bad love…<つかつく> 6.
司は、つくしとのお見合い後、数日経って、F3に呼び出されていた。
「司、大河原家の下の令嬢との見合い、如何だった?」
「ああ、俺は、気に入った。」
F3は、驚愕していた。
「「「マジか‼」」」
「司が初めて女を気に入ったってか?
司が、“気に入った‼”って言う、女とは、どんな女だよ?」
「ああ?
お前等、ぜってぇ、惚れるなよ‼
俺の女だかんな‼」
「出た、俺様っ‼」
「うるせぇ~な‼
良いんだよ、俺の女だからな‼」
「で、どんな女だよ‼」
「ああ?
あいつの良さは、俺だけが分かってれば良いんだよ‼」
F3は、“何処までも、『俺様、司様』だよな⤵。”と、思っていた。
「まあ、また、会えるだろ?
どうせ、司が気に入ったんなら、何処かのパーティーのパートナーは、その令嬢が司の
パートナーとして、出席するんだろ?」
司は自慢気に言って除けた。
「当然だな⤴。」
類は、相手の気持ちを司が訊いているとは思えず、司に尋ねていた。
「その令嬢の(司への)気持ちは、司自身は訊いたの?」
「否、まだだ。
訊いてはねぇが、俺に惚れた事は間違いねぇだろ。
このハイスペックな俺様だぞ‼
この俺様に堕ちねぇ女は居ねぇんだよ‼」
類は、“やっぱり…⤵。”と、思っていた。
しかも、F3は、心の中で、“はぁ~⤵。”と、溜息を付いていた。
“司のこの自信は何処から来るんだぁ~??”と、F3は驚愕より呆れていた。
一方、つくしは、姉の滋に問い詰められていた。
お姉様に正直に伝えて相談すれば、道明寺さんは怒るだろうし、だからって、お姉様には、嘘は付きたくない。
“如何すれば、良いのだろう…?”と、悩んでいた。
「つくし、当然、お断りしたわよね?」
「お姉様~。」
「何?
もしかして、お断りしてないの?」
「彼方(あちら)から、“お断りしないで欲しい。”と、言われてしまって…⤵。」
「はぁ~??
つくし、如何いうつもり?
まさか、お付き合いするつもり?」
「お付き合いはしないと思うけど…(多分?)。
でも、お友達だったら、如何かと思って…?」
「つくし、良い?
今は、あっちは、取り繕っている状態だと思うけど、慣れて来たら、本性が出て来るわ
よ…。
そう成ってからでは、遅いのよ。
つくしが傷付く姿を見たくないの。
少しは、姉の気持ちを分かりなさい‼」
そんな話を滋とつくしがしていた数日後、またしても、つくしは、父親に呼び出されていた。
「つくし、今度、道明寺HDとうち(大河原グループ)が提携合意する事は分かって居る
な?」
「はい、存じ上げています。」
「その、提携合意パーティーの際の司君のパートナーをつくしでお願いしたいと、話しが
入って来た。
つくし、了承して居るので、そのつもりで居なさい‼」
「もう、決定、何ですよね?」
「そうだな、決定事項だ‼」
「お姉様が如何仰るか、不安、何ですが…?」
「滋の事ばかり、気にして居たら、先には進まないだろ?
それに、彼方(あちら)から、“見合いの件は進めて良いか?”と、打診が有った。
つくし、まだ、司君に気持ちを伝えて居ないそうじゃないか?
如何するつもりだ?
司君もそろそろ、答えが欲しいらしいぞ‼」
つくしは、父親の前だというのに、思いっ切り溜息を付いていた。
「はぁ~⤵。」
父親は、つくしの様子を見ていて、怪訝そうな顔をしていた。
つくしは、父親のその様子を見て居なかった。
と言う寄り、気付いて居なかった。