tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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慕情そして恋情…<つかつく>  15.





つくしは背中が凍り付くのを初めて感じていた。


「なあ、つくし…。
 俺の傍に居て、つくしの事を好きに成って行く俺を、優越感に浸りながら、楽しんで俺
 を見てたのか?」
「そんな事、有る訳ないでしょ?」
「じゃあ、何故、言わなかった?」
「言えなかったの。 
 本当に、ごめんなさい。」
「じゃあ、許して遣る。
 その代わり、つくし、覚悟を決めろ‼
 お前は、俺の女なんだ‼
 俺等は、もう既にそう言う関係だろ?
 ガキも居んだ。
 俺が、如何言う事を言ってるのか意味は分かってるよな⁉」


流石のつくしも、知らないでは許されない事を悟っていたので、つくしは首だけ、縦に振っていた。


そのつくしの仕草に、司はニヤッと笑みを浮かべていた。
つくしは、司の笑みには気付いて居なかった。



漸く、司は、エレベーターの階ボタンを押し、最上階の司の部屋の有る階に着き、司とつくしは部屋に入って行った。



楓、翼、タマは、漸く、司とつくしが部屋に入って来た事に安堵していた。


西田から、マンションに到着した旨の連絡が入って来ていたのに、中々、部屋に入って来ない司とつくしを心配して居たのだ。


楓とタマは、司とつくしが喧嘩をして居るのではないかと、不安で居たのだった。


だが、楓とタマの心配を余所に、司のにやけ顔に、呆気に取られるしかなかった楓とタマであった。



司は部屋に入る成り、翼と対面して、嬉しさで堪らなかった。
我が子が、目の前に居るのだ。
嬉しくない訳が無かった。


「名前は?」
「翼、道明寺翼と、言います。」
「もう、『道明寺』を名乗ってくれるのか?」
「英徳学園では、『道明寺翼』で、編入してるから。」
「そうか‼
 翼、お前の父親の『道明寺司』だ。
 長い間、済まなかったな。」


司は翼に頭を下げていた。


その姿に驚愕したのは、つくしだけではなく、楓とタマも驚愕していた。


「良いよ。
 理由は、進兄ちゃんから聞いてたから。」
「翼、何時(いつ)、進から、聞いたの?」
「去年。」


つくしは、余りの唐突な翼の言葉に、驚愕してしまった。


「はぁ~??」
「進って、言えば、つくしの弟のか?」
「うん、そうだよ。
 父さん、知ってるんだ⁉」


翼に言われた『父さん』と、言う言葉に、驚愕と言う寄り、嬉しさが込み上がるしかなかった司だった。


「知ってるも何も、大切な俺の『弟』だろ。」
「そろそろ、『弟』じゃなくて、名前で呼んで遣ってよ?」
「分~ってるよ。」
「父さん、進兄ちゃんの事、名前で呼んで無かったの?」


罰が悪そうに、司は翼に答えていた。


「ああ。」
「そりゃあ、ショックだよ。
 父さん、名前を覚えられなかったとか?」
「………」


翼の質問が図星過ぎて、何も答えられない司だった。


「えっ、マジ⁉
 父さん、それは無いね。」


翼に言われるのは、つくしに言われるのと違って、情け無さが込み上がって来るのが分かった。


「悪かったな…。」


こう言う風に返答する事が、精一杯の司だった。


此れからは、ちゃんと、『進』と、呼ぼうと心に誓った司だった。



其処で、司とつくしは、楓から、提案がされた。


「司、翼は司の実子よね。」
「当然だ‼
 俺の息子(こ)に決まってるだろ‼」
「だったら、入籍の際、実子で籍を入れる為に、司と翼はDNA鑑定を受けなさい。
 実子として、籍に入れる為には、証明が要るのよ。
 司と翼のDNA鑑定後、翼を司が実子として認知出来た後に、つくしさんと入籍為さ
 い。
 勿論、牧野家にも、許しを請うて来なさいよ。
 特に、司は長い間、勝手して来ているんだから…。」



実は、既に、楓は、牧野家に出向き、今までの楓の行いを、牧野家から許しを請うていたのだった。

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