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花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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結婚出来ない男・しない女…<つかつく>  18.



<此の二次小説『結婚出来ない男・しない女…<つかつく>  18.』は、2021.12.7中
 に投稿して折りますので、時間差では在りますが、2021.12.7との連続投稿の様に投稿
 して折りますが、実は、2021.12.8投稿分と成ります。
 此方サイドの勝手な都合に寄り、投稿して折ります事をお詫び申し上げます。
 了承の程、宜しくお願い致します。>



【其の他のメンバーの発覚…<滋>】


最後に、司は、滋を、つくしに紹介し始めたのだ。


「サル…否、此の女は、大河原財閥 令嬢の大河原滋だ。」と…。


だからだったのだろう。
最初に、『サル』と呼ばれた滋は、ムッとした顔付きに成り、司に言って除けるのだった。


「ちょっと、あんたは、何時迄経っても、私の事を、『サル』呼ばわりして…。
 私にも、ちゃんとした名前が有るんだから…ね。
 どうせなら、ちゃんと、紹介してよね。」と…。


そして、滋は、そう言い乍らも、つくしの方を向き、つくしに自己紹介し始めるのだった。


「さっき、司が言った通り…私は、大河原財閥の娘で、大河原滋って、言うの。
 実は、私は、司の元 婚約者なの。
 だから…ね。
 其の関係で、F3共、知り合いに成ったという訳…なの。
 で、ニッシーとあきら君の奥様方共、知り合いに成ったの。
 だから、つくし…此れから、宜しくね。」と、にこっと、笑い乍ら…。


其処で、司は、滋からの自己紹介を聞いて居て、驚愕し乍らも、慌て始めるのだった。
勿論、つくしの顔付きを観乍ら…。


だが、此の時のつくしは、更に、微妙な顔付きをし始めるのだった。


何故なら…。
此の時のつくしには、思う処が在ったから…だったのだ。


其れは、先ず、滋からの話しを聞いて居て、司とは、仲が良さそうだと言う事…。
そして、滋は、『司』の呼び名を、『司』と、呼び捨てにして居た事…。
そして、何よりも、滋が、『司の元 婚約者』だと言う事…。


其れ等の事が、此の時のつくしの頭の中で引っ掛かり、更に、微妙な顔付きをし始めて居たという訳…だったのだ。


だからだったのだ。
此の場に居たF3&静&優紀&桜子は、頭を抱え始める程…だったのだ。
 


そして、此の時のつくしのそんな様子を理解し始めた司は、更に、慌て始めるのだった。


だからだったのだ。
言い訳では無いのだが、此の時の司は、“つくしの頭の中の誤解を、早く、解きてぇ‼”と、言う思いが先行してしまい、慌てるかの様に、つくしに話しし始めるのだった。


「つくし…誤解すんなよ‼
 此のサルの言った事は、俺は、認めてねぇ話だ。
 しかも、此のサルが言って来た『元 婚約者』っつーのも…な。
 高等部の頃の話で、俺が認めた話じゃねぇんだ。
 俺が居ねぇ所で、親同士が、勝手に、決めやがった話で、俺は、知らねぇ話だったんだ。
 だから…よ。
 俺の中での俺の婚約者は、『つくし』だけだ‼」と…。


だからだったのだろう。
此の時のつくしは、言い訳(少なくとも、つくしの中では、そう思えて居たのだ。)をし始めた司に、呆れ乍らも、言って除けるのだった。


「別に、司は、私に、言い訳し無くても良いんじゃ無いの。
 『司』と、呼ばれる程…司は、大河原さんとは、仲が良いって事でしょ‼
 其れに、私と知り合う前の話…何だから…仕方無いんじゃ無いの。」と…。


