bad love…<つかつく> 13.
真っ赤に成って司に抱き締められているつくしと、つくしを抱き締めたまま離さない司を放って置いて、一同、ソファに座って喋っていた。
類は、例の如く、ソファに寝っ転がったままだったのだが…。
「優紀ちゃんって、つくしちゃんとは如何いう関係?」
優紀は、如何答えたら良いのか、困惑していた。
「あの、如何話ししたら良いのか…何ですが…?」
滋は、事投げに言って除けた。
「優紀ちゃん、大丈夫だよ。
皆には、白状させられてるから…‼」
「その言い方、人聞き悪くねぇか?」
「でも、結局はそうでしょ?」
「まあ、成り行きだろ?」
「まあ、如何でも良いけど…。」
優紀は、3人のテンポに就いて行けなかった。
「あの…?
宜しかったでしょうか?」
「ああ、良いよ‼」
優紀は、触りだけは話そうと思っていた。
「つくしとは、中学校からの同級生で、親友、何です。」
「じゃあ、つくしちゃんがどんな子だったか、良~く知ってるんだ。」
「はい、高校までは同じ学校だったので…。
学校の成績はつくしの方が遥かに良かったんですけど…。」
総二郎の突拍子も無い言葉に、優紀は、呆気に取られていた。
「へぇ~、ところで、優紀ちゃんって、何か遣ってるよな?」
「へっ??」
優紀は、尚も、総二郎から言われた言葉に吃驚したのか、素っ頓狂な声を出していた。
「優紀ちゃんってさ、茶か、華を遣ってる?」
「えっと、茶道を嗜んでいます。」
「へぇ~、そうなんだ。
何処の流派?」
「あの~、西門さんは、『間宮』って、知ってますか?」
「『間宮』って、『間宮先生』の事か?」
「はい。
私の母方の祖母、何です。
なので、幼少の頃より、お茶を嗜んでいます。」
「………」
総二郎は驚愕して、声が出せないで居た。
あきらが、総二郎に声を掛けても、総二郎の反応は無かった。
「総二郎、如何した?」
「………」
総二郎は、優紀の声に気付き、慌てて、反応した。
「あの~??」
「あっ、何?」
「いいえ、大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だ。
優紀ちゃんって、本当に、間宮先生の孫さん何だ?」
「はい、そうです。」
「今度、うち(西門流)の茶会に来ないか?
間宮先生の孫さんなら、大歓迎だよ。」
「祖母と相談してからで、良いですか?」
「ああ、分かった。」
あきらは、如何言う事なのか、総二郎に訊いて来た。
「さっきから、総二郎と優紀ちゃん、何の話ししてるだ?」
「ああ。
優紀ちゃんの祖母さんってのが、うち(西門流)の重鎮の先生の内の一人なんだよ。
お袋も何も物が言えねぇ様な重鎮の先生なんだ‼」
類が、急に、起き出して、総二郎に向かって、話し出した。
「総二郎、そう言う事だったんだね?」
「はぁ~??
類、急に起き出して、何を言い出すんだよ?
寝てなかったのかよ?」
「う~ん、寝転んで居たでしょ?」
「って、事は、話しは聞いてたって事か?」
「まあ、そう言う事だね。」
類は楽しそうにしていた。
総二郎は不安でしかなかった。
総二郎は思っていた。
“類にバレると厄介なんだよな…。”と…。