従兄妹物語…<つかつく>・<総優> 16.
つくしは、桜子に言われた事を真剣に考えて居た。
*司の寂しそうな顔や辛そうな顔を見ると、此方まで辛くなり、
胸がキュンと、締め付けられる気がするのは何故だろうか?
*桜子が、言う通り、司を意識しているからなのだろうか?
*此れが好きって事なのだろうか?
つくしでは理解不能で、自分自身では分からなかった。
総兄に聞いてみるべきか…?
「総兄、ちょっと、良い?」
「ああ、良いぞ‼」
つくしは、総二郎につくしの今の心情を話しして聞かせた。
「なぁ、つくし。
桜子が言う通り、つくしの気持ちはつくしにしか分からないし、自分自身で気付かなけ
れば意味がない⤴。
でも、一つだけ言うなら、『一期一会』だぞ⤴。
つくし、お前なら、その意味は分かるだろ?」
総二郎はつくしにそう言いながら、
右手の人差し指で、つくしの額を小突いて遣った。
「………、そうだね⤴。
総兄、有難う‼
何か、分かった気がするよ。」
総二郎は嬉しそうに頷いた。
「そうか、じゃあ、良かった‼」
つくしは総兄に相談してみて良かったかも…と、思っていた。
つくしは司に惹かれている自分に漸く気付けたので有った。
でも、まだ司に伝えるのは照れくさくて、言えずに居る自分も、また愛おしく思っていた。
もう直ぐ、F4は高校を卒業して、大学部に進む事に成る。
その前に伝えた方が良いかも知れない。
つくしは、密かに、思いを募らせていた。
とうとう、F4の卒業式の日が来た。
つくしは、何時(いつ)、司を呼び出そうかと、思っていた。
そんな時だった。
F4の卒業パーティーを仲間内でしようという事に成り、道明寺邸に全員(F4&つくし・優紀・桜子)が集まった。
パーティーが始まって、1時間程経った時、つくしは、司を呼び出し、つくしは、つくしの気持ちを司に伝えた。
「道明寺さん、待たせてごめんね‼
やっと、自分自身の気持ちに気付いたの⤴。
道明寺さん、私、貴方が好きです⤴。」
司は満面の笑みで答えていた。
「やっと、言ってくれたんだな‼
サンキューな、つくし‼」
司はそう言いながら、つくしを抱き締めた。
司は、司自身の気持ちに気付いてから、約1年が経つ。
司は、“ほんと、長かったよな⤵。”と、考えて居た。
そして、皆に…、
『つくしがやっと、つくしの気持ちを司に伝えてくれた事』
『司とつくしが恋人として付き合う事』
が、報告された。