tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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まだ、好きだから…唯、言えなくて…<つかつく>  9.




【『まだ、好きだから…唯、言えなくて…<つかつく>  8.』のエピローグ
 <牧野翔のモデル活動について>】


此の時点に於いてのあきらが気にして居た事は、『牧野翔のモデル活動について』…だったのだ。


“もし、此のまま、翔がモデル活動を続けて行けば、間違い無く、メディアから突っ込まれ
 る事は言うまでも無い。
 で在る成らば…。
 早ぇ内に、対策を講じなくては…。”と…。


だからだったのだ。
そんな風に考えたあきらは、自身の父親で在る 美作商事 社長に相談をする事にしたのだった。


「翔の事だけど…よ。
 此のまま、モデル活動を続けさせる理由(わけ)にはいかねぇだろ?
 翔をうち(美作商事)で預かる事には出来ねぇだろうか?」と、提案するかの様に…。


だからだったのだろう。
そんな話しを自身の息子で在る あきらから聞いた美作商事 社長は、自身の考えを口に出すのだった。


「其の事だが…。
 実は、私も同じ事を考えて居た。
 私達が知って居乍ら、翔君を世に出す訳にはいかない。
 で在る成らば…。
 あきらが言う通り、翔君をうち(美作商事)預かりに出来る様に、私が(翔君が在籍して
 居るモデル事務所の)社長と会って話しして来よう!」と…。


だからだったのだ。
そんな話しを自身の父親で在る 美作商事 社長から聞かされた此の時のあきらは、ホッとすると同時に、礼を述べるのだった。


「親父、悪いな。
 だったら、俺は、進 と 翔と会って、話しを進めて置くわ。」と…。


其処で、あきらの父親で在る 美作商事 社長は、自身の息子で在る あきらに了承の意を伝えるのだった。


「相分かった。
 其れと、今回の件は、あきらが謝る事案では無い。
 私も乗った船だ!
 道明寺家から突っ込まれない様に、お互い、話しを進めて行こう。」と…。



実は、此の時のあきらの父親で在る 美作商事 社長は、既に、自身の幼馴染で親友で在り、司の父親でも在る 道明寺HD 会長 道明寺保から突っ込まれなくても良い様に、コトを進め、話しを進める事だけに注視して居たのだった。


だからこそ…。
此の時の提案話というのは、あきらの父親で在る 美作商事 社長にとって、当たり前と云える提案話…だったのだ。



そして、勿論、あきら自身、自身の父親で在る 美作商事 社長からのそんな提案話を了承した事で、自身に託された話しを進めて行く事と成ったのだった。


そして、其の後のあきらは、進 と 翔に会って、例の提案話を推し進めて居たという訳…だったのだ。



という訳で、其の後のあきらの父親で在る 美作商事 社長は、『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所の社長を呼び出し、例の話を話しし始めるのだった。


「実は、翔君について…何だが…。
 翔君をうち(美作商事)預かりにして貰いたい。」と…。


勿論、そんな風に話しを切り出されても、『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所の社長にとっては、「はい、そうですか?」と、そう簡単に、易々と、聞く事が出来る話では無かったのだ。


何故なら…。
『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所の社長にとって、『牧野翔』をモデル名『ショウ』として、此れから先、『モデル』で売り出そうと考えて居たのだ。


そんな『ショウ』を、理由(わけ)も分からず、呆気無く、「はい、そうですか?」と、手放す事が出来る筈等無かったのだ。


だからだったのだろう。
此の時の『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所の社長は、あきらの父親で在る 美作商事 社長に訊き始めるのだった。


「其れは如何してでしょうか?」と…。


だからだったのだ。
此の時のあきらの父親で在る 美作商事 社長は、他言無用を条件に、『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所の社長に話しし始めるのだった。


「此の話の内容は、他言無用で願いたい。」と、先ずは、条件を出し乍ら…。


其処で、『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所の社長からは、「承知致しました。」と、返答の言葉が貰えたので、頷き乍らも話しし始めるのだった。


「実は、現在の翔君の苗字は、母親の姓で在る 『牧野姓』では在るのだが…。
 本来の翔君の苗字は、『道明寺姓』…何だよ。
 云わば…。
 翔君の父親の苗字は、『道明寺姓』…だからだ。
 此処迄、話しすれば、大概の事は分かって貰えるとは思うのだが、実は、翔君の父親は、
 『道明寺司』君…何だよ。
 翔君の容姿は、英徳中学当時の(父親で在る)『道明寺司』君にそっくり…何だよ。」と…。



