好きに成ってしまった訳…<あき桜> 15.
<桜子side>
私は、美作さんの言葉に驚愕していた。
『まさか…?』としか言いようがなかった。
そんな風に思われていたなんて…。
私は、もう、自分の気持ちにウソを付かなくて良い事・我慢しなくて良い事を悟った。
そう思えた途端、私は、美作さんの事が好きになっていた事に気付いた。
多分、美作さんも、もう、気付いているんじゃないかと思う。
そう思えば、楽に成ろうとしていたのは、自分自身が、全ての事から逃げていたからだという事に気付けた。
今はすっきりした気分かも…⤴。
<あきらside>
最近、桜子と良く会うように成って来た。
避けられて居ねぇって事だよな。
良い傾向じゃねぇのか?
そう思って居た時、類から声を掛けられた。
「最近、三条を良く見掛けるようになったじゃん‼
避けられてないみたいだね、あきら?」
「ああ?
そうだな…。
俺的には、嬉しいけどよ、桜子の気持ちをまだ、聞かせてもらえてねぇから、焦ってん
だよな…。」
「何?
まだ、聞いて無いの、あきら?
あきららしくないね?」
『俺らしい』って、何だよ。
中途半端にモノ言うな、類⤵。
「そうかぁ~?
此れでも、頑張ってんだぜ⤵。」
「『頑張っているあきら』って言うのも見物だね⤴。」
「………」
「頑張っている司と総二郎に見飽きたから、丁度、良かったよ⤴。」
はぁ~??
類、俺らF3で遊んでんじゃねぇよ‼
類は何、考えてんだ‼
いい加減にしろよ‼
其処に、司と総二郎がF4ラウンジに現れた。
「よう‼
お前ら、もう来てたのかよ‼」
「司は別に来なくても良いんじゃないの?
あっち(NY)の大学卒業してんだから…。」
「お袋に言われたんだ。
日本の学業も知って於いて損は無いってな⤴。」
どうせ、司の母ちゃんも、司が牧野の後を追って英徳に来る事、分かってるから、体裁の為に通わせてるんだろうけどな。
今や、牧野は、司の母ちゃんの小間使いだからな。
大変だわな。
同棲まで許すとは思わなかったけどな。
「物は言いようだね‼」
「はぁ~??」
「お前ら、その辺にしとけよ‼」
やっぱり、俺は何時まで経っても、こいつらの世話係かよ⤵。
いい加減、卒業してぇわ⤵。
早く、桜子、お前の気持ちを聞かせろ~~‼