tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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Close to you~お前の傍に~…<つかつく>  106.




【『Close to you~お前の傍に~…<つかつく>  105.』の中の<姉妹愛>の続き】


つくしは、滋に訊いて視たのだが、つくし自身が知りたかった【『あの女性』は、其の後、如何成ったのか?】と、言う所迄は、結局の処、自身の姉と成った 滋からは教えて貰えなかったのだ。


だからだったのかも知れない。
【其の後、『あの女性』が如何成ったのか?】
如何しても、気に成って仕方が無いつくしは、司に訊いて視る事にしたのだった。


「司に訊きたい事が有るんだけど…。」と、話しを切り出し乍ら…。


実は、つくしからそんな風に訊かれた司は、F4&T3のグループLINEに入って来た滋からのLINEメッセージで、【つくしが滋に何を訊いて居たのか?】と、言う事を知って居たのだ。



【其の時の滋からのLINEメッセージとは…。


 『やっぱり、つくしが私に訊いて来たわよ。
  司 と つくしの婚約披露パーティーの時に、つくしがレストルームで意識を失って倒
  れた原因を作ったあの女の事を…。
  実は、つくしは、「私が記憶を取り戻せたのは、『あの女性』のお陰で…。」とか、何
  とか、私に言って来たのよ。
  で、つくしは、あの女の事を許そうとして居たのよ。
  つくしは、お人好し過ぎると思わない?』…だったのだ。


 だからだったのだろう。
 そんな滋からのLINEメッセージを見たF4&桜子は、驚愕の余り、仰け反りそうに成って
 居たのだった。


 そして、其のLINEメッセージを見たF4&桜子は、それぞれ、F4&T3のグループLINEに
 LINEメッセージを入れるのだった。


 『信じらねぇわ。
  つくしがあの女を許そうとする何て…な。
  此方(こっち)の身に成って視ろっつーんだ‼』


 『牧野らしいね。』


 『牧野らし過ぎて、呆れて物も言えねぇわ。』


 『牧野っつー女は、元々、そう言う女だろ。
  だから、仕方ねぇんじゃねぇの。』


 『先輩は、如何言うおつもりで、許す気に成ったのでしょうか?
  お人好しも、大概にして頂けませんと、此方の身が持ちませんわ。』と…。】



だからだったのだろう。
つくしが自分自身に何を訊きたいのか?
司は、つくしからの話しを聞かずとも、分かって居たのだった。


だからだったのだ。
此の時の司は、“しょうがねぇから、つくしの話しを聞いて遣るか⁉”と、思い乍ら、つくしに返答の言葉を告げるのだった。


「ああ、良いぞ‼」と…。


其処で、此の時のつくしは、思い切って、司に訊き始めるのだった。


「東京メープルで、司 と 私の婚約披露パーティーを執り行ったでしょ!
 其の時に、私が東京メープルのレストルームで出会った女性って、“其の後、如何成った
 のかなぁ~。”って、思ってさ。
 ねぇ、司は、私に本当の事を教えてくれるよね?」と、上目遣いで…。


実は、此の時の司は、そんなつくしの様子を見て居た事で、つくしに本当の事を言おうか?
迷った事は事実…だったのだ。


だが、もし、自分自身がつくしに本当の事を言えば、記憶を取り戻した現在のつくし成らば、『あの女性』に対して、申し訳無く思うだろう事は、初めから、予想出来て居た司…だったのだ。


だからだったのだろう。
此の時の司は、つくしの姉と成った 滋同様に、つくしに本当の事を言うつもり等毛頭無かったのだった。


だからこそ…。
もし、司がつくしに言える言葉が有るとする成らば、こう言うしか無かったのだった。


「其の後のあの女の事か?
 其れは、親父 と 大河原社長に任せて在る。
 俺が出しゃばる寄り、其の方が良いと、俺が判断した。
 だから…よ。
 其の事に関して、つくしが知る必要もねぇ。
 もし、つくしが知った処で、もう、如何にも成らねぇだろ。
 だから、其の事に関しては、もう、忘れろ‼」と…。