だからだったのだ。
此の時の司は、つくしの話しを聞いて、ホッとして居たのだ。


「じゃあ、つくしは、此のサルの言った事を気にしてねぇって、俺は、思っても良いんだよ
 な?」と…。


だが、此の時のつくしは、司にとって、爆弾発言と言っても過言じゃ無い様な話しをし始めるのだった。


「だって…ね。
 仕方無い話でしょ!
 私と知り合う前の話な訳だし…其れを、私が、如何こういう訳にはいかない訳だし…。
 だから…ね。
 司のご実家と釣り合う女性は、私じゃ無いという事…よ。
 要するに、私の様な一般庶民の家庭で育った様な、しかも、生活水準が、極めて、低い家
 庭で育った様な女じゃ無くて、大河原さんの様に、財閥出身の女性の方が、司には、釣り
 合ってるって、話でしょ!
 だって…さ。
 道明寺家も、財閥出身でしょ!
 だからこそ、司のご両親は、同じ財閥出身の女性を、司の婚約者にしたかったんじゃ無い
 のかな?
 という訳で、司は、大河原さんの様な女性の方が、私…何かより、よっぽど、お似合いだ
 と思うけど…なぁ~。」と…。


だからだったのだ。
此の時の司の顔付きは、其れこそ、般若の様な顔付きに成り、額には青筋3本立て乍ら、滋を睨み付けた後…つくしに、言って除けるのだった。


「お前は、何回、俺に言わせれば、気が済むんだぁ~?
 あのなぁ~、俺は、お前が良いんだよ。
 俺には、お前じゃねぇと、何も始まらねぇんだよ。
 だから…な。
 何も考えずに、俺の傍に居れば、其れで良いんだよ。
 何回も、同じ話しを、俺に言わせんじゃねぇよ‼」と…。



だからだったのだろう。
此の時の桜子は、滋に対して、呆れて観て居たのだ。


“滋さんは、此の場の此の雰囲気を観て、如何したかったのだろうか?”と、思う程に…。


実は、桜子は、知って居たのだ。
滋は、司の事が好きだったという事を…。


だからだったのだ。
実は、此の時の桜子は、そんな滋を観て居て、推測して居た程…だったのだ。


“否、もしかしたら、今でも、滋さんは、道明寺さんの事が好きなのかも知れない。
 だからこそ…。
 滋さんは、此れ迄の道明寺さん同様、今でも、恋人を作らず、独身を貫いて居る。
 其れが、証拠でしょ!”と…。


だからだったのかも知れない。
此の時の桜子は、滋のそんな様子を観て居て、更に、推測して居たのだ。


“もしかしたら、滋さんは、道明寺さんを、先輩に取られたくない意識が働いて、先輩に対
 して、対抗意識が出てしまったのかも知れない。
 此れ迄の道明寺さんが、恋人を作らず、結婚をし様ともせず、婚約者と云われる様な方も
 居らっしゃらなかったからこそ、滋さん自身、大人しかっただけで…。
 滋さん自身、チャンスを窺って居たのかも知れないわね。”と…。
 


だが、滋は、滋で、何かを察知して居たのだ。


実は、滋以外のF3&静&優紀&桜子は、つくしが司を呼ぶ時の『司』の呼び名自体、『司』と変わって居る事を、優紀を通して、聞いて知って居たのだ。


だからこそ…。
滋以外のF3&静&優紀&桜子にとっては、不思議でも何でも無かったのだ。
だが、滋は、そうでは無かったのだ。


云わば…。
唯一人、滋だけが、其の事を知らなかったと云えたのだ。


だからこそ…。
司とつくしの二人の様子を観て居て、滋自身、察知出来て居たのかも知れない。


だからだったのだ。
此の時の滋は、思えて居たのだ。


“司の方が、つくしに惚れて居る感じ…なのかも知れない。
 其れに、つくしは、司の事を、『司』呼びしてる。
 其れだけ、司とつくしの仲は、上手く行ってるって事だよね。
 其れに、司が言って居る事が正しければ、つくしは、司の婚約者という事だよね。
 と言う事は、司が、そう呼ばせてるのかも知れない。
 実の事を言うと、此の世の中で『司』呼び出来る女子は私だけと思って居たし、其の事自
 体、司から許されたのは、私だけだと思って居たんだけど…なぁ~。
 って事は、私の勘違い⁉
 私は、てっきり、司が騙されてると、思って居たんだけど…。”と…。


