tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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Once again~再び~  15.





【『Once again~再び~  10.』のエピローグ と 『Once again~再び~  11.』
 の続き と 『Once again~再び~  14.』の〈『真紀』の名前の由来についてのエピ
 ローグ〉】


〈総優〉


西門邸にて、12月3日の総二郎 と 自身達の娘で在る 真紀のお誕生日を過ごし、入籍を済ませた事に寄り、夫婦と成った 総二郎 と 優紀の二人は、其の日から自身達の娘で在る 真紀と共に西門邸に住まいを移し、西門邸にて住む事と成ったのだった。


だが、総二郎 と 優紀の娘で在る筈の真紀は、其の日から自身達の自室(総二郎の元々の自室)に戻って来る事は無かったのだ。


何故なら…。
総二郎の両親で在る 西門流 家元 と 家元夫人にとって、自身達の孫娘で在る 真紀は可愛くて仕方が無い処か、自身達の孫娘で在る 真紀のお世話をしたくて仕方が無かったのだ。


所謂、総二郎の両親で在る 西門流 家元 と 家元夫人にとって、総二郎 と 優紀の娘で在る 真紀は初孫…だったのだ。


其れ故、総二郎の両親で在る 西門流 家元 と 家元夫人のそんな行動は、当然と云えば当然だったのだろう。


だからだったのだろう。
此れ迄だけじゃ無く、普段にも、滅多に、西門邸に居ない筈の総二郎の父親で在る 西門流 家元も、西門邸に留まり、自身の孫娘で在る 真紀のお世話をしたくて仕方が無かったという訳…だったのだ。


勿論、其れだけでは無く、総二郎の父親で在る 西門流 家元は、自身の孫娘で在る 真紀のお稽古に至っても、自分自身が取り仕切りたくて仕方が無かったのだ。


だからだったのかも知れない。
総二郎の両親で在る 西門流 家元 と 家元夫人は、事前に、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様に相談をして、自身達の孫娘で在る 真紀のお茶のお稽古を自身達で付けて遣れる様に取り計らってもらって居たのだった。



そして、其れは、勿論の事、優紀にとっても同じ事が言えたのだった。
唯、優紀にとっては、其れだけでは無かったのだが…。


云わば…。
西門流 次期家元で在る 総二郎と入籍した事で、此の時点に於いての優紀は次期家元夫人としての修業も待って居たのだ。


勿論、元々、お茶の世界が好きで、お茶に長けて居る優紀自身、何時(いつ)迄も、お茶に没頭出来る所が有ったのだ。


其れ故、優紀自身、全く、お茶のお稽古を苦に感じた事が無く、お茶の香りを嗅いで居ると、自然と、癒されて居る自分自身が居る位なのだ。



そんな優紀の血を引いたからなのか?
其れとも、「流石は…。」と、誰もが言いたく成る位に、『総二郎』と言う寄りも、『西門家』の血を引いたからなのか?
総二郎 と 優紀の娘で在る 真紀は、総二郎の両親で在る 西門流 家元 と 家元夫人が、「真紀は教え甲斐が在る。」と、まだ、6歳に成ったばかりだと言うのに、そう言わしめる位に、お茶に長けて居たのだった。


云わば…。
総二郎の両親で在る 西門流 家元 と 家元夫人にとっては、自身達の孫娘で在る 真紀と一緒に過ごす事が生き甲斐に成る程…だったのだ。



唯、総二郎の両親で在る 西門流 家元 と 家元夫人にとって、今、悔んで居る事が在るとする成らば、其れは、産まればかりの真紀の傍に居る事が出来無かった事なのだ。


勿論、過去を変える事は出来無い。


だが、其れでも、此の時の総二郎の両親で在る 西門流 家元 と 家元夫人は、同じ様な事を考えて悔んで居たのだった。


“もっと早くに、真紀の存在に気が付いて居た成らば、私〈私(わたくし)〉は、きっと、
 真紀と一緒に暮らす事が出来て、真紀と一緒に日々を過ごす事が出来て、私〈私(わたく
 し)〉の晩年の人生は、どんなに楽しかっただろう。”と、後悔するかの様に…。



