もしも類とつくしが兄妹だったら…<つかつく>38.
<本日も2話連続投稿です。 短めですので、ご了承下さい。>
【花沢つくし 編 38.】
2年前に遡る。
類がフランスに渡仏して直ぐのお話し。
類はフランス支社 支社長に就任していた。(本社役付けは『副社長』)
類はパリの街中で懐かしい顔と再会していた。
「えっ、類??」
「えっ、静??」
こんな所で会える何て、軌跡に近い?
「類、今、日本じゃなかったの?」
「今月から、フランス支社を任される事になって…。」
「じゃあ、日本はおじ様が…。」
「ううん、日本は父さんとつくしが頑張ってる。」
「えっ、つくしちゃん??」
あっ、忘れてた。
そうだよね、静は日本の現状を何も知らないんだよね。
「あっ、そうか。
静、今のうちの現状、知らないんだったね。
話しが長くなると思うんだけど、時間が有るなら、其処のカフェでお茶でもしな
い?」
「ええ、時間は有るから大丈夫よ。」
類は、現在の花沢家と現在のつくしの立場・つくしの過去の事・つくしの記憶の事、また、司の現在の状態、記憶の戻った司が一時帰国した際も、どんなに椿に説得されても、“(司とつくしを会わすのは)まだ、早い。”と、つくしに司を会わさなかった事。
全てを静に包み隠さず、嘘偽りなく伝え、話しして聞かせた。
静は驚いてびっくりしたような、複雑なような顔をして言った。
「類はそれで大丈夫なの?」
と、励まされていたようだ。
俺も笑いながら言って遣った。
「だ・か・ら、つくしは正真正銘、俺と血の繋がった妹なの。」
静は、苦笑しながらも言ってくれた。
「そうだよね。」
静は納得してくれたと、俺は信じていた。