バラバラの果てに…<ALL CP> 12.
<表現に一部、不快だと思われる箇所があります。
お詫びします。>
一方、皆とはお開き後、司はつくしを自分の部屋に招き入れていた。
つくしを取り戻す為では有ったが、司はつくしと二人っきりになり、つくしの本意を聞いてみたかった。
「つくし、俺への気持ちはもう、無いのか?
本当の処を教えてくれ‼」
「道明寺っ‼」
「言えねぇのか?」
「………」
つくしは、司の辛そうな寂しげに見詰めて来る顔を見て、苦しく成って来ていた。
つくしの本心を知りたい司は、つくしの弱い顔をして見せていた。
司は、して遣ったりで有った。
「答えられねぇなら、良いけどよ⤵。」
司は、不貞腐れて言ってみた。
つくしは、可哀想に成り、本心を言ってしまった。
「まだ、好きだよ‼」
その途端、司は、つくしを引き寄せて抱き締めていた。
そして、つくしの了承無しに、kissをし出し、其処から、司は、つくしに気持ちをぶつける様に深くkissをし出した。
司の気持ちは留まる事を知らない様だ。
それ処か、つくしは、司の想いを受け止めるだけで必死だった。
何時しか、司は、kissをしながら、つくしをベッドに連れて行って居た。
つくしは、司の行動に気付いたが、良い年齢の大人で有るつくしは、それを拒む事が出来ずに居た。
それを了承と見做した司は、先に進もうとしていた。
しかし、つくしがごそごそし出して、阻もうとするので、一旦、手を止めた司はつくしに優しく聞いていた。
「つくし、俺の事、好きなんだよな‼
じゃあ、嫌か?
やっぱり、嫌か?」
つくしは、首を左右に振っていた。
「じゃあ、何だよ?」
つくしは、か細い声で司に聞いて来た。
「シャワーは?」
「じゃあ、一緒に入るか?」
「えっ??
………。」
つくしは、“一人で入る。”と、言おうと思った瞬間には、司によって、お姫様抱っこされて、バスルームに連れて行かれていた。
司の強引作戦が功を称していた。
つくしは、バスルームにて司の餌食になり、ぐったりしていたつくしを司はベッドに連れて行き、寝かせた。
司は、バスローブを羽織り、窓際に行き、満足したように、ブランデーを飲んで居た。
司は、やっと、司の想いがつくしに通じた事に、部屋の窓から見える夜景を見ながら、感慨深げに耽っていた。
そして、つくしの横に寝る為、ベッドに入り、つくしを抱き締めながら就寝した。
この何年間、熟睡した事の無かった司が、つくしの横で、つくしを抱き締めながら寝たからか、朝まで、1回も目が覚める事無く熟睡する事が出来た。
司にとっては奇跡に近い事だった。
朝、目覚めたつくしは、司に抱き締められながら眠っていた事に驚愕していた。
司もごそごそしているつくしに気付き、目が覚めた。
司から開口一番、言われた言葉に驚愕するしかなかったつくしで有った。
「つくし、『初めて』だったんだな‼
俺も『初めて』だ‼
有難うな、俺を待って居てくれて…‼」
「………」
つくしは、何と答えて良いか迷っていた。
唯、司が『初めて』と、言うのが信じられない気持ちで一杯だった。
疑っている訳では無いが、『記憶を失っていた司が…?』
『モテる司が…?』と、思っていたからで有る。
疑っているような顔をして司を見詰めるつくしの気持ちに気付いた司が言って除けた。
「俺に何時、女の噂が出たよ…?
好きな男を疑うのか?
俺を信用しろよ‼」
つくしは、真剣な顔で、真剣に諭すように話す司を信用しようと思えたので有った。
「ごめん‼
そうだよね。
信用するよ‼」
8年を経て、司とつくしの想いは通じた。
やっと、司とつくしは、元さやに戻る事が出来たので有った。
次の日、司とつくしは、桜庭邸にて、椿と浩一に会い、近況報告をした。
椿はつくしを抱き締めて喜び、浩一からは司につくしの事を頼んでいた。
「司君、つくしを宜しくお願いするよ‼」
司は、今まで見せた事の無い様な笑顔で答えていた。
「はい、承知しました。」
椿も笑顔で司に言った。
「司、嬉しそうね‼
つくしちゃんを幸せにしなきゃ、承知しないわよ‼」
「分かってるって。
任せとけよ‼」
兄弟姉妹、4人、幸せな日々がこれから訪れる事に気持ちは馳せていた。