だからだったのだ。
此の場の此の雰囲気を察知した滋は、考えて居たのだ。


“此の雰囲気、如何し様かな?
 もしかしたら、私は、司から嫌われるかも…。”と…。



其処に、つくしの(病院からの呼び出し用)携帯が鳴ったのだ。


だからだったのだろう。
つくしは、嫌な予感がして、其処に居たメンバー全員に、「ご免なさい。」と、断りを入れて、端の方で、携帯に出たのだった。


そして、微かに、聞こえて来るつくしの会話を聞いて居た司は、“つくしは、病院から呼び出されるだろうな。”と、感じた事で、携帯を切った後のつくしに、声を掛けるのだった。


「つくし…病院からか?」と…。


だからだったのだ。
つくしは、「ええ。」と、司に返答し乍らも、F3&静&滋&優紀&桜子に向かって、話しし始めるのだった。


「申し訳在りませんが、病院に、急患が運ばれて来た様です。
 私は、此れで、失礼します。
 折角、お誘い下さったのに…本当に、申し訳在りません。」と…。


なので、あきらが、代表かの様に、つくしに声を掛けるのだった。


「仕方ねぇだろ。
 仕事…何だし…よ。
 牧野は、司と付き合ってるんだ。
 また、何時(いつ)でも会えんだろ。」と…。
「………」


だが、此の時のつくしは、勿論、言葉無く、苦笑いだったのだ。



其処で、司は、“逃がさねぇ‼”と、でも言いた気に、つくしの腕を、素早く、握り締めて、言って除けるのだった。


「俺が、病院迄、連れて行って遣る。」と…。


だが、此の時のつくしは、そんな司に、断りを入れるのだった。


「折角…何だから、司は、楽しんで来て…。
 其れに、司は、(アルコールを)飲んでるでしょ⁉
 病院には、タクシーで向かうから…大丈夫。」と…。


だが、此の時の司は、つくしを諭すかの様に、言って除けるのだった。


「あのなぁ~、俺は、もしもの時の為に、(アルコールは)飲んでねぇっつーの‼
 だから、俺が、病院迄、連れて行って遣る。
 という訳で、今から、行くぞ‼」と…。


実は、此の時の司の顔付きは、嬉しそうだったのだ。


何故なら…。
やっと、二人切りに成れるのだから…。
其処で、此の時の司は、思って居たのだ。


“やっと、二人だけで、つくしに、ちゃんと、話しが出来る。”と…。


だからだったのだ。
司は、楽しそうに、つくしの腕を掴んだままで、つくしを連れ出そうとするのだった。


其の際、F3は、それぞれ、司に声を掛けて居たのだ。


「司…頑張ってね。」と、手を振り乍ら…。
「司…牧野ばかりに気を取られずに、ちゃんと、運転しろよ!」と、ウインクをし乍ら…。
「司…後で、話しを聞かせろや!」と、手で、“早く、行け‼”の合図を送り乍ら…。


だからだったのだ。
司は、F3に悪態を突くのだった。


「分かってるっつーの‼」と…。


だからだったのだ。
此の時のつくしは、反対に、司に、悪態を突くのだった。


「私は、子供じゃ無いんだから、一人で、行けるっつーの‼」と…。


だが、此の時の司は、無言のまま、つくしを連れ出して、そして、自身の愛車に乗せて、病院迄、送り届けるのだった。



そして、桜子は、司とつくしが居なく成った部屋の中で、滋に、話しし始めるのだった。
勿論、呆れた様な顔付きだった事は言うまでも無かったのだが…。

結婚出来ない男・しない女…<つかつく>  17.




【他のメンバーの発覚…<あき桜  ②>】


類から、訳を聞かれた此の時のつくしと桜子は、つくしの事を、『先輩』って、呼んで居る桜子が代表かの様に、類に返答するのだった。


「其れは、私から、そう呼ばせて貰う様に成ったから…何です。」と…。


そして、此の時の桜子は、“メンバーの全員に分かって貰える様に…。”と、更に、続けて、其の理由を話しし始めるのだった。


「実は、其れは…。
 私が、先輩から助けて貰ったから…何です。」と…。


だが、桜子から、そんな話しを聞いた此の場に居たメンバーには、分かった様な、分からない様な…。
そんな感じだった事は言うまでも無かったのだ。


だからだったのだ。
つくしが、フォローするかの様に、其の先の話を話しし始めるのだった。


「桜子を助けたというのか?
 同じ日本人同士…。
 そんな桜子を、私は見捨てる事が出来無くて、桜子とトラブって居た其の相手に、ちょっ
 と、言って遣っただけだったんですけど…。」と…。



