tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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誤解だ…(好きなのに…(続編))<総優>  5.


<一部、ショッキングな内容が含まれています。  不快を与えてしまいましたら、お詫び致します。>



【恋人 編】


桜子は優紀を置いて帰って来た事を頻りに気にして居た。


「あのまま、優紀さんを西門さんの傍に置いて来て良かったと思います?」
「えっ、何でだ?」
「あきらさんは知らないでしょうが、夜な夜な苦しんで嗚咽を溢していた優紀さんを知っ
 ているというのですか?」
「………」
「優紀さんの気持ちをあきらさんがご存知でしたら、優紀さんを置いて来なかったとは思
 いますが、優紀さん、相当、自分自身の気持ちと葛藤していたと思いますよ。」


あきらは其処まで、優紀が苦しんでいるとは思わなかった。
でも、あきらは二人の絆に掛けたい…、そう言う心情でいた。




メープルの司のキープの寝室にて…総二郎はベッドで寝ていた。


<俺(総二郎)は何か優紀に守られているような気がしていた。
 優紀の小さい可愛い手が俺の髪の毛を撫でてくれている…、そんな気がしていた。
 夢現の中、優紀が傍に居てくれているような、安心するような、夢見心地になってい  
 た。>


目が覚めた時、総二郎は自分の目を疑った。
優紀がベッドの端に座って総二郎の髪の毛を撫でていた。
“嘘だろ、まだ、夢の中か?”って、総二郎は自分自身を疑わずにはいられなかった。


「優紀…か?」
「目が覚めました?」
「俺、幻想でも見てるのか?」
「本物ですけど…。」


優紀は総二郎を見詰めていた。 
総二郎はどうしたら良いのか分からなかった。


「どうしたんですか?
 黙ったままで…。」
「………、優紀だよな?
 もう会えないと、思ってた。
 俺を許してくれ。
 俺、昔の俺に何回、失望したら良いんだろうな?」


“優紀、俺を、今の俺を見てくれ。”と、総二郎は必死で心の中で叫んでいた。


「反省しているんですか?」
「昔の俺にムカついている。
 もう、優紀とは終わりなのか?
 俺、優紀とは終わりたくない…。
 俺な、優紀が居ねぇと、ほんと、ダメだって、悟ったんだわ。
 俺を許してくれねぇか?
 高校の頃の俺に言いたいわ。
 “何で、優紀の気持ちに気付かねぇ振りして、優紀にのめり込むのが怖くて素っ気ない
 態度で振ったんだ”ってな。」
「………」


優紀は黙ったまま総二郎を唯、見ているだけだった。
総二郎は更に畳み掛けようとしていた。


「優紀??」
「それって…。」
「そうだ、高校の頃の俺は気付かない振りをしていたけど、本当は、優紀の事が気に成っ
 て仕方がなかったんだ。
 あの、優紀の初めてを貰った後からも、他の女とそう言う『コト』をしていても優紀の
 残像を探してた。
 馬鹿だよな、司に忠告されているのに、司をあざ笑って、司を馬鹿にしてた。
 本当に最低最悪な男だと思う。
 自分がそう思うんだから、間違いない。
 でもな、今は、優紀だけで、それ以上でもそれ以下でもない。
 優紀だけなんだよ、優紀が居ないと、俺、死んだも同然なんだよ。」
「………」


“その付けが今だよ。"って言いたかったが言えなかった。
『3回ルール』とは、俺の為だけに俺が勝手に作った、俺の為の俺だけのルール。
それは、『3回ルール』を肯定するようなものだから…。
過去の出来事で有っても、もう、優紀を傷付ける訳にはいかない。
優紀、俺を許してくれとは言えない。
でも、俺を捨てるとは言わないでくれ。
頼む、優紀…。
俺の気持ちが通じたのか、優紀は泣きながらではあったが、ぽつりぽつりと話し始めた。


「私ね、あの女性と総二郎さんが何か有ったって聞かされたようで…。
 過去の事なのに、分かっているのに、目の当たりに聞かされて動揺したんです。
 高校生の頃の私は総二郎さんに相手にもされていなかったって自覚しているし、高校生
 の頃の私はあの方に負けてたんだって思ったら、今は、総二郎さんから愛されていると
 いう自信も何もどうでも良くなって…。
 勝手に傷付いて居たのかも…。」


「ごめんな、何回も、俺の失態の昔の出来事で優紀を苦しめて。
 なあ、俺を許してくれとは言えない。
 でも、俺を捨てないでくれねぇか。
 俺な、優紀が俺を求めてくれねぇってだけで、歩道橋から飛び下りようとしていたらし
 いんだ、酔っ払っていたから覚えてないんだけど…。」


なぁ、優紀、俺って、最低最悪な男だよな。
でも、優紀にとって、最高の男で居たい。
ダメかな?

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