【自室での夫婦と成った 総二郎 と 優紀の二人だけの会話】


実は、此の日(12月3日から数週間が経った頃)の夜の事…だったのだ。


此の日の総二郎 と 優紀は、桜子からの推察通りに、また、あきらが危惧して居たで在ろう会話を話しし始めるのだった。



先ずは、優紀が総二郎に訊き始めるのだった。


「総二郎さんは、まだ一度も、真紀と一緒に夜を過ごした事が無いでしょ!
 真紀は、総二郎さんの娘なのに、まだ一度も、真紀と一緒に夜を過ごせなくて、本当は、
 寂しく有りませんか?」と…。


勿論、此の時点に於いての総二郎は、自身の妻と成った 優紀からの推察通り、未だに、親子3人で一緒に夜を過ごした事が無いだけに、既に、自身の両親で在る 西門流 家元 と 家元夫人に言いたい事は山の様に有ったのだ。


「真紀は、俺の娘だ‼
 早く、真紀を返しやがれ‼」と…。



だが、自身の妻と成った 優紀の前では、如何しても、格好いい所を見せたいのか?
此の時点に於いての総二郎は、自身の妻と成った 優紀に強がって見せて居たのだった。


「否、そんな事はねぇぞ‼
 寧ろ、優紀と二人で過ごせるから、俺は嬉しいけど…な。」と…。


勿論、総二郎が優紀に伝えた言葉に噓は無い。


だが、矢張り(やはり)、此の時点に於いての総二郎は、『未だに、親子3人で一緒に夜を過ごした事が無い。』と言う事が在るので、如何しても、拘って居る所も有ったのだ。



其れでも、こう言う時にしか、面と向かって、訊く事が出来無い様な話を、“優紀に訊けるチャンスだ‼”と、チャンスを逃す事無く、優紀に訊こうとするのだった。


「なぁ~、優紀…。
 訊きてぇ事が有んだけど…よ。
 訊いて良いか?」と…。


だからだったのだろう。
此の時の優紀は、例え、自身の夫と成った 総二郎から何を訊かれても、一切、疚しい事は無く、寧ろ、訊かれて困る様な事は無かったのだ。
だからこそ、此の時の優紀は、自身の夫と成った 総二郎に言えた言葉…だったのだ。


「はい、何でも訊いて下さい。」と…。


だからだったのだ。
此の時の総二郎は、優紀からそう言ってもらえたので、遠慮無く、訊こうとするのだった。


「ああ、『真紀』の名前は、如何遣って付けて遣ったんだ?」と…。


だからだったのかも知れない。
此の時の優紀は、自身の夫と成った 総二郎に、正直に、素直な気持ちで話しし始めるのだった。


「はい、『真紀』の名前は、桜子さんに相談をして、桜子さんに名付けて頂きました。
 ですから、桜子さんが真紀の『名付け親』…何です。
 実は、『真紀』の名前は、私も、とっても、気に入って居るんです。
 だからこそ、桜子さんに感謝して居るんです。」と…。


其処で、此の時点に於いての総二郎は、自身の妻と成った 優紀からのそんな話しを聞き、『真紀』と言う名の名前の由来に興味を持った事で、自身の妻と成った 優紀に訊き始めるのだった。


「で、『真紀』と言う名の名前の由来は…⁉」と…。


だからだったのだ。
嘗て、桜子から『真紀』と言う名の名前の由来を聞いて居た此の時の優紀は、更に、自身の夫と成った 総二郎に深く話しし始めるのだった。


「実は、桜子さんが『真紀』と言う名前を付けてくれた時に聞いて居たんです。
 『真紀』と言う名の由来について…。
 其れが……………………………(桜子があきらに話しして居た話しの内容と同じ内容)と
 いう訳…だったんです。」と、言い乍ら…。


だからだったのかも知れない。
そんな話しを自身の妻と成った 優紀から聞かされた時の総二郎は、直接、優紀には見せないのだが、其れでも、そんな桜子に対して、自分自身、怒りが湧いて来る事が分かったのだった。