実は、其処迄、つくしから、そんな話しを聞いて居た此の場に居たメンバーの全員は、何故か、つくしの言いたい事が分かった様な気がして居たのだ。


要は、【桜子(三条・桜子さん)が、誰かと喧嘩して居る所に、偶然、通り掛かったつくし(牧野・ドクター)が、同じ日本人同士と言う事も有り、そんな桜子(三条・桜子さん)を見捨てる事が出来ず、つくし(牧野・ドクター)が、そんな桜子(三条・桜子さん)を救って遣ったという事なのだろう。】と…。



実は、其の当時の桜子は、或る事が切っ掛けで、歪んだ心を持って居たのだ。
其れが、桜子の『黒歴史時代』なのだ。


だが、本来の桜子は、桜子の祖母曰く…。
「素直で、優しい娘(こ)だった。」…そうだ。



だからだったのだ。
つくしに助けられた事が切っ掛けで、桜子は、つくしを慕う様に成ったのだ。
其の事自体、桜子が、『つくし信者』に成った切っ掛けだったのだ。


しかも、其の当時の桜子は、つくしの留学が終了した事で、其の後(あと)を追うかの様に、日本に帰国して帰って来て居た程…だったのだ。



実は、桜子が歪んだ心を持つ様に成った切っ掛けと言うのは、司が原因だったのだ。
と言うのも、桜子は、幼稚舎迄、英徳学園だったのだ。


そして、其の当時の桜子は、2学年上だった司の事が好きだったのだ。
だが、其の当時の桜子は、自身が好きだった司から、自身の容姿の事で、傷付けられて居たのだ。


実は、幼少期の頃の桜子は、両親だけじゃ無く、祖母からも、「桜子は、可愛いよ。」と、言われ続けて居たので、自身の容姿に関して、気にした事が無かったのだ。


だからだったのだ。
其の当時の桜子は、自身の容姿の事で、自身が好きだった司から傷付けられた事も有り、逃げるかの如く、“日本には居られない。”と、ドイツに渡仏して居たのだ。
そして、其の後の桜子は、自身の容姿を気にする様に成り、其の後、ドイツにて、(自身の両親が亡く成った事も有り、自身の両親の遺産で)整形して居たのだ。


だからだったのだろう。
綺麗に変身して居た桜子は、歪んだ考え方しか出来無く成って居たのだ。
此れが、桜子の『黒歴史時代』の所以なのだ。



そして、そんな所に、つくしが、ドイツに留学して来たという訳…だったのだ。


実は、『人たらし』のつくしに寄って、其の後の桜子は、性格を変えられる位に、『つくし信者』に成って居たという訳…だったのだ。
なので、1歳年上だというつくしの事を、桜子は、『先輩』と、呼ぶ様に成って居たのだ。



実は、其の当時のつくしは、其の話し自体、全て、桜子から聞いて知って居たのだが、“桜子の名誉の為に…。”と、つくしは、此の場に居たメンバーに話す事無く、其の話しは伏せて居たのだ。


ところが、「此の話しは、あきらさんも知って居るので…。」と、言い乍ら、桜子は、全てを、此の場に居たメンバーに話しし始めて居たのだ。
勿論、整形の事も含めて…。
だが、既に、総二郎と優紀は、桜子から話しを聞いて、知って居たのだが…。



そして、桜子の旦那様で在る あきらは、其の当時の事を懐古するかの様に、司に言って居たのだ。


「司は、あの当時の事、覚えてるか?
 桜子を傷付けた日の事…。
 まぁ~、総二郎と俺も、囃し立てて居たから…よ。
 総二郎と俺も、司とは同罪だが…な。
 総二郎と俺は、其の話しを桜子から聞いて、既に、桜子には謝ってる。
 司も、“もう、過去の話しだろ。”とか、言わねぇで、ちゃんと、桜子に謝れよ‼」と…。


