やっぱり、私は…<つかつく> 30.
<つくしside>
私は、次は、桜子に、白羽の矢を向けた。
「で、桜子は、美作さんとは、何時(いつ)からなの…⁉」
「ああ、その事ですか?」
「その事って…⁉」
桜子は、飄々としていた。
それが、何か悔しい‼
「こう成ったのは、先輩にも、優紀さんにも、責任は有るんですから…ね⁉」
「「如何いう意味…(よ)⁉」」
桜子…?
何、人の責任にしてんだぁ~?
「先輩が、道明寺さんの居るNYに居た事は、まあ、頷けます。
それに、優紀さんがNYに行く事に成ったのも、私が美作さんに頼まれて、誘った訳で
すし、頷けます。」
「だったら、それで良いじゃない?
何で、私と優紀の責任なのよ(怒)。」
「だから、最後まで、話しを聞いて下さいますぅ~⁉」
「分かったわよ。」
桜子は、苦笑いを浮かべながら、言って来た。
「だから、その後です。
道明寺さんは、先輩を放って置けないと、成人式の為に、休みを取ってまで、日本に帰
国して帰って来るって宣言したり…。
西門さんは、優紀さんに思いが通じてからは、全く、優紀さんを離せずで…。」
桜子は、優紀の方を見ながら、言って除けていた。
優紀は、桜子の視線に恐縮したまま、俯いたままだった。
「帰国の際の滋さん家(ち)のPJの中の西門さんを思い出しません?
あんな、熱々振りを見せ付けられれば…。
誰だって、羨ましく成るのは当然ですよね?」
ああ、そっちね。
「私は、羨ましいって思う寄り、“優紀が幸せそうなのが良かった‼”って、思ってたけ
ど…。
“微笑ましなぁ~‼”って。」
「そう思うのは、素敵な彼氏がいらっしゃるからです‼」
そんなものか…⁉
感じた事無いけど…。
桜子には、言わないけど…。
また、反論されるのがオチだから…。
で、桜子が、付き合う様に成った切っ掛けを教えてくれた。
「ある時、美作さんと、大学で、偶然、会ったんです。
その時に言われたんです。
“俺、あいつ等が羨ましく成ったわ‼
何か、“青春してんな‼”って、思ってよ。
本命が居るって、良いな⁉
桜子、俺等も、付き合ってみるか?”って。」
ああ、成程…ね。
「今までは、私達の仲間内は、先輩と道明寺さんだけだったから、それ程、羨ましく思わ
なかったんですよ。」
「何でよ?
其れ、如何言う意味よ?」
「だって…。
先輩と道明寺さんって、全然、熱々振りが、全く、見受けられないでしょ?
先輩って、ツンデレ出し…。」
そう言われても、仕方ないか?
だって、私自身、人前では、照れるし…。
「それに、道明寺さんは、NYで、先輩とは、遠距離でしょ?
だから、先輩は、私達と、相変わらず、一緒に居ましたし…。」
まあ、確かにそうだね。
「でも、西門さんは、そうじゃない。
西門さんの情熱を、西門さんの想いを優紀さんに全てぶつけてるって、感じでしょ?
熱いって言うか…⁉」
だね。
司は、私にそうしたくても、私がさせないもんね⁉
「優紀さんは、西門さんには、逆らえないみたいだし…⁉」
「だって、西門さんを怒らすと、後が大変そうだから…⁉」
優紀は、俯き加減で言って居た。
「だから、西門さんは、優紀さんが可愛くて、仕方ないんでしょうね?
本当は、道明寺さんも、そうしたいんだと思いますよ?
先輩も、甘えて上げたら良いのに…⁉」
「もう、煩いなぁ~?」
そんな事を言ってる時だった。
私は、滋さんの目線が…?
私は、気に成った。
相槌…以外は、終始、黙ったままだったから…。