此の日の司は、あきらとの打ち合わせの日だったのだ。
此の日の司とあきらは、余談無く、打ち合わせに徹して居たので、スムーズに、打ち合わせが終了して居たのだ。
だが、一度(ひとたび)、打ち合わせが終了すれば、あきらは、素早く、余談に移って居たのだ。
「で、司君の其の後は、如何、成ってんだ?
俺等には、何の連絡も無い様だが…。」と…。
其処で、司は、尚も、資料を確認し乍ら、あきらに、聞いて居たのだ。
「一体、何の事だよ⁉」と…。
だが、此の日のあきらは、尚も、司を突っ込むのだった。
何故なら…。
あきらは、類と総二郎から、司に、其の後について、聞いて来る様に、頼まれて居たから…だったのだ。
「だから…よ。
“道明寺総合病院の女ドクターとは、あれから、如何、成ったんだ?”と、俺は、お前に、
聞いてる訳だ。」と…。
だからだったのだろう。
此の時の司は、面倒臭そうに、あきらに、言って除けるのだった。
溜息を突き乍ら…。
「はぁ~⤵。
付き合い始めたが…?」と…。
其処で、あきらは、怪訝な顔付きに成り、更に、司に、突っ込むのだった。
司から、理由を訊き出すかの様に…。
「じゃあ、何で、お前は、そんなに、不機嫌…何だ⁉
お前と其の女医は、本来、付き合い始めて、まだ、そんなに、日が経ってねぇ筈だろ?
付き合いたての男と女なら、本来、かなり、燃え上がってる頃じゃねぇの?
其れなのに…よ。
何で、お前は、そんな顔をしてんだよ⁉」と…。
だからだったのだろう。
此の時の司は、更に、顔付きが険しく成り乍らも、あきらに話しし始めるのだった。
最初は、言い難そうに…。
「あぁ~、まぁ~、本来は、そうだろうな。
本来なら、イチャ付きたくて、一緒に居たくて、傍に居たくて、お互い、触れて居たく
て…って、言うのが、付き合ったばっかの恋人同士の発想だろ?
けど…な。
あいつは、違ぇんだよな。
俺は、あいつと付き合う事に成ったんだから…よ。
“少しでも、一緒に居てぇ。”と、思えばこそ、あいつと一緒に住む為に、あいつが住んで
るマンションの最上階に、引っ越して遣った。
だのに…よ。
あいつは、今迄、住んでた部屋を、其のままにして置いて、“ゆっくり、仮眠を取りたい
(てぇ)。”と、ぬかしやがって、時間の余裕が有る時にしか、上に上がって来ねぇ。
俺と一緒なら、ゆっくり、出来ねぇって、言われてる様なモンだろ?
有り得ると思うか?
其れで、恋人だと言えんのか?
其れで、付き合ってると、あきらは、思うか?」と…。
此の時の司の口は、つくしに対する此れ迄の愚痴が溢れるかの如く、出て来るのだった。
だからだったのだろう。
此の時のあきらは、大笑いしたい所を、敢えて、我慢して居たのだ。
何故なら…。
真剣な顔付きで、自身に言って来る司の気持ちも、此の時のあきらにとっては、男としても、分かるから…だったのだ。
其れに、司は、女性と此れ迄、付き合った事が無いのだ。
云わば…。
此の時の司は、初恋の女性と、初めて、付き合った事と成るのだ。
云う成れば…。
駆け引きを知らず、真っ向勝負で、相手に、挑んで居るで在ろう 司に、何が正解で、何が間違って居ると諭した所で、“そんな司が、俺の話し等、聞かねぇだろう。”と、此の時のあきらには、予想が付いて居たのだ。
だからこそ…。
此の時のあきらは、司に対して、笑う事も、諭す事も、敢えて、し無かったのだ。
だが、此の時の司が、自身に返答を求めて居る事が分かり切って居たので、敢えて、あきらは、司に、言って遣る事にしたのだった。
「まぁ~、いろんな女が居るから…な。
一概には言えねぇけど…な。
ちょっと、其の女医は、クール過ぎるかも…な。
けど…よ。
お前は、そんなクールな女に、惚れた訳だろ?
