Valentine party【従兄妹物語】…<T4&静> 番外編⑪
桜子は、滋と静にも、聞いて居た。
つくしは、滋のパートナーが、つくし自身の従兄妹である恭兄の話題だけに、何と無く聞き辛く感じていた。
滋は、その辺は、お構い無しの様で…。
反対に聞いて欲しそうにしていた。
「で、滋さんは、如何だったんですか?」
滋は、瞳(め)が、輝いて居た。
「ねぇねぇ、聞いてよ‼」
桜子は、滋の興奮度に、溜息しか出ない状態だった。
「はぁ~⤵。
だから、聞いてますって…ば。」
唯々、滋は、興奮度が増していた。
「あのね、『Valentineday』の日ね…。
凄く情熱的だったの‼
それでね、あの『媚薬』…。
何処で、手に入れたのか?
聞きたくてね。」
桜子は、驚愕だった。
でも、滋には、きちんと言わなければ、多分、今後も追及して来る事は間違い無いので、話しする事にした。
「実は、あの『媚薬』の出所は、あきらさんのお母様、何です。
だから、私は、余り、良く分からなくて…。
だから、あきらさんのお母様に聞いて於きますね。」
T3&静は、驚愕だった。
“あの可愛らしい美作家の母親が…⁉”と、思わざるを得なかったのであった。
“人って、分からないものだな⁉”と、つくづく思うT3&静なのであった。
また、桜子は、静にも聞いて居た。
「静さんは、如何だったんですか?」
流石、類の彼女とでもいうべきか?
静は、飄々と、応えていた。
「いつもと変わらずだったわね。」
「えっ??」
桜子は、違う意味で、驚愕だった。
静は、自分自身で、分析した内容をT4に聞かせていた。
「私が、分析した結果…。
『chocolate』に甘味成分が入った分、『媚薬』の効き目は、それ程でも無かったん
じゃないかしら⁉」
T4は、納得していた。
桜子は、更に、静に聞いて居た。
「って事は、花沢さんには、効かないって事ですよね?」
「そういう事でしょうね?
何方にしても、類も『策士』だから、精神的にも、効かないのかも…ね?」
T4一同、納得であった。
つくしは、桜子にも、聞いて居た。
「で、桜子は、如何だったのよ?」
桜子は、オブラートに包んで話しする事にした。
全て話しすれば、今後の事にも繋がってしまう恐れが有ると察したからだった。
「私ですか?」
つくしは、桜子を追及していた。
「そう、桜子…‼
私達、全員の話しもしたんだから…。
桜子も、話しするべきよね?」
流石、『策士 桜子』で在る。
飄々として、応えていた。
「まあ、そうですよね?
でも、大した事は無かったんです。
あきらさんは、如何も、私を疑ってる節が在って、初めから、警戒してたみたいです
ね。
だから、花沢さんとは、違う意味で、効かなかったみたいです。」
T3&静は、“嘘でしょ?”と、思って居た。
疑いの眼差しで、桜子を見ていた。
「本当なの?」
桜子は、疑われて居る事を悟った。
「本当に、そう何です。
大体、私が、『策士』だから…って、初めから、疑って掛かってるんです。
酷いと思いません?」
つくしは、桜子に突っ込んだ。
「だって、桜子は、『策士』だから、仕方ないんじゃないの?」
「まあ、そうですけど…。
其れを言うなら、『策士』じゃなくて、『恋人達のナビゲーター』とでも、言って下さ
いよ?」
T3は、呆れていた。
静だけは、“桜子ちゃんって、上手く言うなぁ~‼”と、思って居た。
こんなそんなで、この年の『Valentineday』も終わりを告げた。
此れからは、恋人達で、ひっそりと、“『Valentineday』をしよう‼”と、思うT4&静だった。
fin