もしも類とつくしが兄妹だったら…<つかつく> 16.
<今回は、司も類もつくしも出て来ません。 ですが、後々、必要になって来る場面です
ので、良かったら、お付き合い下さい。>
【花沢つくし 編 16.】
総二郎、あきらが大学2年、優紀が大学1年、桜子が高校3年の時、以来、4人で遊ぶ事が多くなっていた。
あれから、何年か経ったある日の4人の集まりで、優紀と桜子の会話が総二郎とあきらの耳に入って来た。
「優紀さん、今も茶道、続けていらっしゃるのですか?」
「えっ‼
うん、街のカルチャーセンターのような施設の茶道教室に通っているの。」
「それって、例のビルの中の教室ですよね?」
「うん。
でも、どうして急に?」
「お祖母様に優紀さんの事、何気にお話ししていたら、『あの、可愛いお嬢さんなら、私
(わたくし)が先生をご紹介致しますわよ。』って、言っていらしてね、『今度、お連
れして…。』って、言われているんです。」
「えっ‼
でも、ご迷惑じゃあ…。」
「お祖母様は楽しんでいるようですわ。
優紀さん、また、お邸にいらして下さいね。」
「うん。
有難う、桜子さん。」
女策士桜子、降臨‼
「おい、総二郎‼
何回も呼んだんだけどなぁ、気付いてなかったんか?」
「悪ぃ、何だよ。 あきら。」
「お前、鏡で顔見て来いよ、酷ぇ顔してっぞ。
お前、顔が歪んでいるぞ。」
「はぁ~??」
「優紀ちゃんの事、“好きです。”って、言ってるようなもんだぞ、その顔は。
何で、俺に言って来ないんだよって、優紀ちゃんの顔を睨んでどうするよ?
ちゃんと、優紀ちゃんに言葉で伝えろよ。」
「はぁ~⤵。」
「溜息付くなよ、総二郎。」
「あきら、自分に気付かない振りしていたのに、気付かすなよぅ~。
気付いちまっただろ、どうしてくれんだよ?」
「あはははは‼ 告白しろ‼」
「うるせ~よぉ、あきら‼」
総二郎は、帰り掛けていた優紀を追い掛けた。
「優紀ちゃん、俺、今日、車だから、送るよ。」
「えっ、大丈夫ですよ。」
「話ししたい事が有るんだよね。」
「そう何ですね。
じゃあ、お願いします。」
「ああ(笑)。」
車の中…
「優紀ちゃん、今、付き合っている男(ヤツ)居るの?」
「今は居ませんけど…。」
「じゃあさあ、俺はどう?」
「えっ?
西門さん、どういう意味ですか?」
はぁ~?? 分かんないかな?
告白したのは、優紀ちゃんが初めてで、最後になると、思うんだけど…。
「分かんないかなぁ、俺と付き合わない?
どうも俺、優紀ちゃんの事、好きになったみたい何だよね。」
「………」
「優紀ちゃん…?」
俺が断られる訳、無いわな。
「私で良いんですか?」
「勿論、優紀ちゃんが良いんだよ。」
「宜しくお願いします。」
「了解、宜しくされました。」
「えっ‼ うふふ…。」