やっぱり、私は…<つかつく> 23.
<つくしside>
私は、成人式の前日に当たる昨日も、司に離してもらえず、疲弊していた。
だから、朝、早起きして、エステをしてもらっている間中、眠ってしまっていたみたいだった。
椿お姉様にも、タマさんにも、呆れられて居る事等、知る由もない私は、眠ってしまって居た事に照れ笑いをしていた。
そして、ヘアメイクをしながら、ネイルもしてもらい、その後、振袖の着付けをしてもらった。
そして、仕上がった後、司に見せる為、司の自室(東の角部屋)に、向かった。
私が、扉をノックして、部屋に入るなり、司が固まったまま、微動だにしなかった。
ダメだったのかと、不安に成って居ると、司が、はっと、我に返った様に成り、小声で何か、言っていた。
「ヤベっ‼
滅茶苦茶、可愛い‼」
私は、言われて居る事が聞き取れず、聞き直すが、司は、言ってはくれなかった。
「似合ってない…⁉」
心配に成って、司に聞くと…。
「違ぇよ‼
似合い過ぎてて、可愛過ぎて…。
やべぇんだよ…‼
やっぱ、帰国して正解だったな。
こんな可愛いお前を野放しには出来ねぇから…よ。」
「………」
何ちゅう事を…。
照れも無く言う司に、私は、照れ処か、驚愕してしまって言葉が出なかった。
そして、そんな所に、“リムジンの用意が出来た。”と、タマさんと執事さんが、司と私を迎えに来て下さった。
そして、司と私は、一緒に、リムジンに乗り込んだ。
<司side>
俺は、つくしが起きた時、寝入ってしまっていた。
俺が、起きた時、隣で眠っている筈のつくしが居ねぇ事に気付き、はっと、して、我に返り、起き上がった。
其処に、何時の間に現れたのか…?
タマが、俺の寝室に入って来ていた。
「探して居るのは、つくしだね?
つくしは、既に、エステルームだよ。」
「………」
俺は、言葉も、無かった。
「坊っちゃん…‼
何時まで、寝てるんだね?
坊っちゃんも、就いて行き為さるおつもりなら…。
早く、準備為さいませ。」
「ああ、分~ってるよ。
つくしは、後、どれ位ぇで、戻って来れそうだ?」
「さあ、如何だろうね?
エステが終わってから、爪磨きも遣るそうだよ⁉
それに、ヘアメイクに着付けだからね?
ざっ~と、2~3h(時間)は掛かるんじゃないかね?」
司は、心の中で、タマに突っ込んで遣った。
“爪磨きじゃねぇよ‼
ネイルだろ⁉”
こんな事を、タマに言った暁には、“跳ね返って来るに違いねぇ⁉”と、直接、反論する事は止めて於いた。
それに、そんなに時間が掛かる様なら、“慌てて、準備する事ねぇじゃねぇか?”と、言いたい処だが、言わずに居て於いた。
否、言わずに居て於いた方が、“身の為だ‼”と、思う俺が其処には居たのだった。
俺も、準備が整って、ソファーに腰掛けて、1h程、西田から来たメールを確認していると、つくしが、部屋に入って来た。
余りにも、似合ってて、可愛くて…。
俺は、つくしを直視出来ずに居た。
で、思わず、独り言を呟いて居た様だった。
「ヤベっ‼
滅茶苦茶、可愛い‼」
だが、不安そうに俺を見詰めて、不安そうに俺に聞いて来るつくしに負けて、俺は本音をつい、漏らしていた。
「似合ってない…⁉」
「違ぇよ‼
似合い過ぎてて、可愛過ぎて…。
やべぇんだよ…‼
やっぱ、帰国して正解だったな。
こんな可愛いお前を野放しには出来ねぇから…よ。」
「………」
つくしは、俺の言った言葉を聞いて…。
照れて居る様な、驚愕で言葉も無い様子だった。
タマと執事が、迎えに来たので、俺とつくしは、リムジンに乗り込んだ。
其処に、つくしの携帯に、滋からLINEが入った様だった。