もしも類とつくしが兄妹だったら…<つかつく> 29.
【花沢つくし 編 29.】
桜子は結局、時間が遅くなってしまった事も有り、夢子ママから、“今日は泊まって行ってぇ~。”との申し出を断り切れず、あきらの部屋に泊まる事になった。
あきらは桜子の策士振りは見抜いていた。
「お前なぁ~。」
「何ですか?」
「滋を刺激するのもいい加減にしろ‼
どんだけ、俺と総二郎の肝が冷えたと思ってるんだぁ~‼」
「………」
更に、あきらは追及の手を緩めず、突っ込んだ。
「態とだよな‼
俺とのTELの時も。」
桜子は素知らぬ振りで答えた。
「何の事でしょうか?」
「お前が逃げ回ってる時、俺のTELに出たよな?」
「………」
桜子は更に、素知らぬ振りを決め込んだ。
女策士桜子 降臨‼
「何が、“いや~ん”だよ‼
態とだよな?」
「………」
あきらは限界の様で、更に、突っ込む。
「お前なぁ~、俺がどれだけヤバかったか、分かってんのか?
今日は、楽しませてもらわないと、割に合わないよな?」
「………(首を傾げて見せながら)」
何ちゅう、可愛い顔で首だけ傾げてんだよぅ~‼
煽んな‼
「もう良い‼」
「きゃーー!!」
何が、“きゃーー”だ。
それこそ、態とだろうが…と、桜子に煽られても、煽られている事を楽しんでいるあきらなのであった。
夜はまだまだ長いあきらと桜子であった。