勿論、此の時のつくしは、司からの言い分に対して、納得等して居なかったのだ。


寧ろ、つくしは、“如何して、誰も、私に教えてくれないの!”と、言いたい位…だったのだ。


だが、此の時のつくしは、自分自身を見て来る司の瞳(め)を見た時、そんな自分自身の思いを、とても、司には言えなかったのだ。


だからだったのだろう。
此の時のつくしは、仕方無く、司に承諾するのだった。


「分かったわよ。
 もう、司には訊かないわよ。」と、諦めたかの様に…。



だが、此の時の司は、つくしに言って置きたい事が有ったので、更に、つくしに伝えるのだった。


「つくしは、分かってるだろうけど…よ。
 俺の口から、ちゃんと、言って置くわ。
 あの女がつくしに何と言ったのかは、あの女の口から聞いた。
 でも…な。
 言って置くが、俺は、あの女と結婚の約束…何てしてねぇぞ‼
 俺は、(英徳高校時代の)つくしに訊かれたから、其の時に言って有ったと思うけど…
 よ。
 中坊の頃の俺は、総二郎 と あきらに誘われて、夜な夜な街へ繰り出しては、クラブ通
 いの日々…だった。
 勿論、中坊の頃の俺は、直ぐに止めたが、其の時に、色んな女とkissしてた事は、事実だ‼
 でも、其れは、遊びの範疇で、誰に咎められる事でもねぇだろ。
 だから…よ。
 中坊の頃の俺は、勿論、誰共、結婚の約束…何てする筈がねぇ‼
 っつー事は、あの女の独り善がりに過ぎねぇっつー訳だ!
 だから…な。
 つくしは、誤解するなよ。」と、不安顔に成り乍ら…。


実は、此の話しに関して云えば、此の時のつくしには、既に、承知して居た話なのだ。


だからだったのだ。
此の時のつくしは、不安顔に成り乍らも、自身にそんな風に言って来た司に言って除けるのだった。


「勿論、今の私は承知して居る話しだよ。
 でも、東京メープルのレストルームで出会ったあの女性からそんな話しを聞かされた時
 は、ショックだったかな。
 だって、まだ、記憶が戻って無かった時に、あの女性からそんな話しを聞かされたんだも
 ん。
 そりゃあ、ショックが大きいでしょ!
 だから、其の時に、私がショックを起こして居た事は、仕方が無い話でしょ!
 でも、英徳高校時代の私は、其の話しを司から聞いて居た訳だし…ね。
 今は、司の言いたい事は、分かってるよ。
 だから、誤解…何てして無いから、安心して!」と…。


という訳で、司にとっては、“つくしが納得した。”と、思って居た話では有ったのだが…。
実は、此の時のつくしは、司の言い分自体に承知して居るだけで、本当の事を教えて貰えなかった事自体には納得出来て居なかったのだ。



だからだったのかも知れない。
其の後のつくしは、桜子に連絡を入れるのだった。
勿論のビデオ通話にて…。


何故なら…。
つくしの中では、もう一つ、気に成る事が有ったから…だったのだ。


「桜子に訊きたい事が有るんだけど、良いかな?」と…。


勿論、此の時の桜子も、実は、つくしが自身に何を訊きたいのか?
予想出来て居たのだった。


だが、此の時の桜子は、“知らない振りをする方が良いだろう。”と、考えた事で、つくしからの話しに耳を傾ける事にしたのだった。


「先輩、何ですか?」と…。


其処で、此の時のつくしは、桜子からの了承が得られたので、桜子に訊き始めるのだった。


「うん、実は、司 と 私の婚約披露パーティーを執り行った日に、東京メープルのレスト
 ルームで私が出会った女性って…。
 もしかすると、以前にも何処かで、出会ってるかも知れないのよね。
 でも、何処で出会ったのか?
 私には、全く、思い出せないの。
 でも…ね。
 何と無く何だけど、“もしかしたら…。”って、思う場所は有るのよ。
 だからこそ、桜子に連絡してるんだけど…さ。
 もしかすると、私が(東京メープルの)レストルームで出会った女性は、以前に、英徳学
 園内で出会ってるんじゃ無いのかな?
 桜子は、英徳高校時代に、『あの女性』を見掛けた事、有る?」と…。


だからだったのだ。
此の時の桜子は、“先輩にしては、鋭いんじゃ在りません?”と、思い乍らも、つくしに話しを切り出すのだった。


「ええ、先輩が、まだ、英徳高校に通われて居た頃の話ですから…。
 先輩が高校2年生の頃のお話しに成りますわね。
 英徳学園の正門前で、“此の(英徳学園の)中に、私のフィアンセが居るの。”とか、何と
 か、そんな事を言って、(『あの女性』が)騒いで居たので、(英徳学園の)警備員に止
 められて居たのが、『あの女性』ですよ。」と…。


だからだったのかも知れない。
此の時のつくしは、桜子からそんな話しを聞かされて、漸く、分かったのだった。


“やっぱり、私は、英徳高校時代に、『あの女性』を見掛けた事が有ったんだぁ~。
 其の時も、確か、『あの女性』は、今回の私の前と同じ様に、悲痛な叫びを上げて居たと
 思う。
 『あの女性』が、あんな風に、悲痛な叫びを上げる程、司に好意を抱いて居たという事…
 何だろうなぁ~。”と、思い乍ら…。