実は、あきらの父親で在る 美作商事 社長からそんな話しを聞いてしまった此の時の『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所の社長の顔色は、顔面蒼白と言っても過言じゃ無い程、驚愕して居たのだった。


勿論、『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所の社長のそんな顔色を見た此の時のあきらの父親で在る 美作商事 社長は、密かに思うのだった。


“其れは、致し方無い事だろう。”と…。



実の事を言うと…。
『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所の社長自身、此れ迄にも、『翔』を見れば見る程に、“翔君は、誰かに似て居る様な気がする。”と、思って居た事は事実…だったのだ。


其れ故に、此の時点に於いての『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所の社長は、“如何して、其の事に気が付かなかったのだろうか?”と、後悔して居たのだ。


何故なら…。
『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所の社長が、例え、此の件に関して知らなかったとしても、もしも、此のまま、『ショウ』を世に出せば、『道明寺財閥』からの制裁を受ける事は間違い無いのだ。


其れに、『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所の社長が、例え、此の件に関して知らなかったとしても、『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所の社長自身、暗に、『道明寺司』の隠し子と言っても良い様な『ショウ』を世に出した事と成るのだ。


しかも、『ショウ』を世に出した事で、「『道明寺司』に隠し子が居た。」と、メディアが騒ぎ立てるやも知れないのだ。


だからだったのだ。
此の時の『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所の社長は、あきらの父親で在る 美作商事 社長からのそんな話しを聞いた事で決断したのだった。


「そう言う事でしたら、御社(美作商事)に『ショウ』をお預けする事に異論は御座いませ
 ん。」と…。


だからだったのだろう。
此の時のあきらの父親で在る 美作商事 社長は、『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所の社長の英断を歓迎し乍らも、言って置くのだった。


「社長の英断には感謝する。
 しかし、此方としても、此のままという訳にはいかない事も事実だ。
 必ず、此の件に関しては、他言無用でお願いする。
 其の事を承知して貰えるなら、此処にサインをくれ給え!」と…。


実は、此の時点に於いてのあきらの父親で在る 美作商事 社長は、既に、承諾書を用意して居たのだった。


だからだったのだ。
此の時のあきらの父親で在る 美作商事 社長は、『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所の社長の目の前に、其の承諾書を差し出したのだった。



だからだったのかも知れない。
此の時の『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所の社長は、“用意が良い様で…。”と、密かに思い乍らも、既に、用意されて居た承諾書にサインをするのだった。


そして、其の後、『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所の社長が其の承諾書にサインをした事を確認したあきらの父親で在る 美作商事 社長は、更に、提案するのだった。


「サインをして貰えたので、此方としても了承されたモノと見做す。
 勿論、其れだけでは無い。
 (『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所の)社長が翔君を見付け出してくれた事に感謝
 して居る。
 で、無ければ、今でも、きっと、私共は、翔君の事を知らずに居ただろう。
 其処で…だが…。
 御社とは、今後、専属契約をして置きたい。
 其れで、如何だろうか?」と…。



実は、此の時の『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所の社長は、あきらの父親で在る 美作商事 社長からのそんな話しを聞いて居て、此の提案話について、如何言う意図が有るのか理解したのだった。


“きっと、うち(『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所)を監視する為に、『専属契約』
 の提案をして来たのだろう。”と…。


だが、此の時の『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所の社長にとって、其処迄、承知して居るにも関わらず、あきらの父親で在る 美作商事 社長からのそんな提案話を呑む事にしたのには、理由(わけ)が在ったのだ。


何故なら…。
事務所として当てにして居た筈の『ショウ』を失う事で、今後の利益を失う事と成るから…だったのだ。


だからこそ…。
此の時の『牧野翔』が在籍して居るモデル事務所の社長としては、あきらの父親で在る 美作商事 社長からのそんな提案話を呑む事にしたという訳…だったのだ。
所謂、専属契約としての契約が結ばれたという訳…だったのだ。


