もしも類とつくしが兄妹だったら…<つかつく>47.
【花沢つくし 編 47.】
司がNYから帰国して数日が経った頃、つくしは、司から、『メープルに来てくれ。』と、LINEが入って、呼び出された。
スィートで待ち合わせしていたので、直接、地下から向かった。
司は待ち草臥れていた。
「やっと、来たか?
待って居たんだぞ。」
「ごめん、遅くなって…。
で、呼び出しは何だったの?」
司は唐突に切り出した。
「お前、記憶を取り戻したんだよなぁ?」
「まあ、ねぇ…。」
「じゃあ、俺の事、今では如何思っているんだよ。
そろそろ、はっきりさせようぜ。」
確かに、私も記憶を失くして、道明寺を待たせたかも知れないけど…。
最初に私の記憶を失くしたのは、道明寺、あんたなんだけど…なぁ。
ほんと、俺様~‼
「お前だけの記憶を先に失くして悪かったよ。」
「えっ??」
「お前、相変わらず…だな。
心の声が漏れてんだよ(苦笑)。」
「あっ、ごめんなさい。」
司は再度、確認した。
「で、お前の気持ちは如何、何だよ?」
つくしは、首を傾げながら答えた。
「………、分からないかなぁ~?
何も言わなくても、一番、道明寺が分かってると、思っていたんだけど…なぁ。」
やっぱり…『道明寺』呼びかよ(苦笑)。
「………、言葉にしてくれないと、何も分からないだろ。」
道明寺はそう言う男だったね、忘れてたわ。
「はぁ~⤵。
仕方ないなぁ~。」
司の首につくしの腕が回された。
「只今、道明寺、好きだよ。
待っててくれて、有難う‼」
つくしの顔は真っ赤かで有る。
「お帰り。
つくし、愛してる。」
司の顔も真っ赤かである。
そして、久し振りの軽く触れるだけの口づけがつくしから為されたので有った。
二人は顔を見合わせながら、顔が真っ赤かである。
「お前の顔の赤いのは移るんだよ。」
司は照れ隠しのように言って見せた。
そして、久し振りに何時までも笑い合っていた。
久し振りの二人だけの幸せな時間を過ごせた。
「お前な、どうせなら、『司』って、呼べよ。
俺ら、結婚すんだろ。
『司』って、呼べよ。」
「………、無理‼」
「呼べなかったら、ペナルティな‼」
道明寺は絶対、態とだよね。
「えっ~、酷い‼」
「当然だろ。
この時をどれだけ待ち詫びたと思ってるんだよ。」
「………」
つくしは申し訳ないとは思っているが…。
恥ずかしいが先に立ってしまうのだ。
「つくし、今日は泊まって行けよ。
意味は分かってるだろうな?」
「………、それは流石に…。」
つくしは顔を更に、真っ赤かにさせていた。
その時だった。
司からあの土星のネックレスがつくしの首に付けられた。
「まだ、持っていてくれたんだぁ~。」
「NYに居た頃は、何でこのネックレスが有るのか不思議だった。
やっと、元の持ち主に返せた。」
司は喜びに震えていた。
真っ赤かに成る二人…。
純な二人…。
やっと、二人の思いが交わった。
この時、F4・滋は26歳、つくし・優紀は25歳、桜子は24歳になっていた。
『鉄壁なチェリーボーイ司』と、
『鉄パンを履いた女と、言われているつくし』。
二人が交わった記念すべき今日…。
これからの二人の将来を固く誓い合ったのだった。