bad love…<つかつく> 12.
つくしと優紀の話しが決まった所で、司からTELが入った。
「つくし、今、何処に居る?」
「今日は、“親友と会う約束が在る。”って、言ってたと、思うんだけど…?」
「ああ、そうだったな。
此れから、如何するんだ。」
「今から、“飲みに行こうか?”って、話ししていた所。」
「なら、俺等も合流するわ。」
「『等』って、如何いう意味?」
「俺も俺の親友等と飲みに行く事に成ってから、一緒に飲もうぜ‼
そのつくしの親友も。」
「えっ、訊かなきゃでしょ?」
「はぁ~??
俺等、F4と会えるのに、断る奴が居んのか?」
つくしは、ほんと、『俺様』と、思っていた。
「車、出すから、それに乗って、メープルに来い‼
良いな、つくし‼」
つくしは押し切られてしまった。
優紀に何て言おうと悩んでいたのに、意外にも、優紀は喜んで居る様子だった。
「優紀、今から、彼達が飲みに行く所に、“来い‼”って、言われてるんだけど、如何す
る?」
「もしかして、それって…?」
「そう、そう言う事…。
優紀、如何する?」
「行くよ、行く行く‼」
「分かった(笑)。
じゃあ、行こう‼」
そして、つくしと優紀は、リムジンに乗って、メープルに向かった。
そして、滋も誘ったつくしだった。
「優紀、お姉様にもLINEして来る様に呼んだから、紹介するね。
優紀を、“紹介して欲しい‼”って、言われてたんだ‼」
「了解‼」
優紀はメープルでF4に会える事を、密かに楽しみしていた。
そして、メープルに着いて、優紀はつくしからF4を紹介された。
「優紀、此方が、私の『婚約者の道明寺司』さん。」
「宜しくお願いします。」
「俺は、『婚約者』より、『彼氏』って言われる方が嬉しいけどよ⤵。」
「………」
つくしは無言で在った。
司は、つくしのその姿が、不服だった。
「此方が、茶道 西門流 次期家元の西門総二郎さん。」
「宜しくお願いします。」
総二郎と優紀は握手を交わした。
「此方は、美作商事の後継者の美作あきらさん。」
「宜しくお願いします。」
あきらと優紀も握手を交わした。
「此方は、花沢物産の後継者の花沢類さん。」
「宜しくお願いします。」
類と優紀も握手を交わした。
其処に、滋が登場した。
「何で、つくしの姉ちゃんが来てんだよ…⤵。」
司は不機嫌に成っていた。
「ごめんなさい。
私が呼んだの。
姉から、“優紀を紹介して‼”って、前から言われてたから、如何かと思って…。
ダメだった?」
司は、罰が悪そうに、つくしに返答した。
「否、お前の姉貴だし、仕方ねぇわな。」
「有難う‼」
つくしは思わず、燥いで、司に抱き着いた。
司は、顔を真っ赤にして、つくしを受け止めていた。
あきらと総二郎が、“ピュー”と、口笛を吹いた。
その途端、つくしは、“はっ”と、気付いて、慌てて、司から離れ様としたが、司がそれを阻止して、つくしを離さなかった。
滋は、それを見て、一言、姉として、司に物を申した。
「道明寺司っ‼
つくしを泣かしたら、私が、許さないんだからね‼
私の可愛い妹、何だから…ね。」
滋は、顔を真っ赤にして、怒っていた。
司も反撃とばかりに、つくしを抱き締めながら言って除けた。
「分~ってるよ。
それに、俺を誰だと思ってんだ。
この俺様が、つくしを、愛してる女を不幸にすると思うか?
有り得ねぇっつーの‼」
「了解‼」
滋は、反撃の余地を与えられなかった事に不服では在ったが、司の気迫に免じて、何も言い返さなかった。
優紀は、“こんなに想ってもらって、つくしは幸せなんじゃないか⤴。”と、羨ましく思うのだった。
優紀は、思っていた。
“私にもいつか、こんな風に私を想ってくれる男性が現れるのだろうか…?”と…。