だからだったのだ。
今後の『牧野翔』は、『ショウ』としてのモデル活動に終止符が打たれた事は言うまでも無かったのだった。



そして、進 と 翔もまた、美作家からのご加護の下…。
美作家に住まいを移し、美作家の家族と共に、寝食を共にして居たという訳…だったのだ。

航の入舎式【泣かずに居られるのなら】…<つかつく>  番外編




今春、ご入園・ご入学を迎えられる皆様、並びに、保護者の皆々様…。
此の度は、ご入園・ご入学、御目出度う御座います。



<此の二次小説『航の入舎式【泣かずに居られるのなら】…<つかつく>  番外編』は、
 入園・入学シーズンに合わせて綴って折ります。
 番外編の内容が行ったり来たりして折りますが、了承の程、宜しくお願い致します。
 また、本来なら、入学・入園シーズンと成る4月6日前後頃迄には、此方を投稿したかった
 のですが、少し、ズレての投稿と成って折ります事も、併せて、了承の程、宜しくお願い
 致します。>


英徳学園 幼稚舎の入舎式の前日の夜の航は眠れずに居たのだった。
勿論、興奮状態に在った事は事実だったのだが…。


何故なら…。
楽しみにして居た英徳学園 幼稚舎の制服に、漸く、航自身、袖に腕を通す事が出来るから…だったのだ。


だからこそ…。
航は、英徳学園 幼稚舎の入舎式の前日の夜、興奮して、中々、眠れずに次の日の朝を迎えて居たという訳…だったのだ。



実は、此の当時の航には両親が存在して居らず、そんな航の親代わりは、タマ…だったのだ。


勿論、例え、航の傍に両親が居ずとも、此の当時の航にとっては、タマさえ居てくれれば、其れで良かったのだ。


何故なら…。
産まれた時から(正確的には、産まれて5日後から)は、航の傍にはタマしか居なかったので、其れが当然だとさえ、其の当時の航自身、思って居た位…だったのだ。


だからだったのだろう。
英徳学園 幼稚舎の入舎式に関して、何の躊躇いも無く、タマと一緒に向かう事も出来て居た航…だったのだ。



だが、航自身、タマと一緒に英徳学園 幼稚舎の門を潜った際、英徳学園 幼稚舎内の光景を見て、タマに訊いて居たのだ。


「ねぇ~タマちゃん…。
 ぼく(僕)は、どう(如何)して、みんな(皆)みたいに、パパとママと一緒じゃない
 (無い)の?」と…。


そうなのだった。
此の当時の航自身、何と無くでは在ったのだが、此の場に居る園児達の傍に居るのがパパとママだと言う事を理解して居たのだ。


だからこそ…。
此の当時の航自身、タマに訊いて居たのかも知れない。



元々、航は、航に英才教育を行って(おこなって)居る講師陣達が認める位に、呑み込みが早く、頭が良かったのだ。
其処は、流石の司 と つくしの遺伝子を受け継いで居るだけの事は有ったのだ。


そして、航は、其れだけでは無く、感受性が強く、周りの雰囲気一つで、其の場の何かを感じ取ってしまう所が在る位…だったのだ。


其の為、タマは、何時(いつ)も、そんな感受性が強い航を気遣って居たのだ。


だからだったのだろう。
此の当時の航自身、自然と、英徳学園 幼稚舎内の光景を見ただけで、何かを感じ取ってしまったのかも知れない。



実は、此の当時のタマ自身、“まだまだ、航坊っちゃんは幼いさね。”と思って居た事も有り、航の両親(司 と つくし)について、此れ迄、話しして来なかったのだ。
勿論、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓から仰せ付かって居た事も有ったので、航に言える範囲は高が知れて居たのだが…。