其処で、つくしも、あきらからの話しに賛同するかの様に、司に言って除けるのだった。


「ほんと、そうだよ‼
 桜子に謝って上げなよ。
 其れで、桜子の心のつっかえは取れるんだから…ね。」と…。



実は、此の時のつくしは、桜子から話しを聞いて知って居たのだが、英徳学園 幼稚舎時代の桜子を傷付けて居た相手が司だったという事は、此の日、初めて聞いて知ったのだ。


だが、此の時のつくしにとって、話しの内容を、既に、桜子から聞いて知って居た事も有り、桜子を傷付けて居た相手が誰だろうと、謝るべきという持論は持って居たのだ。


だからこそ…。
此の時のつくしは、あきらに賛同して居たのだ。



其処で、司は、つくしから謝る様に言われた事で、素直に、桜子に謝りの言葉を言うのだった。


「三条…傷付けて、すまねぇ‼」と…。


だからだったのだ。
此れ迄の司の事を、良~く、知って居るF3&滋は、同じ事を思うのだった。


“司が、素直に、謝ったぞ(よ)‼
 天変地異が起こったの(か)?”と、考えてしまう程に…。



其処で、また、類が、つくしに訊き始めたのだった。
桜子からの話しを聞いて、思い出したかの様に…。


「で、あの当時のドクターは、英徳高校の入学説明会に来て居たんだよね?
 なのに、何故、英徳高校に居なかったの?」と…。


だからだったのだ。
此の時のつくしは、素直に、其の訳を話しし始めるのだった。


「今は、其れ程では在りませんが、其の当時のうち(牧野家)の生活水準は、かなり、低い
 モノだったんです。
 母親は、英徳高校に行って欲しかったみたいだったんですけど…。
 とても、其の当時のうち(牧野家)の生活水準で入れる様な学園では無いと、其の当時の
 私は、悟ったんです。
 だから、私は、母親を説得して、都立高校に入ったんです。
 なので、“英徳高校の入学説明会で、静さんのお話しを聞いて置いて良かった。”と、今で
 は、私自身、思って居ます。
 私が、ドクターを目指したのも、静さんのお話しを聞いて感銘を受けたから…だったんで
 す。
 なので、静さんには、感謝して居ます。」と…。


なので、そんな話しをつくしから聞いた静は、にこっと、つくしに微笑んで居たのだった。


勿論、此の時の類は、其の当時の(自身の妻で在る)静が、何を話ししたのか?
訊いて視たくも有ったのだ。


だからだったのだろう。
此の時の類は、“後で、訊いて視よう‼”と、考えて居たのだった。



そして、今度は、あきらが、つくしに声を掛けて居たのだ。


「と言う事は、牧野の事を知らねぇのは、後は、俺と滋だけという訳か?」と…。


其処で、つくしは、あきらに言って除けるのだった。


「いいえ、多分、私は、美作さんの事は知って居ると思います。」と…。


だからだったのだ。
此の時のあきらは、てっきり、“桜子関係で、牧野は、俺の事を知って居るのだろう。”と、思って居たのだが…実は、そうでは無かったのだ。
此の時のつくしの話しには、続きが有ったのだ。


「私は、美作さんに、直接、お会いした事は無かったと思いますけど…。
 其の当時の美作さんのお話しは、美作さんのお母様から聞いて知って居ました。」と…。


実は、つくしの横で、其処迄、つくしの話しを聞いて居た此の時の司は、既に、額に青筋3本立て乍ら、あきらを睨み付けるかの様に、怒り始めて居たのだ。
あきらを威嚇するかの様に…。


だからだったのだ。
あきらは、そんな司に首を振って、“知らない。”と、でも、言いた気にして居たのだ。



其処で、此の時のつくしは、そんな様子の司を観て居て、慌てるかの様に、其の後(あと)の話しを進めて居たのだ。


「実は、私は、美作さんの双子の妹さん達の家庭教師をして居たんです。
 ドイツに留学する前の一年間だけだったんですけど…。
 なので、美作さんのお母様からは、美作さんのお話しを、良く、聞いて居ました。
 だからだったんですが…。
 今日、桜子の旦那様が、美作さんだと、伺って…驚愕して居ます。
 ほんと、世間って、広い様で狭いですよね。
 でも、美作さんと桜子って、元々、接点…有ったんですか?」と…。


