1season女…<あき桜> 15.
<あきらside>
俺と桜子が付き合い出して、3ヶ月が経った。
そんなある日…。
司から、『F4&T4LINE』に、招集の連絡が来た。
『○○日に、集まらねぇか?』
『『『『『了解‼』』』』』』』(F3&つくし&滋)
『『了解しました。』』(優紀&桜子)
で、F4&T4 全員が、揃った時…。
この日の集まりの主旨が、司から、発表された。
「あきら、三条と付き合い出して、3ヶ月経ったよな?」
「ああ、まあ…な。」
桜子は、下を向いたままだった。
「此れからは、如何するんだ?」
其処に、牧野が、桜子の顔を見ながら、口を開いて居た。
「ねぇ、桜子…?
美作さんを信頼出来るって事は、理解してるんだよね?」
桜子は、首を縦に振っていた。
「じゃあさぁ、美作さんに頼る事も出来る様に成ったんだよね?」
桜子は、首を縦に振っていた。
「じゃあさぁ、美作さんに、桜子の気持ちは、いつも、伝える事も出来る様に成ったんだ
よね?」
桜子は、首を縦に振っていた。
「じゃあ、もう一つ訊くね。
美作さんの事は、好き?」
桜子は、首を縦に振っていた…からの、我に返ったみてぇに、顔を上げ出した。
「えっ??」
牧野は、ニヤッと、していた。
「じゃあ、桜子は、美作さんとお付き合いを続けて行くんだよね?」
桜子は、完全に我に返っていた。
「先輩…??」
で、桜子は、俺の顔を見詰めて来た。
あの桜子が、牧野の誘導尋問に引っ掛かるとは…な?
俺だけじゃなく、F3&T2の誰もが、驚愕顔が収まって居ねぇぞ‼
だが、そんな桜子を見ていて、俺は、不思議と、返って、冷静に成れて居た。
だからだろうか?
俺は、桜子を見詰めたまま、頷いて遣った。
桜子は、安心した様に、牧野に返事していた。
「はい。」と…。
此れで、桜子の『1season女』の汚名は返上と成った。
で、俺と桜子の付き合いは、あの日から、更に、2年が経った。
あの日、あの後、総二郎が、優紀ちゃんとの付き合いも、俺等 F3&T3の前で公表した。
だが、俺を含めたF2&T3は、もう、既に、何と無く、気付いて居たから、それ程、吃驚する事は無かった。
唯、司だけは、気付いて居なかった様で、かなり、怒っていた。
あの時の司の額には、青筋が出てたもんな。
牧野は、其の後、“相当、酷い目に遭ったらしい‼”と、俺は、桜子から聞いて居た。
“牧野が気付いてるのに、司が気付いてねぇのが、可笑しいんじゃねぇか?”って、俺は、思うんだけど…な。
如何も、司が怒ってるのは、牧野が気付いてんなら、司に、“何故、言わなかったのか?”と、言う事が、怒って居た理由らしい。
まあ、一理、在るわな。
司は、総二郎と優紀ちゃんとが付き合って居るという事実を、誰も、司に教えなかった事を、相当、恨んでるみてぇだった。
で、その時に発覚したのが…。
否、司が腹いせで、俺と桜子に公表したという方がしっくり来るか?
あの時…そう、司と牧野が仕事で遅れると言って、遅れてラウンジのVIPルームに入って来たあの日。
実は、小型カメラが、ラウンジのVIPルームに取り付けられていて、“別室のモニターで、F3&T3が見て居た。”と、言う事実を、司が、俺と桜子に曝露して来た。
俺は、溜息しか出なかった。
“はぁ~⤵。”
其の時の桜子と言えば、驚愕で、言葉も出ねぇみてぇだった。
3か月も前の事だしよ。
その事が有ったから、俺と桜子は付き合い出した訳だしよ。
俺は、怒る気も失せていた。
けど、F2&T3は、かなり、俺が怒り出す事を警戒して居る様子だった。
司は、して遣ったりって、顔付きに成り、飄々として居やがったが…。
司…?
お前は、ガキか?
いつまで経っても、牧野の心労は増える一方だろうよ?
そんな男を選んだ牧野の責任だろうけど…な?
そんなこんなで、俺等 F4&T4の付き合いは、一生もんの様だ‼
これからも、頼んだぞ‼
俺と桜子の仲間達…‼
fin