tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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慕情そして恋情…<つかつく>  27.




<翼side>


空港に到着して、ロビーに出て、俺は吃驚した。


「何だ此れ?」
「取り敢えず、空港を出ましょう‼
 此れでは、埒が明かないでしょう。
 副社長とつくし専務は、リムジンで待機為さっております。」
「了解した。
 此れじゃあ、リムジンから、出て来れないよな⁉」


で、俺は、マスコミから、何を聞かれても無言を貫き、秘書が改めて、“FAXで報告する。”と、伝えたに留まった。


秘書とSPが、マスコミを抑え込みに入っている(?)…。
否、制止している間に、俺は、両親が乗っているリムジンに滑り込む様に、乗り込んだ。


リムジンに乗り込んだ俺は、父さんと母さんに、先ずは、挨拶をした。


「父さん、母さん、只今‼」
「ああ。」
「翼、お帰り‼」


父さんと母さんの挨拶に、最も過ぎて笑えた。


つい最近、父さんが出張の際のNYの時に気付いた。
この父さんの挨拶の仕方はテレが有るという事を…。


「翼、当面の住まいは如何する?
 お前が一人になりたいので有れば、マンションを至急、用意させる。」
「邸の俺の部屋は?」
「まだ、そのままに成ってるわよ。
 一応、使用人のハウスクリーニングはされているけど…。」
「じゃあ、邸で良いよ。」
「蘭と翔も居て、煩せぇぞ‼」
「今までが、静か過ぎたから、良いんじゃない?
 帰って来たって感じで…。
 でも、一人になりたい時も有ると思うから、何方にでも帰れる様に、用意だけして於い
 て欲しいかもな…⁉」


母さんの最も過ぎる返しに、“日本に帰って来たんだ‼”と、実感する俺だった。


「一人になりたい時は、メープルに行けば?
 翼のキープのお部屋も有るんだよね、司?
 メープルもマンションもって、両方は要らないでしょ?」
「メープルに用意して有るぞ‼」
「じゃあ、メープルだけで大丈夫だよ(笑)‼」


で、俺の日本での生活がまた、始まった。




俺が帰国して、半年が経った頃…。


仕事にも、日本での生活にも慣れて来た。


そんな時、父さんから、一人の女性秘書を紹介された。


26歳だという、その女性は…。
実は、総二郎おじさんのお兄さんと優紀さんのお姉さんとの間の子供…。


所謂、総二郎おじさんのお兄さんと、優紀さんのお姉さんは、夫婦だそうだ。
その二人の間に生まれた『娘』と言う事だった。


所謂、総二郎おじさんにとっても、優紀さんにとっても姪っ子に当たるそうだ。


総二郎おじさんのお兄さんと言う方は、ドクターらしく、西門流を継がなかった為、総二郎おじさんの姪っ子さんでは有るのだが、その女性は一般家庭の娘として育てられたらしい。


だからだろうか、俺の良く知る女性達とは大違いで、媚びる様な事はしない。
声のトーンも高く無く、聞いて居て安心する様な、程良いキーの高さだ。


俺も、中学までは、一般家庭の息子として育てられた。
今では、セレブとしての生活の方が長くは成って居たが…。
やはり、こういう女性の方が、俺は、落ち着く気がしていた。




その女性は、大学卒業後、道明寺HD 日本支社に入社していたらしく、入社当時から秘書の仕事をしていたらしい。


母さんのお気に入りの女性で、1年前から、母さんの第1秘書をして居たらしい。


そんな関係で、俺が慣れて来た頃を見計らって、紹介して来たと言う事だった。



俺は、母さんが気に入っている女性という事も有ったが、何と無く、初対面から、気に成っていた。


だからって、誰に相談する訳にも行かず、何か、悶々としていた。


俺が、高校の頃から、そんな時に限って、何かを嗅ぎ付けて、必ず、F3のおじさん達の誰かが俺の前に現れる。


今度は、父さんとのプロジェクトの打ち合わせで、道明寺HDに来ていた類おじさんに呼び止められた。


「翼、頑張っている様だね。」
「類おじさん‼
 久し振りですね。」
「翼、顔色冴えないね?
 何か、悩み事?」


俺は、思いっ切り溜息を付いてしまっていた。


「はぁ~
 F3のおじさん達って、何で、俺の事に成ると、何かを察知するんだろ?」
「それはね。
 翼が、司と牧野の息子だからだよ。
 俺達の親友の息子だからだよ。
 諦めな‼」
「………」


ほんと、鋭いよ、F3のおじさん達…。


「司と牧野に言い難いんだったら、俺達F3が相談に乗ろうか?
 此れでも、恋愛偏差値は、翼の両親よりは有るからさ‼」


総二郎おじさんは、ヤバいでしょ⁉
姪っ子なのに…。


「否、総二郎おじさんが居るのはちょっと…。」
「ふ~ん、成程ね。
 じゃあ、あきらが居るのは良いんだ(笑)。」


俺は、類おじさんに突っ込まれて、“…っう‼”と、言葉に詰まってしまった。
流石です、類おじさん‼


だから、俺は、話題を変えて見た。
類おじさんは、俺に乗ってくれたみたい…だった。


「あきらおじさんは恋愛偏差値は高そうですよね?」
「あきら夫婦は、夫婦揃って、恋愛偏差値が高めかな?
 何なら、三条にも来てもらう?
 『三人寄れば文殊の知恵』って、言うでしょ?
 丁度、相談者は3人出し…。」


そう言われて、メープルで待ち合わせする事に成った。



母さんには、“メープルに泊まる。”と、伝えて…。

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