だからだったのだ。
桜子が、つくしに説明し始めたのだ。


「実は、あきらさんのお母様と私の母親は、幼馴染で親友…だったそうです。
 母親の子供の頃から、“お互いの子供に、異性の子供が産まれたら、其の二人を結婚させ
 様…ね!”と、話し合って居たそうです。
 でも、私の母親は、私が幼少期の頃に事故で亡く成って居ましたし、そんな話しを、私自
 身、母親から、聞く事は無かったんです。
 其れに、私は、私で、ドイツに渡仏したままでしたし…。
 お祖母様から、そんな話しを聞く迄、全く、存じ上げて居なかったんです。
 で、お見合いという形で、あきらさんとお会いして、其の後、あきらさんと私は、お付き
 合いを始めたんです。
 あきらさんとお付き合いする事に成ったのも、今、思えば、きっと、先輩のお陰だと思い
 ます。
 私自身を変えてくれたのは、先輩ですから…。
 なのに、先輩に連絡をする事自体、実は、躊躇って居たので、あきらさんと私の結婚式
 に、先輩を招待する事が出来無くて、今では、後悔して居ます。
 “あの時に、もっと、素直に成って居れば、良かった。”と…。
 なので、先輩の結婚式の時は、私も、招待して下さいね。」と…。
「………」


だからだったのだ。
此の時のつくしは、言葉無く、唯、苦笑いのままだったのだが…。
実は、司が、自身の横に居るつくしの肩を抱き乍ら、桜子と約束するかの様に、言って除けるのだった。


「ああ、任せとけ‼
 俺が、此処に居るメンバー全員を、ちゃんと、招待して遣るよ‼
 なぁ~、つくし…。」と…。



だが、此の時のつくしの顔付きは、微妙だったのだ。


だからだったのだろう。
そんなつくしの顔付きを観た此の時のF3&優紀&桜子は、そんなつくしの事を気に成って居たのだった。

Put it back‼~元に戻してくれ‼~…<総優>  プロローグ ②



【『Put it back‼~元に戻してくれ‼~…<総優>  プロローグ ①』のエピローグ】



【プロローグ ②】


『或る日』というモノは、突然、遣って来るモノなのだろう。


『或る日』の事…。
優紀の下に、突然、総二郎の父親で在る 西門流 家元の内弟子より、連絡が入って来たのだ。


「松岡さん、本日、西門邸にお越し下さいますでしょうか?
 家元と家元夫人が、お待ちに成って折ります。」と…。


そんな風に、総二郎の父親で在る 西門流 家元の内弟子から連絡を受ければ、大概の人は、断りを入れられる筈等無いのだ。


其れは、ご多分に洩れず、優紀も、また、同じだと云えたのだ。


だからだったのだ。
優紀からの返答の言葉は、「承知致しました。」と、返答するのみだったのだ。


だが、此の後、優紀の耳には、“遂に、此の時が来たのかも…。”と、思わせる様な言葉が入って来たのだった。


「此の事は、総二郎様には、ご内密に願います。」と…。


だからだったのだ。
此の時の優紀もまた、「承知致しました。」と、返答したのだった。


そして、其の日の夕方、仕事が終わった後の優紀は、西門邸に向かって居たのだった。



実は、総二郎とお付き合いして居る筈の優紀が、此の西門邸に来たのは、高校生の時以来、二度目の事だったのだ。


一度目は、高校の帰り道、更の自宅に向かって居た更と優紀の目の前に、突然、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人が現れ、声を掛けられた更と共に、優紀は、西門邸にお邪魔して居たのだ。


云わば…。
其の時以来の二度目と言う事と成るのだ。


所謂、此の日迄の優紀は、総二郎とお付き合いして居る筈なのだが、『招かれざる客』と云うべきなのか?
此れ迄、西門邸に招待された事も無ければ、総二郎に連れて行って貰った事も無かったのだ。


実は、優紀は、正式に、西門家から、総二郎との付き合いを許されて居た訳では無く、総二郎の両親で在る 西門流 家元と家元夫人に挨拶すら、許されて居なかったのだ。


だからこそ…。
優紀は、覚悟して居たのだ。


“何時(いつ)か、総二郎さんと私は、別れなくてはいけない時期が来るだろう。
 其の時が来た時に、私自身が崩れてしまわない様に、今から、ちゃんと、覚悟して置かな
 くちゃ…。”と…。



