好きなのに…<総優> 12.
次の日、道明寺邸にて
「優紀さん、お茶のお稽古、西門邸に通っていらっしゃるそうですね?」
「ええ、そういう事に何故か成っていて、如何してこうなったのか分からないの?
桜子さん、何か知ってる?」
「申し訳ないのですが、私は、何も存じ上げませんわ。」
「………」
桜子が優紀に追い打ちを掛け出した。
つくしは、ビクビクである。
「優紀さん、西門さんの事、どう思っていらっしゃいますか?」
「ええぇ?? 何で?」
桜子は優紀の気持ちに、グイグイ、押し迫った。
「優紀さん、西門さんのお気持ち、ご存知ですよね?
先輩の婚約パーティの時、優紀さんと西門さんに何が有ったか何て、聞かなくても、何
となく分かりますよ、西門さんの様子を見ていれば…。」
「………」
「優紀さん、あの後の西門さんの荒れようご存知ですか?
大学は休みがち、仕事はミス続き、家元も呆れてしまう始末だったそうです。」
「………」
「優紀さんが西門邸に通われるようになってから、人が変わったように西門さんの“お茶
の味が変わった。” や 西門さんに“何が有ったんだ。”って、専らの噂らしいです
よ。」
「………」
桜子は最後の押しの一手とばかりに、押して押して推し捲った。
「それって、どういう意味か、いくら優紀さんでも、分かりますよね?」
女策士桜子 降臨‼
(“はぁ~⤵。” つくしの心の声…。)
「桜子さん~。」
其処へ、F4、雪崩込み…。
「優紀ちゃん、俺は優紀ちゃんの事…、好きだ。
優紀ちゃんは如何なんだ?」
「西門さん?? 私…。」
「………」
皆、優紀の言葉に期待を寄せる顔・顔・顔・顔・顔・顔…。
優紀は困ってしまった。
「優紀ちゃん…??」
「西門さん…、好きです。」
「「「「「「「………」」」」」」」
皆、何が起こったのか、一瞬、分からなかったが、
「「「「「「「やったぁ~‼」」」」」」」
と、叫んでいた。
その後、総二郎と優紀は恋人として、お付き合いを始めましたとさ…。
二人のその後、皆さん、野暮な事は聞かないでぇ~‼
Fin
<でも、やっぱり、恋人 総二郎と優紀は垣間見たいですか?>