懺悔の日々…<総優> 18.
<一部の表現に不快に思われる箇所が有ります。
お詫びします。>
一方、優紀は、総二郎を許す決心をしてから、家元夫人に不義理を詫び、再度、弟子入りの話しをお願い出来ないかと、連絡していた。
家元夫人は喜び、直ぐにでも、総二郎を許してくれたものと勘違いしていた。
お付き合いの件は、“西門さんが私(優紀)の許す条件を全うしてから…。”と、優紀から総二郎に提案をした事を家元夫人に伝えた。
「そうね、それくらい総二郎にはペナルティを与えないといけないわよね…⤵。」
と、家元夫人も納得してるのかしてないのか分からない歯切れの悪さで優紀に答えていた。
家元夫人は、今までの総二郎なら、優紀のペナルティを全う出来るかは、不透明だと思って居たので、不安で一杯だったのだ。
唯、優紀は、家元夫人から、とんでもない事を聞いていた。
「ここ最近ね、何か、“総二郎が変だ。”って、使用人頭のかよさんが言ってたのよ。
提案の話しを聞いて、何と無く、分かった気がしたわ。」
優紀は家元夫人の話しに答えられないでいた。
「総二郎がね、バスルームの中で何か叫んでいたって言うのよ⤵。」
「………」
唯、総二郎は、一人、悶々とバスルームの中で紛いていただけなのであった。
優紀は、“何故、総二郎がバスルームで叫んでいたのだろう?”と、不思議に思っていた。
あの日から総二郎にとっては苦しい日々だった1ヶ月が漸く経った。
1ヶ月経った事で、総二郎のタカが外れた様で、優紀の講義終了後、そのまま、優紀を拉致するように、連れ去り、車に乗せて、メープルに向かった。
優紀の了承無しの総二郎の行為に、F3&T2は呆気に取られていた。
「総二郎、限界だったんだろな?」
「まあ、此処まで、良く我慢した方だろ?」
「持ち絶えられた事を褒めて遣っても良いんじゃない?」
F3は三者三様の意見で有った。
T2の意見は一致していた。
「「優紀(さん)の身が持つかなぁ~??」」
何故なら、同じような経験が有るT2だからで有った。
流石、総二郎、朝方まで、優紀を寝かして遣る事が出来なかったようで、優紀はその日の講義を休む羽目に成った。
その事は、その後のF4&T4会の語り草となっていた。
F3は、総二郎の野獣振りに呆気に取られていた。
「流石、総二郎だな‼」
「こうなる事は、目に見えていたけどな‼」
「流石、総二郎の野獣振りは、『司並み』だったね⤴。」
類は面白そうに言っていた。
それに異を唱えたのが、司だった。
「何だよ、『俺並み』って…⤵。」
類は唖然であった。
「司…、気付いて無いの?
牧野が可哀想…⤵。」
司は不満であった。
「何だよそれ‼」
類から勝手に、野獣振りは『司=総二郎』にされている事を総二郎はまだ知らずにいたので有った。
『知らぬは仏…、総二郎なり』で有る。
その後、優紀は家元夫人の愛弟子と成り、西門邸に出入りするように成り、その後、西門流の内弟子と成った。
また、あれから、総二郎の念願が叶って、総二郎と優紀はお付き合いする事となり、結婚し、男の子と女の子の二人の子宝にも恵まれ、末永く幸せに暮らしましたとさ…。
fin