懺悔の日々…<総優> 8.
総二郎は高校の頃に優紀を傷付けた事を心の中で詫びていた。
自分自身の気持ちの為に言った言葉や態度が、今の自分に降り掛かって来るとは…。
『優紀、済まなかった⤵。
俺を許して欲しいとは言えねぇ⤵。
けど、拒絶だけは勘弁してくれねぇか?
今、やっと、分かったんだ。
好きな女に、大切にしてぇ女に拒絶される事の苦しさを…。
俺はお前にそれをしていたんだよな…。
本当に、済まねぇ…⤵。
優紀…。』
総二郎はその場から離れられずに居た。
総二郎は優紀の居る病院から離れる事が出来ないで居たのだ。
総二郎は特別室に身を置いていた。
そんな事が続いていたある日、優紀に退院許可が出た。
優紀は京都の叔母の家で自宅療養する事に成り、総二郎もそうそう京都に居る事が出来ない為、優紀を優紀の叔母に預けて、総二郎は迎いに来た司と優紀の看病をしていたつくしと共に東京に帰って行った。
総二郎の落胆振りは目に余る所が有り、また、総二郎の喪失感は日に日に酷くなるばかりで周りが居た堪れなく成っていった。
そんな時、優紀が再び、病院に運ばれたのだ。
優紀は外出の際、事故に在った所を歩いている時、オーバーラップしたらしく、意識を失って、その場に倒れてしまったのだ。
優紀の叔母からつくしに連絡が入ったのは夕方に成ってしまっていた為、ヘリで、再び、京都入りした司とつくしだった。
ドクターからは、“同じ場所を見せない方が良い。”と、言われた。
実は、事故現場は、生活拠点にある為、叔母は優紀を東京に戻す事を決めたので有った。
その事はつくしに伝えられた。
優紀は丸2日間、昏睡状態になり、目が覚めた時には、記憶を失っていた。
しかも、総二郎だけの記憶を…。
F2&T3は、“またぁ~⤵。”と、なっていた。
当の総二郎と司は苦笑いしかなかった。
優紀は京都の女子大という訳には行かず、心配だった総二郎が無理矢理、優紀を英徳大学に編入させた。
陰で家元夫人と総二郎が動いていた等、優紀は知らずにいた。
其処はつくしが上手く優紀に説明していた。
「優紀、英徳の方が、皆、居るし、安心でしょ⤴。
何か、有っても、私も桜子も居るし…。」
桜子も加勢した。
「優紀さんとまた、ご一緒出来る何て嬉しいですわ⤴。」
優紀は騙された感は否めないが、皆の厚意だからと、英徳大学への編入に納得した。
それからは、優紀も英徳大学ライフを楽しんでいた。
勉強は大変そうだったが…。