だからだったのだろう。
此の時の総二郎は、そんな自分自身を隠す為に話題を変え様と、優紀に話しを振るのだった。


「優紀は、如何して、三条邸で暮らして居たんだ⁉」と…。


だからだったのだ。
此の時の優紀は、素直な気持ちで、其の当時の頃の事を思い出し乍ら、自身の夫と成った 総二郎に話しするのだった。
勿論、桜子があきらに話しして居た内容と同じ内容の話しを…。


だからだったのだろう。
自身の妻と成った 優紀からそんな話しを聞いた事で、漸く、此の時の総二郎は納得して居たのだった。



だが、最初、優紀から話しを聞いて居た時点では、寧ろ、桜子が『真紀』と言う名に名前を名付けてくれた事を感謝して居たのだ。


“良い名前を付けてくれた。
 桜子に感謝する。”って…。


其れでも、此の時の総二郎からの桜子への感謝の言葉は、此処迄…だったのだ。


何故なら…。
此の時の総二郎の心の中では、そんな桜子に対して、物申したくて仕方が無かったのだ。



ところが、此の時の総二郎の心の中では我慢を強いて居たのだった。


何故なら…。
此の7年間、自身の妻と成った 優紀も、自身の娘で在る 真紀も、三条邸で暮らして居ただけじゃ無く、三条家でも世話に成って居たのだ。


だからこそ、そんな桜子に対して、例え、物申したくて仕方が無くても、“文句を言わずに居る方が正解だろう。”と、此の時の総二郎は、そう思えて居たのだった。


だからだったのだ。
此の時の総二郎の心の中では我慢を強いて居たという訳…だったのだ。


だからだったのかも知れない。
其の後の総二郎は、そんな桜子に対して、自身の心の中以外で物申す事はし無く成ったのだった。


だからだったのだろう。
桜子からの推察通りに、また、あきらが危惧して居た通りに成らずに済んだという訳…だったのだ。



〈『Once again~再び~  15.』は、此の後、場面が変わりますので、短目にて、終了し
 て折ります事をお詫び申し上げます。
 了承の程、宜しくお願い致します。〉

Once again~再び~  14.





【『Once again~再び~  12.』の【総二郎 と あきらの会話】のエピローグ】


〈総優〉


実は、あきらは、桜子を呼び出して、総二郎が言う様に、先に桜子から話しを訊く事にしたのだった。


「桜子…今日は、悪ぃな。
 総二郎から話しを聞いたんだけど…よ。
 其の時に、詳しくは教えてもらえなかったんだわ。
 “忙し過ぎて、ちゃんと、優紀から話しが聞けてぇんだわ。
  今だったら、俺よりも桜子の方が詳しいと思うから、早く知りたかったら桜子に訊けば
  良いんじゃねぇの‼”って、言われて…な。
 一体、総二郎 と 優紀ちゃんは、如何成って、こう成ったからそう成った訳…だ?
 其れに、類からもうるせぇ訳…よ。
 “久々に、西門流のホームページを見て、吃驚したよ!
  総二郎が入籍したって、どう言う事…⁉
  何で、俺達には何の報告も無いの‼”って…な。
 其れは丸で、“総二郎の事を調べて置け‼”って、云わんが如く…類から言われたわ。
 だから…よ。
 俺に総二郎 と 優紀ちゃんの事を説明してくれねぇか?」と…。


だからだったのかも知れない。
此の時の桜子は、其れは丸で、重い腰を上げるかの如く、話しし始めるのだった。


「仕方在りませんわね。
 美作さんが何処から何処迄、ご存知か存じ上げませんが…。
 勿論、子供が出来た位ですから、西門さん と 優紀さんはそう言う関係…だったと言う
 訳です。
 其処迄は宜しいですか?」と…。