だからだったのだろう。
突然、予期して居ない状況で、そんな風に航から訊かれてしまった此の当時のタマは、返答の言葉に苦慮して居たのだった。


だからだったのだ。
此の当時のタマは、「航坊っちゃんのご両親は、今は、日本にお出でに成らないんですよ。」と、言う事だけに留めて居たのだった。


だからだったのかも知れない。
そんな話しをタマから聞かされた此の当時の航は、渋々、タマに、其れ以上を訊く事を諦めたのだった。


「ふ~ん。」と、言い乍ら…。



そして、式次第が終了した後、園児達は、自分自身の保護者を伴って、各クラスに分かれて、担任の先生から名札を受け取る事に成ったのだった。
勿論、名前を呼ばれ乍ら…。


航は、自分自身の順番が来た時には、「道明寺航君」と、呼ばれたのだ。


勿論、そう呼ばれた航は、園児の皆同様に、「はい!」と、返事してから、先生の前迄向かい、担任の先生から名札を受け取るのだった。



其処で、園児の保護者(両親)達が口々に言い始めるのだった。
勿論、小声で…。


「今、先生から『道明寺姓』で呼ばれた園児が居たわよね⁉
 『道明寺姓』と言う事は、椿様の息子さんなのかしら?
 其れ共、司様の息子さんなのかしら?」とか…。


「確かに、“司様はご婚約為さった。”と、聞いては居るけど、司様はご婚約為さっただけ
 で、まだ、お子さんが居らっしゃらなかった筈…。
 と言う事は、道明寺家のご親戚のお子様なのかしら?」とか…。


「でも、何処を如何見ても、司様にそっくりです事…。
 もしかしたら、司様の隠し子なのかしら?」とか…。


「もし、隠し子だったら、年齢的には早いんじゃ無いのかしら?」とか…。


「やっぱり、椿様のお子様…何じゃ無いのかしら?」とか…。


「其れにしても、ご両親は居らっしゃらないのかしら?
 今日は、お越しでは無い様ですわね。」とか…。


「確か、現在の司様は、NYでしょ!
 其れに、ご婚約為さった司様のご婚約者の方も、司様とご一緒にNYに在住だと、聞いて
 居るわ。
 其れに、椿様は、LAでしょ!
 だからこそ、ご両親はお出でに成らないのかしら?
 もしも、そうだとしたら、お一人で日本だ何て、御可哀想に…。」とか…。



勿論、そんな園児の保護者(両親)達の声は、タマの耳にも届いて居て、タマは虫唾が走る様な思いで居たのだった。


だが、勿論、そんな思いを態度にも、口にも出してはいけない事が分かって居るタマは、平常心を装って居たのだった。


“航坊っちゃんに気付かれなければ、其れで良い。”と、考え乍ら…。



だが、何時(いつ)しか、航は、自身の周りの園児達が話しして居る話の内容に付いていけない自分自身が居る事に気が付くのだった。


何故なら…。
航の周りの園児達は、楽しそうに、両親と旅行に行った話し や 両親と遊んだ話しをする様に成って来たのだ。


だからだったのだろう。
航は、其の内、そんな自身の周りの園児達と距離を置く様に成って行くのだった。



そんな航を不憫に思って居たタマは、“如何にか成らないモノださね。”と、思わずには居られなかったのだ。


だからだったのかも知れない。
感受性が強く、司 と つくしの遺伝子を受け継いだ頭が良い此の当時の航は、周りの様子を気にする余り、人に甘える事も無く、また、人に頼る事も無く、そして、同じクラスの友達と遊ぼう共し無かったのだ。


だからだったのだろう。
此の当時の航が、唯一、心を許せる相手が居るとする成らば、其れは、自身の親代わりで在る タマだけ…だったのだ。



そうして、此の当時の航は、自身の母親で在る つくしの遺伝子を受け継いだと云えば其れ迄だが、其の内、自分よりも人(友達)の事を優先する様な優しい男の子に育って行くのだった。


唯、タマが危惧して居た事は、此の当時の航は、優しいという寄りも引っ込み思案で、一見すると、頼り無いと言っても過言じゃ無い状況…だったのだ。


だからだったのだろう。
此の当時のタマは、そんな航を見て居て思うのだった。


“もう少し、司坊っちゃんの様に図々しい所が有っても良い様に思うんだが…。
 もし、航坊っちゃんが司坊っちゃんの後を継ぐ様に成ったら、此のままで、航坊っちゃん
 は遣って行かれるのかね?”と、危惧する程に…。



だが、其の後の航は、何時(いつ)しか、司の後を継げる事が出来る程に、逞しく成長して行く事と成るのだった。



PS.


