効果抜群??…(短編)<総優> 後編
私はあの女子会の後、桜子さんから、総二郎さん対策の伝授を受けた。
桜子さん、それするのぉ~。
上手くいくとはとても思えないけど、桜子さんのあの嬉しそう(??)な顔を見てしまうと、“出来ない。”とは、言えずにいた。
そう思っていた時、F4&T4会の集まりの招集が掛かった。
私も総二郎さんと一緒に出掛けた。
滞りなく、滋さんに寄って、『コト』は決行された。
その日の夜、私は総二郎さんの腕の中に居た。
そして、『コト』が済んだ直後、総二郎さんが口火を切った。
「優紀、俺を捨てるなよ‼」
「………、へっ??」
意識が遠退きそうになっていたので、一瞬、何を言われたのか分からなかった。
「さっき、滋が言ってただろ。
『自分の遣った行いは自分に却って来る。』だったか。
あの言葉、俺に言った言葉だよな?
多分だけど…。」
「………」
桜子さん、多分だけど、バレてるかも…。
「だとしたら、疚しい事でもあるの?」
「今は、優紀が居るのに、疚しい事は何一つない。
ハッキリ断言出来る‼」
「………」
総二郎さんの普段の行動を見ていたら分かってはいるけど…。
「じゃあ、何に脅えてるの?」
「過去の俺?」
やっぱり、そう来たか。
桜子さんの言う通りだね。
「『3回ルール』の事?」
「優紀、お前なぁ~、濁してるのに…な。」
濁すも何も、遣っていたのは事実でしょ‼
「1,000人斬りだっけ?」
「優紀、お前、何でその言葉、お前が知ってんだよ?」
「高校生の頃、つくしが良く言ってたよ、爆笑しながら…。」
「牧野のヤツ…‼」
今更、後悔しても遅いのに…。
「つくしもこうなるとは、その当時、思っていなくて喋ってたんだろうから、仕方ないで
しょ。
総二郎さんが遣っていた行いでしょ。
今更、後悔しても、もう、遅いよ。
言われるつくしも困るだろうし…。」
「………」
「過去の行いを悔やむんなら、もうしない事ね。」
「当然だ。
優紀を裏切る訳、無いだろ。
今のこの俺が…。」
「………」
「なぁ、こんな俺でも、優紀、俺を捨てるなよ⤵。」
「………、捨てられたくないんだぁ~⤴。」
優紀は茶化して見せた。
優紀も役者になりましたなぁ~ ←誰の言葉だぁ~(?)
「当然だろ‼」
「捨てられたくなかったら、過去に懺悔しなきゃね。」
桜子さん、私、言えたよ‼
「………、するする。」
「どうやってするつもり?
過去の女性達に会って、一人一人に謝りにでも行くの?」
「………、そんな事するかよ。」
「じゃあ、どうやって…。
きゃーー‼」
「こうやって、優紀で懺悔するの‼」
そう、いつものパターンになってしまう、優紀であった。
此れって、効果抜群(??)なの、桜子さん?
Fin