だからだったのだろう。
事前に、其処迄は、直接、総二郎から話しを聞いて知って居た此の時のあきらは、「ああ、総二郎から聞いて知ってる。」と、言うに届めたのだった。


だが、此の時のあきらは、続きかの様に、桜子に訊き始めるのだった。


「確か、優紀ちゃんの方から総二郎に懇願したんだよな⁉
 其の話しを総二郎から聞いた時、実は、驚愕したんだけど…な。
 “あの優紀ちゃんが、経った一回だろうと、自ら、総二郎の餌食に成るだ何て…な。”っ
 て…。
 其れだけ、優紀ちゃんは、総二郎の事が好き…だったんだろうけど…な。」と…。


だからだったのだ。
此の時の桜子は、あきらの意見に賛同するかの様に返答の言葉を口にし乍らも、あきらとは違う意見を述べるのだった。


「まぁ~、そう何でしょうけど…ね。
 でも、不思議だと思いませんか?
 あの百戦錬磨の筈の西門さんが、経った一回だけの優紀さんの時だけ、失敗為さったって
 事に成るんですよね⁉
 西門さんに限って、其れって、有り得ると思います⁉
 私には、“あの西門さんに限って、有り得ない!”って、思えるんですよね⁉
 もしかすると、西門さんは、態と失敗したとか…⁉
 “もしも、そうだとしたら…。”と、考えると辻褄が合うんですよね!
 もしも、そうだとしたら、間違い無く、西門さんは、早い段階で優紀さんに好意を寄せて
 居たと言う事に成ります。
 でも、西門さんは、優紀さんに告白する事は無かった。
 と言う寄りも、西門さんは、優紀さんを自分自身から遠ざけた。
 優紀さんを傷付けて迄…。
 だとしたら、私は、絶対に、西門さんを許せません‼」と…。


だが、此の時のあきらも桜子の意見には賛同する様子…だったのだ。


何故なら…。
此の時のあきら自身、総二郎からの話しを聞いた後、西門流のホームページを見た時に、何と無く、薄々、気が付いて居たのだった。


唯、桜子からの話しを聞いて居て、此の時のあきらの心の中では、確信に変わっただけの話…だったのだ。


そして、あきら自身の中で、そんな風に、結論付けて居た所に、桜子が口を開くのだった。


「でも、結局は、優紀さんが幸せ成らば、私は、其れで良いんですけど…ね。」と…。


だからだったのだ。
此の時のあきらは、そう言って来た桜子に返答の言葉を口にするのだった。


「だな‼」と…。



其処で、此の時のあきらは、桜子に核心を突く様な質問するのだった。


「で、総二郎が言う。
 何で、総二郎よりも優紀ちゃんの事は桜子の方が詳しいんだ?」と…。


だからだったのだ。
此の時の桜子は、全てをあきらに話しし始めるのだった。


※優紀がつくしと共に、三条邸にて、生活をして来た事…。
(其の時の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様 と つくし と 優紀のそれぞれの両親と
 の会話についての話の事…。
 其の後のお互いの呼び名についての話の事…。)


※つくし と 優紀が妊娠した事を知った時点で、つくしは英徳高校を…。
 そして、優紀は都立高校を、それぞれ、自主退学した事…。


※其の後のつくし と 優紀は妊娠中から、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様の命を受け
 て、家庭教師を就けてもらい、大検を取得後、大学迄通って居た事…。
(つくしは、日本最高峰の国立大学に…。
 そして、優紀は、私立の女子大に…それぞれ、合格して居たのだった。
 勿論、つくし と 優紀が大学に行って居る間…。
 つくし と 優紀の子供達は、三条家の使用人に預けられて居たのだった。)


※其の後、大学を卒業したつくし と 優紀は、それぞれ、桜子が起業した会社に入社する
 のだった。
(勿論、桜子が起業した会社の出資者は、自身の祖母で在る 三条家の大奥様…だった事は
 言う迄も無かったのだった。)