実は、此の当時のタマが司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓から仰せ付かって居た話しの内容と言うのは…。
其れは、こうだったのだ。


「航の存在を世間に公表する気は毛頭御座いません。
 現在の司の中では、未だに、牧野さんの存在が消されたままです。
 タマも、其のおつもりで居らっしゃって頂戴!」と…。


だからだったのだろう。
此の当時のタマは、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓からの話しを聞いた後…航の事が不憫で成らなかったのだ。


“航坊っちゃんは、確かに、司坊っちゃん と つくしとの間に御生まれに成った息子様で
 在る事には間違いが無いのに…さね。
 其の存在さえも隠すだ何て…。
 航坊っちゃんは、何と御可哀想なのだろうか。”と、嘆くかの様に…。



だが、其の後、其の当時の航が翌年の4月から英徳学園 幼稚舎に入舎出来る様な年齢に達した或る日の事…。
司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓からタマの下に連絡が入って来た時には、タマ自身、度肝を抜かれる位に驚愕するのだった。


「航を英徳学園 幼稚舎に入舎させる手続きを取りました。 
 タマが航に就いて行って、航の入舎式に臨んで遣って頂戴!
 英徳学園の理事長には、航の事を他言無用にする様に伝えて有るので、其のおつもりで、
 タマも居て頂戴!」と…。


だからだったのだろう。
此の当時のタマは、航に就いて行って、航の入舎式に臨んで居たという訳…だったのだ。



そして、だからだったのだ。
入舎式の際、あれ程、航の事を詮索するかの様に噂話を話しして居たあの園児の保護者(両親)達は、其の後、誰も、航の事に触れなく成って居たのだった。


実は、英徳学園の理事長は、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓からの話しを聞いた其の後、英徳学園に通う全ての保護者に対して、緘口令を敷いて居た事は言うまでも無かったのだった。



fin

総二郎 と あきら~エイプリルフール~【合コン婚活party】…<総優>  番外編




<此の二次小説『総二郎 と あきら~エイプリルフール~【合コン婚活party】…<総優>  
 番外編』は、本来なら、明日に投稿するべきなのでしょうが、『エイプリルフール』と言
 うシーズン物が主体と成りますので、二話連続投稿としました。
 了承の程、宜しくお願い致します。>


【『エイプリルフール~滋 と 優紀 と 桜子~【合コン婚活party】…<総優>  番外
 編③』の<PS.>のエピローグ】


【4月1日の『エイプリルフール』の夜…。
 此の日の総二郎は茶会が終了後、慌てるかの様に優紀に連絡を入れて居たのだ。
 何度も何度も…。


 だが、全く、連絡が付かない事で焦った総二郎は、何故か?
 あきらに連絡を入れるのだった。


 「今直ぐにでも、優紀と連絡を取りてぇのに…優紀と連絡が付かねぇんだわ。
  あいつ、何処へ行っちまったんだろうか⁉」と、言い乍ら…。
  


 だからだったのだろう。
 そんな総二郎の音色を聞いて居た此の時のあきらには思うのだった。


 “総二郎は、相当、テンパってんな。
  総二郎は、大丈夫か?
  で、優紀ちゃんは、大丈夫か?”と、違う意味での『大丈夫か』を使い乍ら…。】



総二郎は、何度も、優紀の携帯に連絡を入れても、連絡が付かず、焦って居たのだ。
勿論、総二郎の頭の中では自分自身の前から優紀が居なく成る事を考えて居なかったのだ。


だからこそ…。
此の時の総二郎は、不安で仕方無かったのだ。


“優紀は、何かの事件に巻き込まれたんじゃねぇのか?
 牧野じゃねぇんだから、優紀が失踪だ何て…考え難いよな。
 其れ共、優紀は、俺の事が嫌ぇに成ったのか?
 どっちでも良いから、兎に角、俺の前に現れてくれ‼”と…。


今頃、優紀が滋 と 桜子と楽しんで居るとも、知らずに…。



実は、あきらは、桜子から言われて居たのだ。


「西門さんのSOSが入って来る迄、美作さんは、西門さんに手を差し伸べないで下さい
 ね。」と…。



だが、そうは言っても、普段、総二郎に従順な優紀が総二郎の前から居なく成ったのだ。


だからだったのかも知れない。
次の日(4月2日)のお昼頃…。
午前中の稽古が終了してから、総二郎は、あきらに連絡を入れたのだった。


「昨日(4月1日)も、あきらに連絡を入れたけど…よ。
 やっぱ、今でも、まだ、優紀と連絡が取れねぇんだわ。
 あきら、優紀の事で、何か知らねぇか?」と…。



実は、昨夜(4月1日の夜)…。
総二郎があきらに連絡を入れて居た話しと言うのは、実は、其の後も、まだ、続きの話しが有ったのだ。


 「今直ぐにでも、優紀と連絡を取りてぇのに…優紀と連絡が付かねぇんだわ。
  あいつ、何処へ行っちまったんだろうか⁉
  兎に角、様子を見て視るわ。
  あきらの下にもT3から連絡が来ると思う。
  もし、T3から連絡が来たら、俺にも連絡をくれ!」と…。



