何でこうなった…<あき桜> 後編
「美作さん、私と付き合うと大変だとは思わないんですか?」
私は、美作さんの告白が嬉しくて仕方なかった筈なのに、何故、あんな事を言ってしまったのか?
自分自身でも理解に苦しむ程、分からなかった。
「………」
美作さんは答えてはくれなかった。
当然か、言った本人の私でも、理解に苦しむのに…。
「私を『女策士』だと、散々、弄っていたのに、今更、でしょ?」
「………、そうだよな、嫌がらせだったよな?
反省してるよ。」
尚も、美作さんの告白は続く…。
「俺な、桜子に此処まで入れ込むとは思っていなかったんだ。」
「………、そうでしょうね。
そんな素振り、見た事、無いですもん。」
「なぁ、桜子、俺にしとけって…、後悔はさせねぇから。」
「………」
どうしよう?
OKするの?
ああ~、どうにでもなれ…。
「桜子…??」
「私を大切にして下さいますか?」
「勿論、当然だろ‼」
「じゃあ、分かりました、宜しくお願いします。」
まだ、疑わしいのか、美作さんは、再度、確認してきた。
「マジ、何だな、OK、何だな?」
「はい。」
「よっしゃー! 桜子、サンキューな。
これから、宜しくな‼」
こうして、私達は付き合う事となった。
"付き合う事になった”と、美作シスターズに話しする為、美作邸に戻って来た。
絵夢ちゃんと芽夢ちゃんは喜んでくれて、
「「早く、絵夢と芽夢の本当のお姉ちゃまになってね。」」
と、気の早い事を言われた。
夢子さん=あきらさんのお母様には、
「嬉しいわ。
私(わたくし)には、3人も娘が出来るのね。」
と、これまた、気の早い事を言われた。
あきらさんと私は苦笑いであった。
F3&T3に、話しした時も、滋さん以外からは、
「「「「「良かったな(ね)‼」」」」」
と、喜んでくれたが…。
滋さんは一人彼氏が居ないと、嘆き出した。
「私だけ、彼氏無し…(泣)、何でよぅ~。」
何か私達T3は悪いような気になっていた。
しかも、揃いも揃って、彼氏がF4の一員って…。
「「「………、滋さん~。」」」
「良いよ、仕方ないもんね、好き同士なんだもんね。」
「「「ごめんね(なさい)、有難う(ございます)‼」」」
こうして、私とあきらさんのお付き合いは今も続いている。
先輩と道明寺さんの婚約パーティーが開催され、私達も、“そろそろ、考えないとな。"と、あきらさんのご両親から、催促される毎日。
“まだ、良い。"とは言えず、誤魔化していたのに、まさかのあきらさんから、
「俺もそろそろと、思っているんだが、桜子はまだ早いと思っているみたいだ。」
何て、言い出すもんだから、夢子さんから、
「何で?
桜子ちゃん、あきら君の事、嫌になったの?(泣)」
と、言われる始末。
嫌になる訳がない…、どころか、反対により好きになっているのに…。
でも、押しに推されて、結局、私達の婚約パーティーが開催された。
先輩達は来年の道明寺さんのお誕生日の1月31日に、私達は、来年のあきらさんのお誕生日の2月28日に、それぞれ結婚式を執り行う事になった。
西門さんと優紀さんは、重鎮の方々の了承が出てからになるらしく、もう少ししたら、婚約発表するらしい。
私達、それぞれの幸せの旅立ちは、もう直ぐ、直ぐ其処まで遣って来ている。
何時までも、宜しくお願いしますね…、T3。
Fin