やっぱり、私は…<総優> 15.
<総二郎side>
13:00に成る前から、俺はそわそわしていた様だった。
「総二郎、少しは、じーっとしたら…⁉」
類から、嗜められている俺って…。
何か、情けねぇ…‼
けど、ムカつく‼
「うるせぇ~。」
で、部屋の外に出たら、同じフロアーに在る、T3の部屋から、優紀がT2と一緒に出て来た。
そして、優紀にニコっと、微笑まれてしまった。
それだけで、“ヤバい‼”んだけど…よ⁉
ほんと、一日でも早く、優紀を女(もの)にしねぇと、俺の身が持たねぇわ‼
<優紀side>
桜子さんに言われた通り、私は、西門さんが、部屋から出て来た所に、ニコっと笑い掛けてみた。
西門さんが、固まって居るのが分かった。
如何したんだろう?
元旦の時も、私は、微笑み掛けてみたんだけど…。
此処までじゃなかった様な…⁉
あの、百戦錬磨のF4斬っての『プレイボーイ』の西門さんが…。
私が微笑むだけで、固まるなんて…?
有り得ないでしょ?
取り敢えず、T3でエレベーターで降り、地下駐車場に行き、滋さん家(ち)のリムジンに乗って、先ずは、五番街を目指す事に成った。
私は、NYは、初めてで、良く分かって居ないので、“お任せする。”と、最初に伝えていた。
そして、リムジンから降りる成り、滋さんと桜子さんは、ティファ〇ーに入って行った。
二人と一緒に私も入ったものの、“私には関係ない。”と、色々、チラ見するだけだったのに…。
後で、分かったのだが…。
私が、何気に、“これ、可愛い‼”と、言って居た物は全て、西門さんが買ってくれていたらしい。
後で、桜子さんに、“どんだけですか?”って、笑われた。
その後、デパートに入り、滋さんが態とだろうけど…。
後ろから、就いて来ていた西門さんと、付き添いで来ていたであろう美作さんと花沢さんに聞こえる声で、話しし始めた。
勿論、日本語なので、英語圏では分からない人も多いと思うので、恥ずかしさは半減していたが…。
それでも、やっぱり、私は、全身、真っ赤だったと思う。
「優紀、次は、下着、下着…。
見に行こう‼
可愛いのん、買おうよ‼
あっ、そうだ‼
アメリカサイズと日本サイズは、違うから、計ってもらおうよ‼」
「………、滋さんっ‼」
ほんと、止めてぇ~‼
<総二郎side>
優紀も一緒に引き連れて、滋と桜子が、ティファ〇ーに入って行きやがった。
俺等 F3も、後ろから入った。
優紀は、“自分には関係ねぇ‼”って、感じで、見てっけどよ…。
それでも、やれ、“可愛い‼”やら、“此のデザイン、素敵‼”って、独り言の様に、小声で言ってるの、気付いてんか?
「なあ、あきら、あの、優紀の言葉、“欲しい‼”って、事だよな?
俺に、教えてんだろうか?」
「そんな事は、ねぇだろうけど…よ。
買って遣りてぇなら、買って於いて、時期が来たら、プレゼントすれば良いだろ?」
「ああ、そうだな?
スタッフに声掛けて来るわ‼」
で、俺は、優紀の為に買って遣った。
次は、デパートに入るらしい。
其処に、退屈気味の類が、周りの空気を読まねぇ行動をし始めた。
「ねぇ、俺、退屈だから、メープルに戻って、寝たい‼
総二郎、帰って良い⁉」
「分かった。
帰れ‼
あきらも、退屈なら、帰って良いぞ‼」
「否、俺は、総二郎が心配だから、一緒に居るわ‼」
「じゃあ、俺だけ、先に帰るね‼
お先~‼」
“バイバイ”って、手を振って帰りやがった類。
まあ、類が居ねぇ方が、気が楽かもな?
“まだぁ~⁉”って、急かされそうだから…よ。