だが、此の時のつくしは、そんな風に思い乍らも、自身の思いは、一切、桜子に言わずに、返答だけするのだった。


「やっぱり、そうだったんだね。」と…。



だが、此の時のつくしは、序でかの様に、司 や 滋に訊いた時と同じ様な話しを、桜子にも訊き始めるのだった。


「ねぇ、桜子は知ってる?
 其の後の『あの女性』の事を…。」と…。


勿論、此の時の桜子からのそんな返答の言葉は、つくしにとって、“やっぱり、そうだよね。”と、諦めるかの様に、そう思える様な言葉…だったのだ。


「申し訳在りませんわ。
 私は、存じ上げて折りません。」と…。


だが、其れでも、此の時のつくしは、桜子に訊くのだった。


「実は、お姉様にも、司にも訊いたんだけど…ね。
 何方からも、私は、“知らなくても良い。”って、言われたの。
 でも、如何しても、私は気に成るのよね。
 だったら、F3に訊いて視ようかなぁ~。
 F3だったら、きっと、知ってるわよね?」と、訊き出すかの様に…。


だからだったのかも知れない。
そんなつくしからの言い分を聞いて居た此の時の桜子の顔付きは、苦笑い…だったのだ。


だが、実は、此の時のつくし と 桜子は、ビデオ通話での会話だったので、当然、そんな桜子の顔付きに気が付いても良さそうなモノだったのだが、此の時のつくしは、一切、そんな桜子の顔付きに気が付いて居なかったのだ。


だからだったのだろう。
此の時の桜子は、一切、気が付いて居ないつくしからのツッコミ自体を受けずに済んで居たのだった。


だからだったのかも知れない。
此の時の桜子は、そんな鈍感なつくしに対して、自身の心の中で、ツッコミを入れて置くのだった。


“流石、先輩ですわ。”と…。


だが、此の時の桜子からのつくしへの返答の言葉は、勿論、仕方が無いと言った風…だったのだ。


「じゃあ、F3の皆さんに連絡を入れて視ますか?」と…。


だからだったのだ。
此の時のつくしは、桜子に伝えるのだった。


「うん、お願い出来る?
 久し振りにF3と会って訊いて視たい。」と…。


という訳で、後日、つくしは、久し振りに、『F4&T4の集まり』の場に参加する事と成ったのだった。

Close to you~お前の傍に~…<つかつく>  105.




【『Close to you~お前の傍に~…<つかつく>  101.~104.』のエピローグ】


自身の実父 と 実母で在る 牧野晴夫 と 牧野千恵子…。
そして、自身が、一番、謝りたかった自身の実弟で在る 進のお墓参りを済ませた事で、漸く、つくしは落ち着きを取り戻して居たのだった。



そして、何より、つくしが過去の記憶の全てを取り戻した後に、“久し振りに逢いたいなぁ~。”と、思って居た相手と、思い掛けず、会う事が出来たのだった。


其の相手とは、勿論の道明寺家の使用人頭で在る タマの事…だったのだ。



そして、更には、普段は、滅多に逢う事が出来無いLA在住の司の姉で在る 椿とも会う事が出来たのだ。


実は、椿は、“漸く、つくしちゃんに逢えるわ。”と、プレゼントを持参して、日本に帰国して帰って来たのだ。


勿論、現在のつくしは、大河原家の娘なのだ。
と言う事は、道明寺家同様に、現在のつくしは、手に入れ様と思えば、何でも手に入れる事が出来る立場の人間なのだ。


だからだったのだろう。
今回の椿は、甘いもの好きのつくしに合わせて、甘~いお菓子セットのプレゼント…だったのだ。


実は、椿からのそんなプレゼントを受け取った時のつくしは、甘いもの好きと言うだけでは無く、勿論、食べる事が好きと言う事も有り、嬉しくて堪らなかったのだ。



更に言えば、元々、つくし自身、此れ迄、苦手として来た相手が居たのだ。
其のつくしが苦手として来た相手とは、其れは、勿論の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓…其の女性(ひと)だったのだ。


其の後、つくしが苦手として来た其の相手と会う事が出来、お互い、分かり合える事が出来たのだった。


実は、此れ迄のつくしは、“『(司の母親で在る 道明寺HD 社長)道明寺楓』と言う女性は、世間の噂通り、『鉄の女』だ!”と、思って居たのだ。


そして、英徳高校時代のつくしは、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の事を、勝手に、『魔女』と、あだ名を付けて居た位なのだ。


其れ位、此れ迄のつくしは、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の事を、苦手として来たのだ。


だが、今回、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓と会う事が出来、そして、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓と話しする事が出来たお陰で、此れ迄のつくしが、勝手に、抱いて来た『(司の母親で在る 道明寺HD 社長)道明寺楓』像…みたいなモノが、見事に、崩れ去ったのだった。


だからだったのだろう。
其の後のつくしは、勝手に、自身が名付けた司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓のあだ名で在る 『魔女』と、言う言葉を封印したというのか?
其の後、独り言で在ろう共、一切、言わなく成って居たのだった。



だが、偶々、つくしの独り言を聞いてしまったつくしの恋人で在り、つくしの婚約者でも在る 司は、勝手に、つくしが名付けた自身の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓のあだ名で在る 『魔女』と、言う呼び名を、道明寺家の使用人頭で在る タマに話ししてしまったのだ。