※優紀の娘で在る『真紀』の名の命名者は、実は、桜子…だったのだ。



だからだったのだろう。
此の時のあきらは、桜子から全ての話しを聞いて居て、更に、自分自身の中で疑問に思った事を桜子に訊くのだった。


「如何して、優紀ちゃんの娘の名前を『真紀』って、桜子は名付けたんだ?」と…。


其処で、あきらからそんな風に訊かれた此の時の桜子は、ニコッと、不敵な笑みを浮かべ乍らも訊き始めるのだった。


「そんな事、私に訊いて、如何するんですか?」と…。


だが、此の時のあきらは、そんな風に桜子に訊いて置き乍らも、“本当に、訊いて良かったのか?”と、桜子への返答の言葉に迷いが見える程…だったのだ。



だからだったのだろう。
此の時の桜子は、“美作さんに意地悪するのは、此処迄にして置きますか?”と、自問自答し乍らも、そんなあきらに対して、返答の言葉を口にするのだった。


「私が優紀さんのお嬢さんのお名前を付ける時…。
 実は、其の前に、優紀さんから相談を受けたんです。
 “此の娘(こ)にはどんな名前が相応しいでしょうか?”って…。
 だからだったんですけど…。
 其の時に、何故か?
 私の頭の中では西門さんの顔が浮かんで居たんです。
 で、ふと、私の頭に浮かんだのが、“此の赤ちゃんのパパは、西門さん…何だ!”って言う
 事実でした。
 其処で、私が思い付いたお名前が『真紀』って言う名前…だったんです。
 『真紀』の『真』って言う字は、元々、『本当』・『まこと』・『真実』って言う意味が
 在るそうです。
 所謂、『噓・偽りで無い事・飾り気が無い事』と言う意味が在るんですよね。
 其れに、『天真』・『純真』と言う意味が在り、『生まれまま』・『混さり気が無い』と
 言う意味に成ります。
 其処で、私は思い付いた訳です。
 『真』って言う字は、其れこそ、西門さんとは真逆でしょ!
 優紀さんのお嬢さんに限って、西門さんと同じ性格って、考えられないでしょ!
 だからこそ、優しい優紀さんのお嬢さんらしく、『真紀』と名付けさせて頂きました。」と…。



だからだったのかも知れない。
桜子からのそんな言い分を聞いた此の時のあきらの背中には、嫌な汗が流れた様に感じたのだった。


何故なら…。
桜子が名付けた『真紀』と言う名の名付けの意味を、もしも、総二郎が知ったとしたら…。
此の時のあきらは、其の時の事を想像したからこそ…自身の背中に嫌な汗が流れたのだろう。
『冷や汗』と、言う名の汗が…。


勿論、自身の娘で在る 真紀の名付け親が桜子だと言う事自体…現時点で、総二郎は知らない筈なのだ。
だからこそ、此の時のあきらは、そんな桜子に言えた言葉…だったのだ。


「良いか、桜子…?
 此の事は、総二郎に絶対ぇに言うなよ‼
 もしも、そんな名付けの意味を総二郎が知ったとしたら…。
 総二郎の事だ‼
 絶対ぇ、暴れ出すぞ‼
 頼むから桜子…。
 平和に穏便に頼むぞ‼」と…。


だが、此の時の桜子は、嘗ての『黒歴史』を思わせるかの様な『悪魔の囁き』を口にするのだった。


「私は、絶対に言う気等有りませんけど…ね。
 もしかすると、優紀さんが西門さんに言っちゃうかも知れませんね。
 其れだと、私は、何のフォローも出来ませんけど…。
 一応、事前にお伝えして置きますね。」と…。


勿論、此の時の桜子の心の中では、“そう成ったとしても、私は知りませんよ!”と、『悪魔の囁き』とでも言うべき囁きが呟かれて居たのだった。


其れに、此の時の桜子の心の中ではそんな『悪魔の囁き』が呟かれて居る等と、当然の事乍ら、知り得ない此の時のあきらは、“当然です。”とでも、更に、桜子が言いそうな事を訊くのだった。


「優紀ちゃんは、桜子が名付けた名前の意味を知ってるのか?」と…。


だからこそ、此の時の桜子は、はっきりとした口調で言って除けるのだった。


「はい、当然、優紀さんはご存知ですよ。」と…。



だからだったのだろう。
此の時のあきらは、独り言ちる(ひとりごちる)のだった。


“万事休す!”と、自身の頭を抱えて項垂れ乍ら…。




〈『Once again~再び~  14.』は、此の後、場面が変わる為に、短目にて、終了して折
 ります事をお詫び申し上げます。
 了承の程、宜しくお願い致します。〉

Once again~再び~  13.





