取り戻したい…<総優> 6.
<総二郎side>
優紀ちゃんに会いたくても、警戒態勢が続く中、中々、会えずに居た。
優紀ちゃんに会いたい病が出て来た俺を見兼ねたあきらが、桜子から優紀ちゃんに連絡してくれる様、話ししてくれていた。
こういう時は、『持つべき者はダチだな‼』と、俺は改めて思っていた。
優紀ちゃんとは、美作邸で会う事が出来た。
あきらは、俺と優紀ちゃんの二人が二人っきりに成れる様に、部屋を用意して於いてくれた。
俺は、優紀ちゃんに優しく声を掛けた。
「優紀ちゃん、今日は無理させてごめんな‼
大丈夫だったか?」
「はい、大丈夫でした。」
俺は優紀ちゃんの答えを促した。
「俺な、そろそろ、優紀ちゃんの気持ちが知りてぇんだけど…、答えてくれねぇか?」
「………」
此れでも、まだ、答えてはくれねぇんだな?
「ダメか、こんな俺じゃあ?」
優紀ちゃんはやっと、答えてはくれた⤵。
「そう言う意味では有りませんが、私は女優の仕事をしています。
西門さんは、茶人の方です。
私と居るだけで、誤解を生じると思うんです。」
優紀ちゃん、何が言いてぇんだよ?
「如何いう意味だよ?
俺が優紀ちゃんと一緒に居るだけで、何で俺が誤解されるんだよ?
俺は、優紀ちゃんと離れているだけで、会えねぇだけで、病気に成りそうになったん
だよ⤵。
優紀ちゃんに会えねぇ病に成って、ストレスで…⤵。」
「………」
「俺を病気にさせたくねぇなら、付き合って欲しんだ‼」
「………、西門さん、本気なんですか?」
「本気も本気⤴。
マジ、本気‼」
「………」
また、優紀ちゃんは答えなくなった。
「俺は嘘は付かねぇ‼
俺は優紀ちゃんが、その気に成るまで、諦めねぇからな‼」
「………、西門さん、それは無理ですよ‼」
俺は優紀ちゃんが、言ってる意味が分からねぇ。
「何で?」
「私と一緒に居れば、今回の様に騒がれます。
西門さんのお仕事に差し支える事に成ると思うんです。
だから、私とは、一緒に居ない方が良いんですよ‼」
優紀ちゃん、俺に断わる理由がそれか…?
それなら、俺は、優紀ちゃんを諦められねぇな‼
「優紀ちゃん、そんな理由で断るなよ‼
親父も、俺の気持ちは、もう、知ってる。
“早く、公表しろ‼”と、うるせぇ~くれぇだ‼
俺は、直ぐにでも公表してぇと、思ってる。
ダメか…、こんな俺じゃあ?」
「………」
何で、答えてくれねぇんだ?
「もう、『3回ルール』も、優紀ちゃんと再会してから、一切、遣ってねぇ‼
寧ろ、優紀ちゃんと、再会してから、女遊びをしてねぇんだ‼
半年だぞ‼
半年も女遊びをしてねぇんだぞ、この俺が…⤴。
凄いと思わねぇか?
もう、優紀だけだ‼
こんな俺じゃあ、ダメか?」
「………」
いい加減、何か言えよ、優紀‼
「なぁ~、何か言ってくれよ‼
不安に成るだろ?」
やっと、優紀が応えてくれた。
「先ずは、事務所を通してからでも良いですか?」
「分かった。
それで行こ‼
それから、もう一度、話し合いをしよう‼」
やっと、事務所に通す事にOKを貰えた。
やっと、此処からだぜ‼
諦めねぇ、ぜってぇに‼