実は、司 と タマがそんな話しをして居た其の場所とは、道明寺邸の中に在る ダイニングルーム…だったのだ。


普段、帰邸の遅い司が、其の日に限って、早目に帰邸して居たのだ。


だからだったのかも知れない。
油断して居た司は、ポロっと、タマに話ししてしまったのだ。


「つくしが独り言で言ってたんだけど…な。
 つくしがババアの事を何と呼んでるか、タマは知ってるか?」と…。


だからだったのだろう。
此の時のタマは、自身の首を捻り乍らも、司に訊くのだった。


「タマは、存じ上げて折りませんが…ね。
 つくしは、奥様の事を何と呼んでるんです?」と…。


だからだったのだ。
此の時の司は、ニヤッと、笑い乍ら、タマに教えて遣るのだった。


「『魔女』だって…よ。」と…。


で、此の時の司は、「つくしは、上手い事、言うだろ!」と、タマに言い乍らも、仕舞いには、ゲラゲラと、笑い始めるのだった。



其処に、予期して居なかった事が起こるのだった。
実は、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓が世田谷の道明寺邸に帰邸したのだ。


勿論、司 と タマは、知って居たのだ。
司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓が日本に帰国して帰って居る事を…。


だが、今回の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の日本への帰国は、実は、単発的なモノで、直ぐ、NYに戻ると言う事も有り、「帰りが遅く成るので、出張先から、直接、(東京)メープルに向かいます。」と、タマは、聞いて居たのだ。


ところが、予定よりも、早目に終了して、帰邸出来そうなので、事前に何も伝えずに世田谷の道明寺邸に帰邸したという訳…だったのだ。


そして、突然、世田谷の道明寺邸に帰邸して帰って来た司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、其のままの足で、ダイニングルームに向かったという訳…だったのだ。



実は、此の日のタマは、司の給仕をして居たという事も有り、また、突然だったという事も有り、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の帰邸に気が付いて居なかったのだ。


だからだったのかも知れない。
突然、ダイニングルームのドアが開いた事で、タマだけじゃ無く、司迄もが、自身の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の帰邸に度肝を抜かれる状況と成って居たのだった。


という訳で、此の日の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、勝手に、つくしから名付けられたという呼び名(『魔女』)の意味を知るのだった。



だからだったのかも知れない。
其の後、つくしと会う機会の在った 司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、そんなつくしに対して、嫌味たっぷりに訊くのだった。


「あっ、そうだわ。
 つくしさんに訊いて置きたい事が有ったのよ。
 私(わたくし)は、陰で、つくしさんから『魔女』と呼ばれて居るのかしら?」と…。


だからだったのだろう。
司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓から、そんな風に訊かれてしまった此の時のつくしは、開いた口が塞がらない様な状況と成って居たのだった。


そして、此の時のつくしは、同時に、悟って居たのだった。


“きっと、司が喋ってしまったのよね⁉”と…。


だからだったのだ。
此の時のつくしは、そんな風に、自身に訊いて来た司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓に対して、言い訳が出来る筈も無く、謝る事しか出来無かったのだ。


「申し訳在りませんでした。」と…。



だが、此の時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓とて、分かって居たのだ。
もしも、英徳高校時代のつくしが、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の事を、そう呼んで居たので在れば、“其れは、仕方が無い話しなのだろう。”と…。


だからこそ…。
そんな風に悟って居た司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、其の上で、更に、思って居たのだった。


“もしも、私(わたくし)が、つくしさんからそう呼ばれて居たとしても、嘗て、英徳高校
 時代のつくしさんにして来た私(わたくし)の行為を考えれば、其れは、致し方無い話し
 なのだろう。”と…。


だが、そんな風に思い乍らも、此の時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、一応、つくしを諭すのだった。


「今迄は、仕方が無かった話しかも知れないけれど、此れからは、誰の前でも、そんな呼び
 方は為さらない様に…。
 仮にも、貴女は、道明寺HDの後継者で在る 司の婚約者ですから…。」と…。


だからだったのだ。
此の時のつくしは、シュンとしたまま、更に、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓に謝りの言葉を伝えるのだった。


「承知致しました。
 以後、気を付けます。
 申し訳在りませんでした。」と…。



PS.