【『Once again~再び~  4.』の【プロローグ】の〈PS.〉のエピローグ】


【プロローグ】


桜子の祖母で在る 三条家の大奥様が、つくし と 優紀の件について事情を知った時点で、つくし と 優紀のそれぞれの両親を三条邸に呼び出したのだった。



そして、此の時の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、其の後、つくし と 優紀のそれぞれの両親を諭すかの様に話しするのだった。


「つくしさん と 優紀さんの事の全てを此の私(わたくし)にお任せ為さい。
 勿論、悪い様にはし無いわ。
 つくしさん と 優紀さんには、“此の私(わたくし)の事を本当の祖母だと思って、甘
 えてくれたら良いのよ。”って、言って在るの。
 ですから、今日からつくしさん と 優紀さんには、此の屋敷(三条邸)で暮らしてもら
 うわね。」と…。



実は、此の時点で、つくし と 優紀のお腹の中のそれぞれの赤ちゃんの父親が誰で在るのか?
桜子の祖母で在る 三条家の大奥様の口からつくし と 優紀のそれぞれの両親達に話しが為されて居たのだった。


だからだったのだろう。
此の時のつくしの両親で在る 牧野晴夫 と 牧野千恵子にとっては、“やっぱり…。”と、思える事案では在ったのだが、優紀の両親にとっては、『寝耳に水』状態…だったのだ。



だからだったのかも知れない。
そんな話しを桜子の祖母で在る 三条家の大奥様から聞いた此の時のつくし と 優紀のそれぞれの両親達は、“ご迷惑をお掛けするのでは無いか?”と、思い、三条家に迷惑を掛ける事を恐れて、断るつもりで居たのだった。


云わば…。
そんな話しを桜子の祖母で在る 三条家の大奥様から聞いた此の時のつくし と 優紀のそれぞれの両親達は、娘の親として、親子で何とかし様と考えて居たのだった。


と言うのか?
此の時点に於いてのつくし と 優紀のそれぞれの両親達は、つくし と 優紀の将来を考えて、お腹の中の赤ちゃんを諦める様、諭すつもりで居たのだった。



だからだったのかも知れない。
此の時のくし と 優紀のそれぞれの母親達は、自身達のそれぞれの娘で在る つくし と 優紀に、それぞれ、声を掛けるのだった。


先ずは、つくしの母親で在る 牧野千恵子が自身の娘で在る つくしに声を掛けるのだった。


「つくしは、如何したいの?
 今の道明寺さんはつくしの記憶が無いのよね?
 其れに、お腹の赤ちゃんが産まれて来て、どんどん大きく成って、“(僕の・私の)パパ
 は…?”って、もしも、つくしに訊いて来たら、つくしは如何するつもりなの?
 其れが、もしも、つくしじゃ無くて、(三条家の)大奥様 や 桜子さんに訊いて来て、
 ご迷惑をお掛けする様な事に成り兼ねないのよ!
 其れだけじゃ無いわ。
 もしも、お腹の赤ちゃんが道明寺さんにそっくりな赤ちゃんが産まれて来たら、つくしは
 如何するつもりなの?
 何時(いつ)か、お腹の赤ちゃんを産んだ事を後悔する日が来るかも知れない。
 つくしは其れで良いのかしら?
 ママは、つくしの苦しがって居る姿を見たく無いの。
 つくしは、自分自身の将来の事を考えて欲しい。
 其れに、今は、(三条家の)大奥様 や 桜子さんがつくしの事を助けて下さるかも知れ 
 ない。
 でも…ね。
 やっぱり、子育てして行くのは、つくし本人…何だから…ね。」と…。


