従兄妹物語…<つかつく>・<総優> 20.
一方、司とつくしの付き合いも4年に成り、喧嘩はするが、順調だった。
勿論、司のパーティーのパートナーはつくしが努めていた。
世間の認知も、司の婚約者はつくしという様に成っていたので、多少のやっかみは有るが、最小限に抑えられていた。
道明寺HDに睨まれたら、最後という事が認識されていたからで有ろう事は誰もが知っていた。
そんな時、司の姉 椿が帰国して来た。
友人に会う為でも有ったが、弟 司の彼女で有るつくしに会う為でも有った。
母親の楓から、言われていたので有る。
「二人(司とつくし)の気持ちが落ち着くまで会いに行くのは待ちなさい‼」
椿は楓に言われていた事も有り、仕方なく会う事を待って居たのであった。
楓から、解禁の知らせを受けて、日本に帰国して来たので有った。
道明寺邸で椿はつくしと会う事に成っていたので、会うのが楽しみで仕方無かった。
写真でしか見た事が無いので、“やっと、私にも妹が出来たのね‼”と、写真に向かって、高鳴る胸を押さえられずに居た椿で有った。
つくしと対面した途端、つくしを力の限り抱き締めてしまい、つくしが気絶寸前で有った。
司が止めに入らなければ、危ない処で有った。
「姉ちゃん、つくしが潰れるぞ‼」
椿は慌てて、つくしを解放した。
「あっ、ごめんなさい。
つくしちゃん、大丈夫?」
つくしは慌てて、深呼吸しながら、息絶え絶えに言った。
「ぜはぁ、ぜはぁ。
大丈夫だと思います。」
椿は安心したような顔に成って言った。
「そう、良かったわ。
『つくしちゃん』ね⤴。
司の姉の『椿』よ。
此れから、宜しくね⤴‼」
「宜しくお願いします。」
『優しそうなお姉様』…つくしが抱いた椿の第一印象だ。
“優しそうなお姉様で良かった⤴。”と、つくしは感じていた。
また、“椿も可愛らしい妹が出来た。”と、喜んでいた。
椿とつくしの何方も、好印象だったようだ。
特に、椿は母親の楓から、事前に聞いていた事も有り、思っていた人物像に嬉しく思っていたので有った。
椿は司には、つくしを大切にする事を誓わせていた。
「司、つくしちゃんを幸せにしなきゃあ、罰が当たるわよ⤴。」
司はつくしの手前、慌てて、椿に言葉を返した。
「姉ちゃん、分かってるから…。」
椿は信用ならない弟を疑いの眼差しで見て居ながら、感無量で今にも泣き出しそうだった。
「そう⤴、それなら良いけど…。
こんなに可愛らしい妹で、私は嬉しいわ‼
良かったわね、司⤴。
司が幸せなら、私は満足よ‼」
「ああ、姉ちゃん、今まで、色々、心配掛けて悪かった。
今は、つくしのお陰で、幸せだからよ⤴。」
「そう⤴。
本当に良かったわね、司‼」
話しは尽きないと言う寄り、堂々巡りしているだけにしか聞こえないつくしで有った。