好きなのに…(続編・その後)<総優> 4.
【婚約・結婚 編】
優紀は、扉の前で、総二郎と巧三(たくみ)の会話を聞いていた時、思い出したので有る。
“そう言えば、あの頃、あんな風に言われた時、凄く辛かったなぁ~。”と…。
“少しくらい、総二郎さんを苛めても、罰は当たらないよね。”と、優紀は、心の中で訴えていた。
「優紀、お前なぁ、今のは何だよ。
“どんな、プレゼントにするかは俺の方が得意”って、如何いう意味だよ?」
総二郎さん、忘れてませんか?
『女たらしの(女)遊び人』だった頃を…。
私を苦しめていた頃を…。
「えっ、だってぇ~??
女性の気持ちは良~く、分かっているんでしょ?
女性1,000人斬りだっけ??」
優紀、お前ぇ~‼
「優紀、お前ぇなぁ‼
言わせて於けば良い気に成りやがって、唯じゃ於かねぇぞ‼」
「だって、何時かは言いたかったんですもの。
高校生の頃だった私を傷付けた罰です‼」
何が罰だぁ~‼
「はぁ~??
だからって、弟の前で言わなくても良いだろ。
ぜぇってぇ、今日という今日は、許さねぇからな‼」
ヤバい‼
総二郎さん、本気で怒ってる??
「えっ??
如何して、そうなるの??」
ヤバい‼
本気の力で抑え込まれてるぅ~‼
「当然だろ。
覚えてろよ、優紀‼」
優紀は、その後、総二郎の餌食になってしまった。
優紀は、本気で後悔していた。
本気で怒ってしまった総二郎が如何いう風に成るかって事を、優紀はこの時まで知らずに居たのだ。
これからは、総二郎を本気で怒らす事は危険と、脳がインプットしたので有った。
これからは、
総二郎を本気で怒らす事は気を付けようと、決意した優紀だった。