そして、西門邸に着いた優紀は、総二郎の父親で在る 西門流 家元の内弟子に寄って、茶室に通されたのだ。


そして、其処で、総二郎の両親で在る 西門流 家元と家元夫人を待って居たのだ。
勿論、此の時の優紀は、正座したままで、総二郎の両親で在る 西門流 家元と家元夫人が、優紀の待つ茶室に現れる事を待って居たのだ。
そして、漸く、優紀の待つ茶室に現れた総二郎の両親で在る 西門流 家元と家元夫人だったのだ。


其処で、先ず、総二郎の父親で在る 西門流 家元が、優紀の目の前でお茶を点てて、優紀を『もてなし』たのだ。
勿論、半東は、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人が務めた事は言うまでも無かったのだ。


其処で、優紀は、妙に、肝が据わって居るのか?
落ち着いた顔の表情のまま、総二郎の父親で在る 西門流 家元が点てたお茶を一服して居たのだ。


そして、此の時の優紀は、飲み終わった後…。
総二郎の両親で在る 西門流 家元と家元夫人に、告げて居たのだ。


「美味しく頂戴致しました。
 有難う御座いました。」と…。


そして、そんな優紀の顔付きを観た総二郎の両親で在る 西門流 家元と家元夫人は、それぞれ、同じ事を思って居たのだ。


“優紀さんは、既に、覚悟が出来て居るのだろう(のでしょうね)。”と…。


そして、実は、其の時の優紀のそんな姿は、凛として居て、とても、綺麗な所作だったのだ。


だからだったのだろう。
此の時の総二郎の両親で在る 西門流 家元と家元夫人は、それぞれ、そんな凛とした姿の優紀を認め始めて居たし、それぞれ、同じ事を思っても居たのだ。


“こういう女性が、西門流 次期家元夫人として、相応しいと云えるのだろう(のでしょう
 ね)。”と…。



そして、それぞれ、同じ事を、そう思い乍らも、総二郎の両親で在る 西門流 家元と家元夫人は、諭すかの様に優紀に話しし始めるのだった。
先ずは、総二郎の父親で在る 西門流 家元が口火を切ったのだった。


「今迄、総二郎を支えて貰った事を、総二郎の父親として、優紀さんには、感謝して居る。
 だが、西門流は、唯の西門流では無い。
 此れ迄、代々受け継がれて来た歴史が有る。
 だからこそ…。
 此の西門流を絶やしては成らないのだ。
 もし、優紀さんのご実家が、一般家庭で無ければ、総二郎と優紀さんとの結婚も、西門流
 として、了承して居ただろう。
 しかし、有っては成らぬが、西門流に、何か、起こった時…。
 西門流を支えられる家柄のお嬢さんで無ければ、総二郎とは、結婚させられないんだよ。
 言い換えれば、優紀さんの後ろには、西門流を支えられるだけの後ろ盾が無いと云える。
 其れは、一般家庭出身のお嬢さんで在る 優紀さんには、致し方無いと云える。
 だからこそ…。
 総二郎とは、結婚させられない。
 其れは、優紀さんにも、分かって貰えて居ると、私は思って居るが…。
 如何だろうか?」と、優紀の目を、ジーっと、見乍ら…。


其処で、優紀は、妙に、落ち着き払ったかの様に、返答するのだった。


「承知致して折ります。
 今迄、勝手致しました事…お詫び申し上げます。
 そして、今迄、何も言わず、見届けて下さいました事に、感謝申し上げます。
 今迄、有難う御座いました。」と…。


そして、其の後の優紀は、席を立ち、其の場を後にし様として居たのだ。
其処で、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人が、優紀に声を掛けたのだった。


「貴女の様な聡明で、且つ、物分かりの良いお嬢さんに、本当は、私の後を継いで貰いたか
 ったわ。
 其れが、残念で仕方無いわ。」と…。


だからだったのだ。
優紀は、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人からのそんな言葉に、にこっと、微笑んで、お礼の言葉を告げるのだった。


「そう言って下さり、有難う御座います。
 其れだけで、私は、十分です。」と…。


実は、此の時の優紀は、正座の状態で、三つ指を突き乍ら、自身の頭を深々と下げて、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人に、お礼の言葉を告げて居たのだった。
そして、其の後の優紀は、本当に、其の場を、後にしたのだった。



