tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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慕情そして恋情…<つかつく>  6.




<つくしside>


私は、楓社長の名刺を翼から預かったまま、連絡出来ずに、何日か経った時…。
私がいつも仕事の合間にお茶をして居るカフェに、楓社長が現れた。


「つくしさん、休憩中にごめんなさい。
 ご無沙汰して居たわね。」
「………、ご無沙汰しております、道明寺社長。」
「中々、つくしさんから連絡もらえなかったから、直接、会いに来たのよ。
 ダメだったかしら?」
「いいえ、大丈夫です。」
「そう、良かったわ。
 翼から私(わたくし)の名刺、預かってなかったかしら?」
「いいえ、預かってます。」
「そう、良かったわ。
 孫が、しっかりした子で…。」
「………」


それって、完全に、私への嫌味ですよね?
相変わらずですね…、楓社長‼


「ところで、つくしさん。
 貴女に、司を救って欲しいの?」
「それは、私の役目ではないと思いますが…?」
「私(わたくし)達では、司を更生出来なかったの。」
「………」


私は、何も言えなかった。
言える筈がない。
プライドの塊のあの『鉄の女』の楓社長が私に頼って来るなんて…。
普通なら有り得ない。


「貴女には、謝らなくてはいけないわね。
 貴女に、して来た仕打ちを今、謝らせてもらえないかしら?」
「………」


私に謝るなんて、如何成ってるの?
本当に、プライドを捨てたと言うの?


「主人に言われたの。
 “高校生の頃の司を更生してくれたのは、つくしさんだ‼”って…。」
「………」


道明寺のお父さんが…。
会った事も無い筈なのに…。


「やっと、目が覚めたわ。
 親の私(わたくし)なら、何とかなると思って居たのよ。
 傲慢だったわ。
 反省もしたわ。」
「………」


本当に、人が違ってる感じだ。


「つくしさん、今の司はね、人間じゃないの…。
 今の司は人間の身体を纏った『悪魔』よ‼」
「………」


自分の分身とも言うべき息子を、『悪魔』呼ばわりするなんて…⁉


「司を人間に戻せるのはつくしさんだけなの。
 お願い、司を元に戻して…。
 道明寺家には、つくしさんと翼が必要なの。」
「………」


そんな、切実だと言うの?
道明寺は如何しちゃったって言うの?


「もし、つくしさんが司を元に戻してくれる覚悟が有るなら、司がこれから住むマンショ
 ンの下の階に、翼と一緒に住んでくれない?
 直ぐ下の階は、監視役で西田とタマが住む事に成って居るの。
 だから、その下の階に成るけど…。」


それは、そうしてもらえると有難いですが…。


「それと、つくしさんを今の事務所から、ヘッドハンティングするわ。
 此れは、主人の命令よ。
 既に、主人の秘書がつくしさんの事務所の所長に交渉を掛けているわ。
 道明寺HDの法務部に入社してもらえるわよね?」
「………」


それは、無理ってものでしょ?


「私、法務関係は、遣った事が無いので無理です。」
「それは大丈夫。
 うち(道明寺HD)の優秀な弁護士が、指導してくれるわ。」
「それなら、私じゃなく、その優秀な弁護士先生にお願い為されば済む事かと思います
 が…?」
「司は貴女じゃ無ければ、難しいと思うわ。
 お願いだから、司の為だけじゃなく、道明寺HDの為に、道明寺HDを助けると思っ
 て、道明寺HDに入社して欲しいの?
 今や、司だけじゃなく、私(わたくし)達夫婦の道明寺HDの経営権をも、剥奪され掛
 けて居るのよ…。
 つくしさん、お願い、私(わたくし)達を助けて‼」


私はこんな楓社長を見た事が無い。
だからだろうか?
思わず言ってしまった言葉に、後で後悔した。


「翼と相談してからで宜しかったでしょうか?」
「ええ、有難う‼
 良い返事を待って居るわね。」


私、早まってしまったみたいだ…。

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