そして、其処迄、つくしの母親で在る 牧野千恵子の話しを聞いて居た優紀の母親が、今度は、其の後を受けるかの如く、自身の娘で在る 優紀に話しし始めるのだった。


「そうよ、優紀…。
 お母さんもつくしちゃんのママと同じ意見よ!
 先ずは、産んだ後の事を考えなくちゃ…ね。
 子育ては、遊び や お飯事(おままごと)じゃ無いのよ。
 優紀のお腹の中から産まれて来る赤ちゃんは、『人の子』なのよ!
 分かってるの、優紀…。
 其れに、優紀にも赤ちゃんを産む事は出来るかも知れない。
 其れでも、まだ、10代の優紀が産んだ後、子供を育てるのは誰かしらの協力が必要と成る
 のよ。
 其れに、優紀のお相手の方は、情報番組 や 雑誌でも見た事在るけど…。
 世間では『遊び人』と、称されて居る男性(ひと)でしょ!
 そんな男性(ひと)の為に、優紀が赤ちゃんを産むだ何て…。」と…。


実は、此の時の優紀の母親は涙を流し乍ら、“(自身の娘で在る)優紀の為に…。”と、言う思いで優紀に訴えて居たのだった。



だが、此の時のつくしの父親で在る 牧野晴夫 と 優紀の父親は、自身の娘に何も言えずに居たのか?
一切、口を開く事が出来ずに居たのだった。


否、寧ろ、此の時のつくしの父親で在る 牧野晴夫 と 優紀の父親にとっては、言いたい事が山の様に有った筈なのだが、結局の処、自身の娘に何も言い出せずに居たのだろう。



そして、其処迄、つくしの母親で在る 牧野千恵子からの話し と 優紀の母親の話しを、唯、黙ったまま聞いて居た此の時の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、漸く、口を開くのだった。


「ちょっと、宜しいかしら?
 貴女方の其の言い分でしたら、つくしさん と 優紀さんが御可哀想ね。
 何れにしても、産むのか? or 産まないのか?
 二者択一って処よね⁉
 何方かしかないのなら、選択肢を選ぶのは、貴女方 母親では無く、其れは、つくしさん 
 と 優紀さん…ということに成るわね。
 つくしさん と 優紀さんが、一生、後悔し無い様に、私(わたくし)は、当事者で在る 
 つくしさん と 優紀さんに選ばせて上げて欲しいのよ。」と…。



そして、此れ迄、唯、黙ったまま、自身の母親達の話しを聞いて居た其の後のつくし と 優紀は、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様の話しを聞いて居て、漸く、決心が付いたかの様に、自身の母親達に訴え始めるのだった。


先ずは、つくしから口を開いたのだ。


「ママ…私は、道明寺の赤ちゃんを産みたいの。
 ママには迷惑を掛けないから、道明寺の赤ちゃんを産ませて欲しい!
 もう、後悔したくないの。
 お願い、ママ…!」と、拝む様な格好をし乍ら…。


そして、優紀もまた、つくしの後を受けて、自身の母親に訴えるのだった。


「お母さん…私もつくしと同じ!
 西門さんの赤ちゃんを産みたいの。
 駄目って、言われても産みたい!
 お願い、お母さん…!」と、つくしと同じ様に拝む様な格好をし乍ら…。



其処で、此の時の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、其の後、つくし と 優紀のそれぞれの両親を諭す様に、更に、話しするのだった。


「私(わたくし)がつくしさん と 優紀さんの後ろ盾に成ります。
 其れで宜しいかしら?
 其れとも、私(わたくし)でしたら、役不足かしら?」と…。


だからだったのだろう。
そんな風に桜子の祖母で在る 三条家の大奥様から言われてしまった此の時のつくし と 優紀のそれぞれの両親達は、同じ様な事を考えて居たのだった。


“(三条家の)大奥様が、娘の後ろ盾に成って下さるのなら、其れ以上、反対する事が出来
 無いだろう(でしょうね)。
 だったら、許すしか無いのだろう(よね)。”と…。


だからだったのだ。
此の時のつくし と 優紀のそれぞれの両親達は、それぞれ、そう考えた事で、つくしの父親で在る 牧野晴夫に目配せをしつつ、親達の代表かの様に、柔らかい口調のつくしの父親で在る 牧野晴夫の口から桜子の祖母で在る 三条家の大奥様に了承の意を伝えるのだった。


