出会ってしまった…<つかつく> 15.
<つくしside>
私は、取り敢えず、専務とは、3ヶ月というお試し期間でお付き合いする事に成った。
しかし、果たして、其れで、専務は、私を諦めてくれるのだろうか?
そんな事を考えて居る時に、専務は、私を引き寄せて、私を抱き締めて来た。
吃驚したが…。
専務から、漂う香りにうっとりとしてしまっていた。
多分、コロンの香りだと思うんだけど…⁉
だからだろうか?
専務から、離れる事に、遅れを取ってしまっていた。
そんな時、専務が、私の耳元に囁いて来た。
「牧野、お前の匂い、良い香りするな⁉
堪んねぇわ‼
抱き心地も最高‼
やっぱ、俺は、お前が良い‼
俺を避けねぇでくれて、サンキュな‼」
私は、驚愕するしかなかった。
もう、私は、専務から、逃げられないかも知れない。
<司side>
牧野から、言われた。
「今日は、もう、始業時間は過ぎています。
このまま、退社して、親友達に会って来ても良いですか?」
「分かった。
帰りは、俺が迎えに行く。
牧野が心配、何だ‼
迎えに行っても良いか?
連絡くれ‼
余り、飲むなよ‼」
「………」
そう言いながら、俺は、牧野の頭を撫でて遣った。
牧野は、身体を凄める仕草をしたが…。
俺の行動を避けている様子は無かった。
だが、俺は、牧野から、『YES』の言葉を聞きたかったのだ。
「帰る時は、俺に連絡して来いよ?
良いな?
先ずは、3か月のお試しで有っても、俺とお前は、付き合ってんだから…な‼」
俺は、心の中で、3か月が経っても、“俺は、こいつを俺から引き剥がせねぇだろうけど…。”と、言う言葉は、グッと、喉の奥で留めて於いた。
<つくしside>
私は、待ち合わせして居るいつものカジュアルレストランに向かって居た。
何故か、今日に限って、個室を予約している様子だった。
そして、着く成り、私は、桜子に責められていた。
「桜子、何故、個室なの?」
「其れは、先輩に聞きたい事が、山程あるからです。」
「はぁ~??
何それ…⁉」
今日の桜子は、ハンターの様な目付きに成って居た。
何だか、嫌な予感しかなかった。
「先輩、正直に応えて下さいね?」
「だから…。
何…⁉」
桜子は、急に、私に顔を突き合わせて来た。
「先輩…⁉
道明寺さんの秘書に成ったって、本当ですか?」
「まあ、そうだけど…何⁉」
「何時から…ですか⁉」
「つい最近からだけど…⁉」
桜子は、私をじーっと、見詰めている。
寸分の狂いなく…。
優紀は、私を、助ける様子も無く、私と桜子を静観して見て居た。
「道明寺さんに、告白されました?」
私は、驚愕した。
「えっ??」
「何、先輩…⁉
そんなに、吃驚してるんですか?」
「否…ね⁉
誰から、聞いたの…⁉」
「私は、美作さんから…。
美作さんは、如何も、花沢さんから聞いたらしいですよ?」
「そうか…⁉」
「何ですか?
否定しないんですね?
コトと次第に寄ったら、道明寺さんと先輩を呼び出して、“追及する‼”って、張り切っ
ていらっしゃいましたよ、美作さん?」
私は、驚愕処じゃなかった。
ヤバい‼
専務には、口留めする事を忘れ無い様にしようと、思って居た。
今日は、専務から、どんなに咎められても、迎えに来てもらう事は、避けようと心に誓っていた私だった。
<15.も、少し短めで、申し訳御座いません。>