“きっと、司が喋ってしまったのよね⁉”と、悟って居たつくしは、其の後、司に直談判した事は言うまでも無かったのだった。


そして、勿論、司も司で、タマに話しして居た所に自身の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓に聞かれてしまった事を言い訳の材料として、つくしに話しして居た事は言うまでも無かったのだった。



【『Close to you~お前の傍に~…<つかつく>  98.』のエピローグ  <姉妹愛>】


実は、漸く、そんな日から日常に戻った頃のつくしは、まだ、忘れて居る事が有る様な気がして、ふと、考えを巡らせて居た時の事…だったのだ。
そして、其の後、或る事を思い出すのだった。


勿論、或る事を思い出したつくしは、滋の部屋に向かい、滋の部屋の中に入った途端…。
自身の姉と成った 滋に訊き始めるのだった。


「ねぇ~、お姉様…。
 実は、お姉様に訊きたい事が有るのよね。」と、話しを切り出すかの様に…。


だからだったのだろう。
此の時の滋は、自身の妹と成った つくしに即答するのだった。


「うん、良いよ。
 でも、何か有ったの?」と、心配そうに…。


其処で、つくしは、漸く、本題に移るのだった。


「私が(東京)メープルのレストルームで意識を失って倒れた時、お姉様が私を見付けてく
 れたんだよね。
 其の時に、女性と擦れ違わなかった?」と…。


だからだったのだ。
此の時の滋は、自身にそんな風に訊いて来た自身の妹と成った つくしに言って除けるのだった。


「良い、つくし…。
 つくしは、あの女のせいで、(東京)メープルのレストルームで意識を失って倒れたんだ
 よ。
 だから、其の件に関しては、つくしが気にする事じゃ無いから、つくしは心配し無くても
 良いよ。」と…。


だが、此の時のつくしは、其れでも、自身の姉と成った 滋に言ってしまうのだった。


「えっ、其れって、如何言う意味?
 もしかして、既に、あの女性に、何かコトを起こしたって、意味⁉
 実は、あの女性は、本当に、司の事が好きだったみたいなの。
 辛そうな目付きで、私に訴えて来たの。」と…。


そして、其の後のつくしは、あの時の女性が自分自身に言って来た話を、自身の姉と成った 滋に話しするのだった。


勿論、つくしから聞いたそんな話しは、既に、滋自身も、後から話しを聞いて知って居た訳で、つくしから聞いた話しだけで、動揺する事も無かったのだった。


だが、滋自身、“つくしが、そんな話しをあの女から聞かされた事で、つくしは、動揺して居るんじゃ無いのか?”と、心配して居た事も有り、自身の妹と成った つくしに訊いて視るのだった。


「つくしは、あの女からそんな話しを聞いて、ショックだったんじゃ無いの?
 大丈夫だったの?」と…。


ところが、実は、つくしからの返答の言葉に、此の時の滋は、度肝を抜かれた程…だったのだ。


「ううん、そんな事無いよ。
 だって、既に、私は、司から聞いて知って居たの。
 だって、女性嫌いな筈の司が、自棄に、英徳高校時代からkissが上手だったのよね。
 だから、英徳高校時代の私は司に聞いてしまったの。
 “如何して、道明寺(司)は、そんなにkissが上手なの⁉”って…。
 そしたら、実は、中等部の頃の司は、西門さん と 美作さんと一緒に、夜な夜なクラブ
 に行っては、年上の女性達とkissをして居たみたいなの。
 だから、司は、其の時に、kissの仕方を覚えたんじゃ無いのかな。
 でも、直ぐ、そう言う遊びは止めたみたいだったけど…ね。
 其れに、司 と 私は、英徳高校で知り合った訳で、“あの女性からそんな話しを聞いた
 から…。”って、一々、司に怒ったり、拗ねたりしても、切り無いじゃん!
 でも、英徳高校時代の私が司からそんな話しを聞いた時は、ちょっと、ムカついたけど…
 ね。」と…。


だからだったのだろう。
自身の妹と成った つくしからそんな話しを聞いた滋は、そんな司に対して、密かに、怒りを露わにして居たのだった。
勿論、つくしにはバレて居ない様子だったのだが…。


“あのバカ司…つくしに、一体、何を喋ってんのよ‼”と…。



だが、つくしからの話しは、まだ、続いて居たのだった。
お人好し全開で…。


「でも、良く考えたら、あの女性のお陰で、私の記憶は戻った訳で…。
 “許して上げても良いんじゃ無いのかなぁ~。”って、実は、考えたりして居たの。
 でも、既に、コトを起こしてるって、訳でしょ!
 あの女性は、一体、如何成ったの?」と…。


だからだったのだ。
此の時の滋は、そんなお人好し全開のつくしに対して、呆気に取られるやら、開いた口が塞がらない様な状況に成るやらで、ついつい、つくしに怒りを露わにしてしまうのだった。


「ちょっと、つくし…いい加減にしなさいよ‼
 つくしは、あの女のせいで、意識を失って倒れたの。
 “もしも、打ち所が悪かったら…。”って、今、考えただけでも、そんな悠長な事は考えら
  れない筈でしょ!
 つくしが入院して居た時の私は、つくしの事が心配で心配で怖かったんだから…ね。
 だからこそ、其のつくしのお人好し振りを、如何にかして欲しいわよ。
 私は、毎日、つくしの事が心配で、私の寿命は縮まる思いよ‼
 其れに、余りにお人好し過ぎると、自分自身の身を破滅に導く(=滅ぼす)事に成るわ
 よ。」と…。