だからだったのだ。
そんな連絡を総二郎から貰った此の時のあきらは、勿論、総二郎の様子を視て居たのだ。


否、総二郎の気持ちに変化が無いか?
あきらは、待機して居るかの如く、総二郎の様子を視て居たのだった 


其処に、漸くと言って良いのか?
総二郎からのSOSの連絡があきらの下に入って来たという訳…だったのだ。



実は、“仕事の為に、毎週日曜日しかお稽古に入れない。”と、言う生徒だけ、毎週日曜日の午前中をお稽古日に宛てて居る総二郎…だったのだ。


何故なら…。
日曜日の午後からは、優紀と会う時間にしたかった総二郎なのだ。
故に、此の日(4月2日)も、ご多分に洩れず、午前中だけお稽古日…だったのだ。


だが、此の日(4月2日)の午前中のお稽古日は、総二郎にとって、実は、散々…だったのだ。


何故なら…。
普段の総二郎なら、遣らない様な心配の連続で、生徒からは苦笑いをされる始末…。


其の上、自身の両親で在る 西門流 家元 と 家元夫人から窘められ、怒られっぱなし…
だったのだ。
総二郎が、やっと、自身の両親で在る 西門流 家元 と 家元夫人から解放されたのは、4月2日お昼頃…だったのだ。



其の後の総二郎は、あきらに連絡を入れて、自身の両親で在る 西門流 家元 と 家元夫人から解放された事を伝えるのだった。


「やっと、親父 と お袋から解放された。」と…。


其処で、あきらは、そんな総二郎に興味が有り、総二郎に訊くのだった。


「で、総二郎は、何を遣らかして、家元 と 家元夫人から窘められ、怒られっぱなし…だ
 ったんだ?」と…。


勿論、其れ処では無い今の総二郎は、あきらからの質問に即答するのだった。


「何も遣らかしてねぇよ。
 唯、優紀が居なく成って、優紀と連絡が付かねぇから、ヤル気を失くしてるだけだ。
 後は、会った時に話しして遣るよ。」と…。



だからだったのだ。
あきらは、総二郎とのビデオ通話を切った後…。
桜子に電話を掛けるのだった。
勿論、桜子の声だけじゃ無く、顔の表情も視たいというあきらの思惑も有り、電話という寄り、ビデオ通話にて、連絡を入れて視たのだった。



実は、優紀には電源をOFFにする様に話しして居た桜子では在ったのだが、桜子の携帯自体は電源をOFFにして居なかったのだ。
所謂、桜子は、携帯をマナーモードにして、尚且つ、鞄の外に音が漏れない様に音量を低く設定して居たのだった。


だからこそ…。
桜子は、自身の携帯の音が優紀に気付かれる事が無かったのだった。


そして、桜子は目線だけで滋に伝えて、優紀にバレない様に席を立ち、空いて居る部屋を見付けて、中に入って、あきらに電話を(ビデオ通話にて)掛け直すのだった。


「総二郎から連絡が有った。
 かなり、疲れてる様子だった。
 まだ、ビデオ通話だけで、会ってはねぇけど…。
 取り敢えず、総二郎をそっちに連れて行きてぇんだけど…。
 良いのか?」と…。


其処で、桜子は、あきらに訊いて視る事にしたのだった。


「西門さんからのSOSが有ったという事ですよね?」と…。


だからだったのだ。
あきらは、正直に、桜子に返答するのだった。


「ああ、そう言う事だ。
 良いのか?」と、同じ質問を訊き乍ら…。


其処で、桜子は、更に、あきらに訊くのだった。


「美作さんは、もう、今回の話しを西門さんにしました?」と…。


だからだったのだ。
此の時のあきらは、また、桜子に正直に話しするのだった。


「否、まだだ。
 此の後、総二郎と会う予定に成ってるから…よ。
 其処で、全てのカラクリを総二郎に話しして遣ろうと思ってる。」と…。


だからだったのだ。
桜子は、苦笑いに成りつつ、“「カラクリ…。」って…。”と、思い乍ら、あきらに返答するのだった。


「分かりました。
 取り敢えず、美作さんは、西門さんを怒らせない様に、此方にお越し下さいね。
 言って置きますけど、西門さんは、怒ると厄介なので、絶対に、怒らせないで、此方に、
 連れて来て下さいね。
 宜しくお願いしますね。」と…。


