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花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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忘れ欠けていた…<総優>  8.




家元は、優紀に会う決心をし、総二郎の想いを伝えようと考えて居た。



ある日の日曜日、優紀は幼稚園がお休みの日だった。


家元夫人に呼び出された優紀は、迎えに来たリムジンで有る料亭に連れて来られた。
到着した優紀は、個室に通された。


其処で、家元と家元夫人は、優紀と向かい合って話しを交わしていた。


「優紀さん、今日は、休みの日に呼び出して、申し訳無かったね。」
「いいえ、家元夫人には、お世話になっておりますので…。」
「単刀直入に尋ねても良かったかね?」
「はい、大丈夫です。」
「優紀さんと総二郎の関係を教えてもらえるかな?」


優紀は、一瞬、躊躇したが、“家元なら、簡単に調べれば、分かる事か…。”と、思い直し、話しする事にした。


「家元、家元夫人…。
 お話しする前に、お願いが有ります。
 今日、私がお話しする事は、一切、御子息にはお話しに成らないで下さいますか?
 今日、私とお会い下さった事も、お話しに成らないで下さい。
 お願いします。」
「承知した。」


優紀は、家元の了承に話しをし始めた。


「御子息と私が初めて有ったのは、御子息が高校3年生で、私が高校2年生の時でした。
 御子息の幼馴染で親友の道明寺さんの奥様が、私の親友、何です。
 その縁で知り合いに成りました。」


家元は、“やはりそうだったか…。”と思って居た。


優紀は、一呼吸置いて話しを続けた。


「私は、御子息に、有る事で助けて頂いた事が切っ掛けでお茶を点てて頂き、その時に、
 私は、御子息に惹かれただけではなく、御子息が切っ掛けで、お茶にも興味を持ちまし
 た。
 そんな時、知ってしまったんです。
 私の高校時代の茶道部の先輩で有る、日向更さんと御子息が幼馴染で両想いで有るとい
 う事を…。
 その時、御子息の恋を応援する事に決めたんです。
 その後、御子息からは、“更とは終わった。”と、聞かされたんです。
 でも、御子息は無理されていると、感じて…。
 私のせいだと、感じて…。
 私は、気持ちの整理を付ける為、大学受験を理由に、御子息の前から、姿を隠したんで 
 す。」


優紀は、また、一呼吸置いて話し始めた。


「私は、二度と、恋はしないだろうと、思っています。
 それくらい、辛い恋でした。
 そんな時、更先輩のお嬢様が、私の勤める幼稚園の園児として入園して来たんです。
 如何いう訳か、それ以降、御子息は幼稚園に来られる事が増えて、私は、困惑していま
 す。」


家元夫人は、咄嗟に優紀に尋ねていた。


「優紀さん、“辛い恋だった。”とは、如何いう意味?
 総二郎と何か有ったの?」


優紀は、軽く流すつもりだったので、家元夫人の言葉に驚愕していた。


「正直に申し上げます。
 失礼な物言いに成る事をお詫びします。
 先程もお伝えしました通り、私は、高校生の頃、御子息が私の想い人だったんです。
 でも、木っ端微塵に私の気持ちは潰されました。
 ご子息から言われた言葉と態度に…。
 それでも、御子息の更先輩への気持ちを知るまでは、諦め切れませんでした。
 その後、御子息から更先輩とは終わったと聞かされたんです。
 それでも、私とは、“仲間以上の気持ちは持てない。"と、言われました。
 だから、もう、私も気持ちを断ち切り、先に進む事にしたんです。
 受験勉強を理由にして、ご子息のご友人や道明寺さんの奥様のつくしの友人達との集ま
 りにも参加しない様にしていました。」


この時、優紀の眼からは涙が溢れていた。


家元夫人は驚愕で、言葉も出なかった。


「………」


“二度と、恋はしないだろう。”と、言っている優紀だが、家元は、現在、優紀にお付き合いしている男性が居るかを確認して来た。


「優紀さん…。
 優紀さんは、現在、お付き合いしている男性が居るのかな?」


もし、優紀にお付き合いしている男性が居るのなら、優紀の気持ちを考え、総二郎に優紀を諦めさせようと思って居た家元だっだ。


「いいえ、居ません。」
「だが、皆さん、口を開かれるよ。
 優紀さんには、“恋人が居る。”と…。」
「それは、皆さん、勘違いを為さっているんです。
 皆さんがご覧に成っていたのは、従兄妹の花沢類さんです。」


家元も家元夫人も、驚愕していた。

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