そして、其の後、総二郎が、西門邸に呼び出されたのだ。
そして、此の日の優紀との会話の話しを、自身の父親で在る 西門流 家元から聞いた総二郎…だったのだ。


其処で、そんな話しを、自身の父親で在る 西門流 家元から聞いた総二郎は、慌てて、マンションに帰り、優紀を捕まえる事に成功して居たのだ。



実は、総二郎自身、物分かりの良過ぎる自身の恋人で在る 優紀の事を怒って居たのだ。


“何で、そう簡単に、俺と別れられんだよ?
 何で、俺と別れたくねぇと、家元と家元夫人に叫んでくれねぇんだよ‼
 もっと、俺の傍に居てぇって、何で、言ってくれねぇんだよ?
 何で、優紀は、物分かりが良過ぎんだよ?”と…。



一方、西門邸を後にした其の後の優紀は、マンションに戻り、総二郎への置手紙を書いて居たのだ。


そして、書き終えた優紀は、其の置手紙を、ダイニングルームのテーブルの上に置き、其の横には、ジュエリーケースと共に、総二郎から貰った指輪とか、ネックレスとか、ピアス等のジュエリーも、一緒に添えて居たのだ。


そして、此の時の優紀は、数年間、総二郎と共に暮らした其のマンションの部屋に一礼をして、玄関に向かって歩いて居たのだ。
実は、其処に、総二郎が帰って来たのだ。


そして、総二郎は、“優紀を行かせねぇ‼”と、でも言いた気に、優紀の腕を掴んで、自身の腕の中に閉じ込めたのだ。
そして、総二郎は、マンションに帰って来る迄、考えて居た事を、優紀に伝えるのだった。


「優紀…俺も、今から、お前と一緒に行く。
 誰も、俺等の事を知らねぇとこ(所)で、一緒に暮らそうぜ‼
 だから…よ。
 優紀…今から、一緒に、駆け落ちし様ぜ‼」と…。


だが、優紀は、冷静だったのだ。
総二郎に抱き締められ乍らも、優紀は、総二郎に言って除けるのだった。


「総二郎さんの事を知らない方…何て。
 此の世に居ると思いますか?
 だから、もし、駆け落ちしたとしても、直ぐ、連れ戻されます。
 其れに、総二郎さんは、西門流に無くて成らない存在…何です。
 総二郎さんは、『茶道 西門流』を背負って立つ男性(ひと)…。
 そして、『茶道 西門流』を継承して行くべき男性(ひと)…。
 だから、総二郎さんと私の二人だけの今の生活は、『まやかし』でしか無いと思います。
 “何時(いつ)かは、こういう日が来るだろう。”と、私は、ずーっと、思って居ました。
 “ついに、此の時が来てしまった。と、私は、思って居ます。
 総二郎さん…今迄、本当に、有難う御座いました。」と…。


そして、優紀は、総二郎から離れて、マンションを後にしたのだった。



此の時の総二郎は、覚悟を決めたかの様に、決心が固い優紀には、何も言えなかったのだ。


こんな日が来る事は、総二郎とて、分かり切って居たのだ。


だからこそ…。
此れ迄の総二郎は、真面な恋愛をする気にも成れずに居たのだ。


だが、此の時の総二郎は、何故か、自身の両親で在る 西門流 家元と家元夫人には、優紀の良さを分かって貰える様な気持ちに成って居たのだ。


勿論、漸く…とは云え、総二郎の両親で在る 西門流 家元と家元夫人にも、優紀の良さは、分かって居たのだ。


だからこそ…。
此の時の総二郎は、油断して居たと言うべきなのか?
思って居たのだ。


“家元と家元夫人が、俺と優紀に、何も言って来ねぇのは、そう意味だろう。”と…。


だからだったのだ。
こういう事態に成って、初めて、総二郎は、後悔して居たのだ。



そして、優紀がマンションを去った後の総二郎は、其の場に崩れる様に座り込んだまま、動く事が出来ずに居たのだ。


そして、此の日を境に、総二郎は、何もする気にも成れず、一歩も、マンションから出る事も無かったのだ。