だからだったのだろう。
此の時のつくしは、口に出して言う事は出来無い迄も、自身の心の中で、密かに、思うのだた。


何故なら…。
もし、つくしが口に出してしまえば、更に、滋を怒らせる結果に成るから…だったのだ。


“私って、其処迄…なの⁉
 お姉様は、そんなに、私の事が心配なの。
 さっきのお姉様の話し振りだと、其れはまるで、脅しの様にも取れるわよね。
 其れ位、私って、もしかしたら、危なっかしいのかな?”と…。


だが、そんなつくしの心の声自体、最初の方は自身の心の声として、滋には届かなかったのだが、段々、自身の口から発せらる事で、しっかり、滋には聞かれて居たのだった。


だからこそ…。
此の時の滋は、呆れたかの様に、やはり、開いた口が塞がらない様な状況と成って居たのだった。

Close to you~お前の傍に~…<つかつく>  104.




<此の二次小説『Close to you~お前の傍に~…<つかつく>  104.』は、一部の文面の
 中に、不快に思われるやも知れない言葉が入って折ります。
 了承の程、宜しくお願い致します。>



【『Close to you~お前の傍に~…<つかつく>  102.』 と 『Close to you~お前の
 傍に~…<つかつく>  103.』のエピローグ
 <司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の思い と つくしの思い>】


実は、其の後の司は、自身の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓と約束をして居た事も有り、自身の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓がつくしと会える様にコトを進めるのだった。


其の時の司が自身の恋人で在り、婚約者でも在る つくしに対して、言った言葉とは…。
「ババアがつくしと会いてぇんだと…よ。」…だったのだ。


だからだったのかも知れない。
此の時のつくしは、自身に対して、そんな風に言って来た司に驚愕して居たのだった。


何故なら…。
此の時のつくしにとって、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓という人物には、良い印象は無かったのだ。
寧ろ、全く、良い印象が無いと言った方が当たって居る様な気さえする程…だったのだ。


其れ程、英徳高校時代のつくしは、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓から、けちょんけちょんに遣られて居たのだ。
実は、「つくし自身の心が砕けてしまう程…だった。」と、言っても過言じゃ無い位…だったのだ。


だが、其れでも、つくし自身は、司を忘れる事等出来無かったのだ。


だからこそ…。
今日に至って居るのだ。



実は、つくし自身、司からの誘いで道明寺邸に訪れる際も、自分自身を鼓舞するかの様に、道明寺邸に訪れて居たのだ。


【其の時のつくしの覚悟とは…。
 “私が司と結婚すると言う事は、確かに、何れ、あの魔女と会わなければ成らない。
  だったら、此処で、覚悟を決めた方が良いのかも…。
  其れに、女は度胸…。
  否、違った。
  男が度胸で、女は愛嬌だった。
  って、そんな事は、如何でも良いのよ。
  私は、踏まれても、蹴られても、負けない『雑草のつくし』…何だから…遣るっきゃ無
  い。
  だったら、あの魔女と会って遣ろうじゃ無いの。”と…。】



だからだったのかも知れない。
此の時のつくしは、司から言われた話しに応じる事にしたのだった。


「うん、分かった。」と…。


だからだったのだ。
司からの協力に寄り、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、つくしと会える事に成ったのだった。


そして、其の後のつくしは、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓が日本に帰国して帰って来て直ぐ、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓と会う事に成ったのだった。



実は、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓 と つくしとの再会場所は、勿論の世田谷の道明寺邸…だったのだ。


実の事を言うと、其の後、司が運転する司の愛車に乗車して道明寺邸に到着した時のつくしは、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓と会うと言う事も有ったのだろうか?
やはり、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓との過去の記憶が、未だ、道明寺邸の中に鮮明に残って居るつくしは、道明寺邸のエントランスに入る事自体、躊躇してしまう程…だったのだ。


其れでも、司が、“俺が傍に就いてる。”と、云わんが如く、つくしの背中を摩って遣って居た事も有り、深呼吸し始めたつくしは、道明寺家の執事からの誘導の下、重い足取りを引き摺るかの様に道明寺邸のエントランスに入るのだった。



実は、そんな中でも、つくしとて、現在の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓が、其処迄、自分自身を敬遠するとは思えずに居た事も、また、事実…だったのだ。


だが、道明寺邸のエントランスにて、つくしが来る事を待ち構えて居たタマは、其れでも、困惑気味のつくしの顔を見る事に成るのだった。


だからだったのだろう。
此の時のタマは、そんな困惑気味の顔付きのままのつくしに言って除けるのだった。


「つくし、大丈夫ださね。
 今の奥様は、つくしが知って居る様な奥様じゃ無いさね。
 安心して、奥様と会ってお出で…。」と、優しい顔付きと共に…。


だからだったのかも知れない。
此の時のつくしは、タマからのそんな話しを聞いて、心強く成り、タマに返答するのだった。


「はい、分かりました。
 行って来ます。」と、タマが心配し無い様に、ニコッと、笑顔に成り乍ら…。


そして、つくしは、タマからの誘導に寄り、道明寺邸のリビングルームに入るのだった。



だからだったのかも知れない。
此の時のつくしは、道明寺邸のリビングルームに入るや否や、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の顔が目に入り、一瞬、強張ってしまうのだった。