だったら…よ。
諦めるしかねぇだろ。
敢えて、ドシンと構えて、男気を、其の女医に魅せ付けて遣れよ。
なぁ~、司君…よ。」と…。
だが、此の時の司の顔付きは、怪訝さが、滲み出て居たのだった。
そして、其の日のあきらは、道明寺HDの司の執務室を出た途端、類と総二郎に、LINEメッセージを送るのだった
『司から、話しを聞いた。
今日の夜、何時もの所に集合な‼』と…。
何時もの所とは、類と総二郎とあきらの行き付けで在る 『会員制のラウンジ』…だったのだ。
其処で、あきらは、司から聞いた話しを、類と総二郎に、話しし始めるのだった。
だからだったのだろう。
此の時のあきらは、類と総二郎に話しした事で、漸く、心の底から笑えて居たのだ。
何故なら…。
コト、恋愛に関しては、未熟な司…。
そんな司を、あきらとて、揶揄るつもりは無い。
だが、余りに、司は、未熟過ぎて、“思春期じゃねぇんだから…よ。”と、本来のあきらは、司に言いたかったのだ。
其れは、あきらから話しを聞いた類と総二郎も同じだった様で、実は、此の時の類と総二郎は、笑い乍ら、言って居たのだ。
先ずは、「此れだから、恋愛初心者は…。」と、何処かで聞いた様なセリフを、また、言って除ける類…だったのだ。
だが、類とて、司と、左程、変わらないと云えたのだ。
何故なら…。
元々、類も、女性嫌いで、有名だったのだから…。
だからだったのだ。
類が結婚した相手も、其の延長上に居た相手と云えたのだ。
だからこそ…。
此の時の総二郎とあきらは、司の事を、そんな風に、言って除けて居る類に対して、実は、ツッコミを入れたかったのだ。
「お前も、司と、左程、変わんねぇだろ?」と…。
だが、そんな事を、類に言えば、不貞腐れる事を知って居る此の時の総二郎とあきらは、敢えて、類には、何も言わなかったのだ。
そして、此の時の総二郎は、あきらと同じ様な事を思って居たので、言えた言葉だったのだ。
「司は、幾つ…何だよ⁉
中坊じゃねぇんだから…よ。
もっと、大人な真面な恋愛は出来ねぇのかよ?」と…。
そして、あきらは、総二郎の話しに、賛同するかの様に、言って除けるのだった。
「そうだろ。
俺も、司が、未熟過ぎて…よ。
“思春期じゃねぇんだから…よ。”と、其の場で、司に、言いたかったわ。
でも…な。
そんな司に、笑いを堪えるのも、必死だったし…な。
後が、大変に成るから…よ。
言いたい事の半分も言わず、笑わず、司の前では、敢えて、我慢したけど…な。」と…。
だからだったのだろう。
此の時の総二郎は、“閃いた‼”と、でも、言いた気に、ウインクをし乍ら、類とあきらに提案し始めるのだった。
「だったら…よ。
司と其の女医を呼び出して、俺等 3組の夫婦の姿を魅せ付けて遣って、其の女医を刺激
するっつーのは、如何だ?
其れに、類とあきらは、まだ、其の女医を観た事がねぇんだろ?
だったら…よ。
呼び出した事で、其の女医を拝めんじゃねぇの?」と…。
だからだったのだろう。
此の時の類とあきらは、総二郎からの提案に、賛同するのだった。
「「了解‼」」と…。
そして、其の後のF3は、それぞれの奥様に、司とつくしの話しを伝えて、集まる事を、F3の奥様方に了承させたという訳…だったのだ。
そして、其の場では、或る事が、次々と、発覚するのだった。
<此の二次小説『結婚出来ない男・しない女…<つかつく> 13.』は、切りが良い為
に、短めにて、終了して折ります事をお詫び申し上げます。
了承の程、宜しくお願い致します。>