好きに成ってしまった訳…<あき桜> 3.
<あきらside>
俺は、『マダムキラー』を自他共に公言している。
桜子も大概、浮名を流しているのは、噂だが、聞いている。
だが、俺はここ最近、付き合っていた女と切った所だった。
何故か、あの日以来、そう、『桜子を助けて遣ったあの日』以来、付き合っていた女とは、上手く調子が出ねぇんだよな…⤵。
なのに…だ。
桜子は、合コンの後、『男と一夜を過ごした。』だと…‼
と、言っても、付き合ってる訳じゃねぇのに、何を咎められる?
何も言えねぇよな⤵。
俺はやっぱ、桜子に惚れちまったって事か…?
俺は、年下、同い年、年近も『ノーサンキュ』の筈だった。
それが本気で恋した女は、年下ってか…?
桜子の場合、年下でも、あの、バラバラの性格のT3をしっかり纏め上げられるくらい、一番下でも大人なんだろな?
だから、なのかもな…。
俺は、牧野に惚れ掛けていたのは事実だ。
でも、司が惚れ、牧野も司を好きに成った。
俺は、気持ちにセイブした。
それが出来るのも、俺の良い所だと思う。
でも、今回は、態々、気持ちをセイブする必要は無いんだよな⤴。
しなくて良いなら、行くしかねぇよな⤴。
そう、グダグダ考えている所に、そーっと、類がF4ラウンジに入って来てた。
いつの間に来てたんだ‼
声くらい掛けろよ‼
「あきら、病んでるね?」
「はぁ~??
病んでねぇよ‼」
「それを『恋煩い』と、言う‼」
「………」
類、もう、それ以上、言うな‼
こんな気持ち、初めてなんだよ。
戸惑ってるんだよ。
「あきらが病んでる所、初めて見たかも?」
「うるせ~よ、類‼
放って置いてくねぇか?」
「放って置いて、あきらは大丈夫な訳?」
多少成りとも、心穏やかで居れんだろ?
「………」
「あきらが本気で恋するとは思わなかったよ‼
しかも、三条とは…ね。
牧野の時は、憧れに似た気持ちだったんだろうけど、今回は、本気みたいだね‼」
類には、何もかもバレてるってか…?
「………、それ以上、言うなよ‼
本気で怒るぞ‼」
「はいはい、分かりましたよ‼」
類はほんと、始末に悪ぃ⤵。