勿論、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓自身、つくしのそんな様子を見て居た事で、“今のつくしさんも、やはり、私(わたくし)を警戒して居る様ね。”と、思わざるを得なかったのだ。


だからだったのだろう。
此の時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、道明寺邸のリビングルームの中に在る ソファに座ったまま、手で指し示し乍ら、つくしに座る様に声を掛けるのだった。


「つくしさん、此方にお座りに成って…。」と…。


だからだったのだ。
道明寺邸のリビングルームの中に入った事で、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓から声を掛けられた此の時のつくしは、司からのエスコートに寄って、既に、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓が座って居る三人掛けのソファの向かい側に司と並んで座ったのだった。
其処で、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓からつくしに声を掛けるのだった。


「つくしさん、お呼び立てして申し訳無かったわね。
 一度、つくしさんとは、ちゃんと、お話しして置きたかったのよ。
 ご迷惑じゃ無かったかしら?」と…。


だからだったのかも知れない。
此の時のつくしは、そんな風に謙遜し乍らも、自身に話し掛けてくれる司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓に対して、些か、面食らって居たのだった。


だからだったのだろう。
此の時のつくしは、少しばかり反応が遅れてしまって居た様で、更に、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓から声を掛けられて居た程…だったのだ。


「つくしさん、私(わたくし)の方からお話ししても宜しかったかしら?」と…。


だからだったのだ。
漸く、我に返った此の時のつくしは、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓に、「はい。」と、返答の言葉を伝えるのだった。


だからだったのだろう。
此の時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、遠慮無く、つくしに話しし始めるのだった。


「つくしさんは、覚えていらっしゃるかしら?
 英徳高校時代の司がつくしさんだけの記憶を失くして病院に入院して居た時の事を…。
 私(わたくし)は、偶然、其の時に、つくしさんとお会いしたわよね。
 そして、其の時の私(わたくし)は、つくしさんと約束を交わしたわ。
 つくしさんに、“(司との)『一年の猶予』を与える。”と…。
 勿論、私(わたくし)との其の約束は、司がつくしさんだけの記憶を失くして居た事で、 
 残念だったけど、履行される事は無かったわ。
 でも…ね。
 私(わたくし)は、其の時に、つくしさんの事を認めて居たのよ。
 椿 や 司が見抜けて居たつくしさんの本質を、其の当時の私(わたくし)は、見抜く事
 が出来無かった。
 今なら、其の理由が分かるわ。
 其の当時の私(わたくし)自身、私情を挟んで居たから…だったのよ。
 其の当時の私(わたくし)は、“道明寺HDの為…。”と、言い乍ら、自分自身の思い通りに
 成らない司がつくしさんにだけは素直に成れた事自体が許せなかったのかも知れないわ。
 其れに…ね。
 司が産まれて直ぐの頃の私(わたくし)は、其れで仕方無かったと云えど、司の子育てを
 タマに任せて居た事も、自分自身の言い訳の材料にして居たの。
 だからだったのかも知れないわ。
 後々、面倒な事に成らない様に、司には変な愛情の掛け方をしてしまった様ね。
 でも、誰にも出来無かったそんな司を更生してくれたのは、間違い無く、つくしさんだっ
 たのよ。
 其の当時の私(わたくし)は、其の事にも、気が付く事が出来無かったのよ。
 其の当時、SPから送られて来た写真の中の司は、笑って居たのに…ね。
 実は、思春期に入った頃の司は、私(わたくし)の前で笑った事が無かったの。
 だからこそ、司がつくしさんの前で笑って居る事自体、許せなく成って居たのかも知れな
 いわ。
 今更、つくしさんに許して欲しいだ何て、烏滸がましい事は言えないわ。
 其れでも、私(わたくし)が変わった事を証明したいの。
 私(わたくし)の事を許すのは、其れからでも良いわ。
 だから、此れからのつくしさんも、ちゃんと、私(わたくし)と向き合って欲しいの。
 厚かましいんだけど…。」と…。


だからだったのかも知れない。
つくしと一緒に、自身の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓からのそんな話しを聞いて居た此の時の司は、思わず、言ってしまって居たのだ。


「厚かまし過ぎるだろ。」と…。


勿論、此の時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、そんな自身の息子で在る 司からの発言には、スルーを決め込んで居たのだった。



だが、つくしは、自身の恋人で在り、婚約者でも在る 司とは、考え方が違って居たのだ。


何故なら…。
此の時のつくしは、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の顔付き と 瞳(め)の奥を見て居たのだ。


