に居れて、幸せだったんじゃないかな。』と、思っていた。
だから、悲しむのは可笑しいと…。
静にも、椿姉ちゃんにも、あきらと総二郎にも話して聞かせた。
「「「「………、そうだな。」」」」
皆、分かってくれた。
椿姉ちゃんは病院に到着する前から、泣き崩れて、疲れ切っていた。
心の中は如何か分からないが…、司の母ちゃんだけが平常心で居るように見えた。
唯、病院を後にする前、司の母ちゃんの言った一言が耳から離れなかった。
「馬鹿な息子…。
これ程までに、つくしさんを愛していたとは…。
『後悔、先に立たず』…ね。」
この事件で、司の母ちゃんのお咎めが無かった。
どんな、手を使ったかは分からない。
でも、最愛の息子を亡くした母親としてのお咎めが有ったという事だろう。
唯、唯一、最後に、司の母ちゃんが息子孝行をした事は…。
司と牧野の葬祭は一緒に行われ、お墓への埋葬も、二人だけのお墓に、
『道明寺司・つくし』と、記されていた。
俺達、F3はやっと、司と牧野は、心置きなく、一緒に居る事が出来るのだと、喜んでいた。
多分、司の母ちゃんの牧野のへの罪滅ぼしのつもりなのだろう。
『後悔、先に立たず』
司の母ちゃんの思いは、司と牧野に通じただろうか?
fin