Valentine party【従兄妹物語】…<あき桜> 番外編⑨
あきらは、部屋に行く際も、桜子が、何を企んで居るのかを、じーっと、観察していた。
実は、あきらは、桜子の企みを何と無く気付いて居たのだった。
何故なら、F3&恭二が、『Hot wine』を、飲んで居る際も、端から見れば、普段と変わらない様子には見えるが…。
あきらの眼からすれば、間違い無く、『Hot wine』に何か、細工がして有る事は、一目瞭然だった。
だが、F3&恭二&T4&静が、楽しんで居る所に、水を差す訳には行かず、“成る様に成るだろう‼”と、割り切る事にしていた。
しかし、あきらは、桜子と二人っきりに成るなら、“話しは別だ‼”と、桜子を問い詰める事にしていた。
あきらは、部屋に入る成り、桜子をソファに誘導した。
「桜子、もう少し、飲まねぇか?」
「そうですね。
あきらさん、何か勘付いていらっしゃる様ですし…。」
あきらは、桜子が、切り出してくれたので、“話しは早ぇ‼”と、切り出す事にした。
「桜子、何を企んでる⁉」
「何を…とは?
あきらさん、人聞き悪い事を仰らないで下さいますか?」
「じゃあ、聞き直す。
俺等 F4&恭二さんに何をした?」
桜子は、あきらの顔付きを見て、“もう、逃げられない‼”と、悟り、伝える事にした。
あきらは、F4の中で、怒らすと、“一番タチが悪い‼”と、F3から、以前、聞いて居た桜子だった。
実は、桜子は、『party』中、あきらが、警戒している様子を感じ取って居たのだった。
あきらは、ワインを飲んで居る振りをしながらも、殆んど、飲んで居ない事は、桜子には、十分過ぎる位、分かって居た。
だから、言い訳しても無駄である事を悟ったのだった。
「『媚薬』を『Hot wine』に1滴ずつ、垂らして、お出ししただけですけど…⁉」
あきらは、驚愕した。
あきらは、思い出して居た。
「『媚薬』って、あのお袋と話しして居た時の『媚薬』か?」
「………、ええ、そうですけど…。」
あきらは、“何て事だ…‼”と、悩むしかなかった。
『コト』の発端の首謀者は、あきら自身の母親…。
実行者は、あきら自身の恋人なのだから…。
此れは、“ヤバい‼”と、思うしかなかったあきらだった。
だが、此れは、“F3&恭二さんに話しして、俺から謝るしかねぇだろう‼”と、思うあきらだったのだ。
だが、桜子は、桜子で、反論して来た。
「今回、こういう事を企んだのも、先輩と優紀さんの為、何ですけど…?」
「如何いう意味だ?」
桜子は、あきらが、食い付いて来た事に、心の中で、ほくそ笑んでいた。
「だって、そうじゃないですか?
イベント事が有ると、いつも、道明寺さんと西門さんは、“寝かせてくれない”って、
先輩と優紀さんは、嘆くんですよ‼
だから、『Valentineday』の時くらい…。
少しは、ぐっすり、寝かせて上げようと思った、私からの先輩と優紀さんへの
『present』ですよ‼
それに、今日の2月14日は、『仏滅』らしいですし…。
ちょっと、『仏滅』の日を利用させて頂こうと、思っただけですけど…?」
あきらは、嘆いて居た。
「はぁ~??
桜子、おまえなぁ~?」
「えっ??
ダメでした?」
性懲りもなく、そんな言葉を発する桜子に、あきらは、驚愕処ではなく、今後の展開に恐怖を感じていた。
「桜子、お前なぁ~。
この事を知ったあいつ等が、如何出て来るか?
俺は、知らねぇぞ?」
「あら、あきらさんが、仰らなければ、見付かる事は無いと思いますよ‼」
“桜子、お前、甘ぇよ‼
少なくとも、あいつ等 F3は、“桜子の企みだ‼”って事は、気付いてるだろ?
『策士 桜子』何だから…よ‼
どうせ、桜子は、俺が、矢面に立つとでも思ってんだろ?
まあ、あの日、F4&恭二さんとで、集まった時も、“桜子が、何か企んで居るかも…⁉”
って、言って於いたし…な。
まあ、しゃあねぇか?”
と、思うあきらだった。
だが、“タダで‼”と言うのは、癪に障るので、桜子に条件だけ出した。
「もしもの時は、俺は、矢面に立って遣っても良い。
だが、“タダで‼”と言うのは、割に合わねぇだろ?
何か、ご褒美はねぇのか?」
「勿論、“タダで…。”とは言いませんよ‼
ご褒美は、何が良いですか?」
あきらは、ニヤッと、笑っていた。
「『先払い』は、有るよな?」
「其れは、“今から…‼”って事ですか?」
「流石、話しが早ぇじゃねぇか?」
「あきらさんは、純情振って欲しいですか?」
「否、桜子の様な女が、一番だな‼」
「フフフ…。
あきらさんなら、そう言うと思ってました。」
「だな。」
そして、桜子は、あきらの首に、桜子の腕を回した。
それが、合図とばかりに、あきらと桜子の長~い夜は、始まった。
結局、あきらが、桜子の策略に嵌まって居る様に思うのですが…。
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桜子は、して遣ったり…の様ですね。 ← by 天の声