云わば…。
此の時のつくしは、英徳高校時代のつくしでは無かったと云えたのだ。


つくしは、すっかり、大人の女性に成長して居たのだ。
という寄りも、企業人として成長して居たのかも知れない。


云わば…。
此の時のつくしは、其の当時とは、既に、人の見る目が違って居たのだ。
寧ろ、大河原家の娘と成った つくしは、自身の父親と成った 大河原社長からの手解きのお陰で、英徳高校時代のつくしとは、人の見る目が養われて居たと云っても、過言じゃ無い程…だったのだ。


だからだったのかも知れない。
此の時のつくしは、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓が自身に嘘を言って居る様には見えなかったのだ。


だからこそ…。
此の時のつくしは、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓に了承の意を伝えるのだった。


「承知しました。
 此れからは、ご子息の婚約者として、宜しくお願い致します。」と…。



だが、此の時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、そんな風に、自身に了承して来たつくしの言葉を聞いて、クスッと、笑い乍らも、思うのだった。


“未だに、つくしさんは、今の此の私(わたくし)に対して、固い様だわ。
 まだまだ、他人行儀ね。”と…。


何故なら…。
今し方、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓自身につくしが言った発言は、自身(つくし)の婚約者に対して名前で話すのでは無く、『ご子息』と、言って来たのだ。


だからだったのだろう。
此の時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、そんなつくしに対して、密かに、思って居たのだった。


“此れが、『他人行儀』と、言わずして、何と言うのだろうか?”と…。


だが、此の時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、そんなつくしに対して、更に、思うのだった。


“まぁ~、其の件に関しては、追々で良いのかも知れないわね。”と…。


だからだったのだ。
此の時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、そんなつくしに対して、其れ以上、深く追求し無かったのだ。



唯、此の時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、更に、つくしに提案する為に、話しを切り出し始めるのだった。


「其処で、何だけど…。
 つくしさんにお願いが有るのよ。」と…。


其処で、此の時のつくしは、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓からのそんな話し振りに、きょとんとしたまま、唯、其の後の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓からの話しを待って居る様な状況…だったのだ。


だからだったのだろう。
つくしから了承されたと見做した此の時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、更に、つくしに提案するのだった。


「牧野家のお墓に、私(わたくし)と一緒に行って下さらないかしら?」と…。


だからだったのかも知れない。
此の時のつくしは、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓からのそんな話し振りに、我が耳を疑う様な状態…だったのだ。


実は、其れ程迄に、此の時のつくしは、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓からのそんな話しに驚愕して居たのだった。


其処で、つくしの代わりかの様に、司が自身の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓に訊き始めるのだった。


「其の理由は…?
 何で、牧野家の墓に行きてぇんだよ⁉」と…。


だからだったのだ。
此の時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、そんな風に、自身に訊いて来た司だけでは無く、つくしにも言って除けるのだった。


「私(わたくし)が牧野家のお墓に行きたい理由は、嘗ての私(わたくし)が犯してしまっ
 た過ちを、つくしさんの実父母 と 実弟に謝りたいからよ。
 謝るだけで許して貰えるとは、とても、思えないんだけど、其れでも、其の当時の私(わ
 たくし)の過ちを謝りたいからよ。
 其れじゃあ、不足かしら?」と…。


其処で、つくしは、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓に感謝の言葉を述べるのだった。


「そう言って下さり、有難う御座います。
 是非共、牧野の両親 と 弟に逢って遣って下さい。」と…。


実は、此処で『逢う』と言う言葉を使用する事が正しいのか?
此の時のつくしには分かり兼ねたのだが、其れでも、つくしは、『逢う』と言う言葉を使いたかったのだ。


だからこそ…。
此の時のつくしは、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓に言えた言葉…だったのだ。



そして、其の後日、本当に、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、自身の息子で在る 司 と つくしを連れ立って、大河原家所縁(ゆかり)のお寺に建てられた牧野家のお墓に向かうのだった。


そして、此の時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、牧野家の墓前にしゃがみ込んで、自身の両手の掌を合わせて拝み乍ら、つくしの実父 と 実母で在る 牧野晴夫 と 牧野千恵子 と つくしの実弟で在る 進に此れ迄の自身の過ちを詫びるのだった。



勿論、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓のそんな姿を傍から観て居た司 と つくしは、それぞれ、別の事を思って居たのだった。


“此処迄、あのババアがするとは…な。”


“本当に、司のお母さんは変わったのかも…。”と…。


だからだったのだ。
其の後のつくしは、徐々に、そんな司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の事を許せる様に成った事で、何時(いつ)の間にか、自然な形で、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の事を、「お義母様」と、呼べる様に成って居たのだった。



PS.


実は、つくしは、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓と会う時も、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓と一緒に大河原家所縁(ゆかり)のお寺に建てられた牧野家のお墓に向かう時も、事前に、つくしの両親と成った 大河原社長 と 大河原夫人に伝えて置いたのだ。


勿論、後々、言った言わないで揉める事の無い様に、つくしは、自身の両親と成った 大河原社長 と 大河原夫人に伝えて置いた事は言うまでも無かったのだった。