だからだったのかも知れない。
桜子からのそんな言い分を聞いて居たあきらの方が、今度は、苦笑い…だったのだ。
 


だからだったのだ。
総二郎と会ったあきらは、滋 と 桜子が企んで行動に移した今回のカラクリについて、桜子から聞いた全ての話を総二郎に話しし始めるのだった。


勿論、其処迄、黙ったまま、あきらからの話しを聞いて居た此の時の総二郎は言いたい言葉を、グッと、喉の奥に引っ込める様な仕草をしてから、其のまま、美作家のリムジンに乗り込むのだった。


何故なら…。
本当なら、あきらに、“いい加減にしろよ‼”と、文句を言いたい総二郎…だったのだ。


でも、実は、総二郎は、“悪いのは俺自身だ。”と、理解出来て居たし、実際の処、“桜子が言う通り、此れ迄の俺が犯して来た俺の悪しき『事の顛末』を知って居る桜子だからこそ、優紀の為にも俺に変わって欲しかったんだろうな。”とも、認識出来て居たのだった。


だからだったのだろう。
美作家のリムジンに乗り込んだ時の総二郎は、怒る気に成れなかったのだ。
もしかすると、優紀の居場所が分かって、ホッとして居たのかも知れない。


だが、もし、此の時の総二郎に怒る相手が居るので在れば、其れは、“優紀 と 桜子だろう。”と、判断して居たのだった。


何故なら…。
此の計画を立てて、優紀を動かせたのは、桜子なのだ。
そして、滋 と 桜子の二人に、のこのこと就いて行ったのは、優紀…だったのだ。


“今後の為にも、優紀にはしっかり教えて置かねぇと…な。”と、総二郎自身がそう考えて居た事も事実…だったのだ。


だが、此の時の総二郎は、其処迄、自分自身が考えて居る事は、自分自身の顔にも口にも出さない様に気を付けて居たのだった。
流石は、総二郎…だったのだ。



という訳で、此の時のあきらは、そんな総二郎を観て居て、拍子抜けする位…だったのだ。


其処で、此の時のあきらは、桜子に出発した事の報告をする為に、総二郎の前でも、堂々と、連絡するのだった。
そして、電話が入って居る事に気が付いた桜子は、慌てて、あきらからの着信を取るのだった。


そして、あきらは、桜子との電話での会話を切ってから、LINEにて、リムジンの中の総二郎について報告するかの様にLINEメッセージを送るのだった。
其れを見た桜子は、驚愕のまま、あきらに返信するのだった。


『信じられません。』と…。



だが、あきらと共に、大河原家の温泉付き別荘に着いた時の総二郎の顔は、既に、優紀を捕らえて放さなかったのだ。
そして、次は桜子の顔を睨み付けて居た事も、また、事実…だったのだ。


「桜子…今回の件は、桜子の優紀を想ってくれて居る気持ちに免じて無かった事にして遣
 る。
 けど…な。
 此れからの俺は、生憎、優紀一筋…何で…な。
 今度はねぇよ。
 其れと、良いか…桜子?
 桜子の『黒歴史時代』なら、兎も角も…。
 策士も大概にしろ!
 周りが振り回され過ぎて、大変だわ。」と…。


そして、今度は、優紀の番…だったのだ。


「後で、優紀には話しが有る。
 其のつもりで居ろ‼」と…。



だからだったのだろう。
密かに、此の時の優紀は思って居たのだった。


“やっぱり…。
 絶対、総二郎さんは怒って居るよね⁉”と…。


だからだったのだ。
不安一杯の優紀が其処には居たのだった。



そして、其の後の優紀は、東京に戻って来てから総二郎に言われたのだ。


「此れからは、もうねぇぞ‼
 俺を一人悪者にするな‼
 俺が可哀想だろ。」と、何時(いつ)もの妖艶な眼差しで…。


だからだったのかも知れない。
此の時の優紀は、総二郎から翻弄され続けて、ぐうの音も出なかったのだった。



此れにて、此の年の4月1日の『エイプリルフール』は過ぎて行ったのだった。



fin