「いいえ、そんな事は在りません。
 寧ろ、自分達の体裁ばかりを考えてしまって居たのかも知れません。
 (三条家の)大奥様が娘達の後ろ盾に成って下さるなら、こんなに有難く幸せな事は在り
 ません。
 娘達の事を宜しくお願い致します。」と、頭を下げ乍ら…。


そして、此の時の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、つくし と 優紀のそれぞれの両親達にお礼の言葉を伝えるのだった。


「良く、決心してくれましたね。
 有難う。
 あなた方に感謝するわ。」と…。



勿論、そんな桜子の祖母で在る 三条家の大奥様の姿を見て居た此の時のつくし と 優紀のそれぞれの両親達は、そんな桜子の祖母で在る 三条家の大奥様に対して、恐縮し乍らも、密かに、こう思って居たのだった。


“自分達の娘の事なのに…。
 (三条家の)大奥様からお礼の言葉を仰って頂けるだ何て…。”と…。



そして、其の後の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、更に、自身に了承の意を伝えてくれたつくし と 優紀のそれぞれの両親達に話しし始めるのだった。


「つくしさん と 優紀さんが此の私(わたくし)の孫娘…成らば、あなた方は、此の私
 (わたくし)の息子 と 娘よね。
 此の私(わたくし)には、一遍に、息子 と 娘が4人も増えたのね。
 こんなに嬉しい事は無いわ。」と…。


実は、結局の処…。
此の時のつくし と 優紀のそれぞれの両親達は、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様に寄って押し切られた形と成って居たのだった。



其処で、更に、此の時の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、つくし と 優紀のそれぞれの両親達だけじゃ無くて、つくし と 優紀の本人達にも懇願し始めるのだった。


「其れはそうと…。
 此れからの此の私(わたくし)の呼び名…何だけど…。
 そうねぇ~。」と、茶目っ気たっぷりに言い始めたのだった。


だからだったのだろう。
桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、つくし と 優紀のそれぞれの両親達 と つくし と 優紀の本人達の目の前で右手を顎に置き乍らも考えた素振りを見せて居ただけじゃ無く、「う~ん。」と、声質は高かったのだが、其れでも唸り乍ら、ニコッと笑いつつ、言って居たのだった。


「良い事を思い出したわ(笑)!
 私(わたくし)ねぇ~、ここ最近、“お母様”って、呼ばれた事が無いのよ。
 私(わたくし)の息子 と 嫁の代わりに、私(わたくし)の事を“お母様”って、呼んで
 下さらないかしら?
 そうしたら、つくしさん と 優紀さんも、私(わたくし)の事を、“おばあ様”って、呼
 んでもらえるでしょ!」と、更に、茶目っ気たっぷりに…。


だからだったのかも知れない。
そんな風に桜子の祖母で在る 三条家の大奥様から懇願されてしまった此の時のつくし と 優紀のそれぞれの両親達 と つくし と 優紀の本人達は、「承知しました(分かりました)。」と、返答の言葉をそれぞれ口にするのだった。



そして、此の時の桜子は、自身の祖母で在る 三条家の大奥様からのそんな話しを受けて、つくし と 優紀に話しし始めるのだった。


「と言う事は、先輩 と 優紀さん と 私は従姉妹と、いう事に成りますね。
 私…先輩 と 優紀さんの従姉妹に成れて、とても嬉しいですわ。」と、にこやかに…。



という訳で、其の後のつくし と 優紀は、それぞれの両親達からの許しを得て、三条邸に住まいを移し、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様の思惑通りにコトがどんどん進んで行く事と成ったのだった。



PS.


何故、ここ最近の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、『お母様』と、呼ばれた事が無いのか?
知らなかったとは言え、不思議に思って居た此の時のつくし と 優紀のそれぞれの両親達は、後々、自身達の娘で在る つくし と 優紀のそれぞれから話しを聞いて、納得して居たという訳…だったのだ。




〈『Once again~再び~  13.』は、短目にて、終了して折ります事をお詫び申し上げま
 す。
 了承の程、宜しくお願い致します。〉