打ち上げ花火…<つかつく> 5.
<一部の内容にショッキングな内容が含まれています。 不快に感じられた方にはお詫
びします。 お盆時期バージョンとしてご了承下さいませ。>
司は日本に帰国するなり、類から連絡を受けた。
「司、気を確かに持って聞いてよ。
静から、今、連絡が入った。
牧野がイギリスで、相手の信号無視に寄る交通事故に遭った。
交通事故を起こした相手の運転手は、“頼まれてした仕事だ。”と、頻りに訴えているら
しい。
その頼んだとされる人物が、この前、司の母ちゃんと一悶着有ったと、される人物なん
だ。
絶対、何か有るよね?」
「類、俺はつくしの方が心配何だ。
イギリスに飛ぶわ。
連絡してくれて有難う‼」
「うん、司…?」
「じゃあ、行ってくる。」
類は司の反応に一抹の不安が過った。
類は、あきら、総二郎にも連絡を入れた。
司は、つくしが、『もしも…。』の時の事を考えていた。
“ぜってぇ、お前を一人にはしない。”と…。
イギリスに着き、類から聞いていた病院に着くなり、静がつくしの危篤状態を教えて来た。
司は、静に、『つくしには俺が就いて居るから大丈夫‼』と、言って、“静も疲れているだろうから。”と、司は、静を自宅に帰した。
司は、つくしと、二人っきりに成りたかった。
やっと、二人っきりに成れたのだ。
つくしの傍を離れたくなかった。
多分、ババアの関与は大きいだろう。
でも、もう、そんな事は如何でも良かった。
つくしの居ない人生は、司には存在しない。
『つくし、俺はもう、お前の傍を離れねぇ。
誰に邪魔され様とも…。』
つくしに異変が起こる。
一瞬、目を見開いたかのように感じたが…。
<司side>
打ち上げ花火…あの日、あの夜、お前の言った、お前の言葉は一つ残らず覚えている。
あの日、お前と約束したよな。
『来年も、(打ち上げ)花火を見に来よう‼』って…。
ごめんな、果たせなくて…。
だから、責めて、一緒に逝かせてくれ‼
怒るか、つくし?
怒るよな…。
そう思っていた時、つくしが…。
と、同時に司も一緒に…。
俺はつくしを抱き締め乍ら、頬にキスをしながら…。
俺はつくしと一緒に居れる事が、こんなに心穏やかに居られる事だと、改めて知れた。
俺は幸せだった、一緒につくしと逝けて…。