生まれ変わり…<つかつく> 2.
<司side>
其れからの俺は、床に臥せってしまい、起き上がれずに居た。
俺は、後悔しかなかった。
“あいつは、あの小さい身体で、俺を担ぎ助けてくれたにも拘わらず、つくしを自分自身(司)から遠避け、あいつが居るとイライラすると勘違いをし、あいつを罵り続けた。
そして、当て付けに変な女を俺は近付け、俺はあいつを傷付けた。
そして、あいつは病に伏し、永遠に俺の前には戻って来ない所に、俺は、逝かせたと言うのか…⤵。”と…。
俺は、毎日、泣き叫び、毎日、眠れない日々を過ごし、食事も喉を通さず、窶れて行くだけだった。
毎日、点滴生活。
唯、薬に頼って生かされた生活。
早く、あいつの所に逝きたかった。
あいつに会って、唯、謝りたかった。
“何が、地獄の底まで追い掛ける…だ。”
俺はあいつに嘘を付いてしまった。
結局、俺は、あいつを労われなかった事で罰が当たったと、後悔しかなかった。
そんな生活が幾日か経った頃、夢を見た。
あいつの夢だった。
「道明寺‼」
「つくし………なのか?」
「そうよ、つくしだよ‼」
「もう、何処にも逝くな‼
俺の傍に居ろ‼」
「それは出来ないよ⤵。
私は、もう、現生の人間じゃないから…⤵。」
「そんなこと言うな⤵。」
「ううん。
道明寺は、現生の人間だよ‼
まだ、こっちには来れないよ‼」
「否、俺は、今直ぐにでもそっちに逝く‼」
「ねぇ、道明寺‼
私は、何時でも、道明寺を見てるよ‼
私を探して‼
早く、元気に成って、私を探して‼
私は、何時でも、道明寺を見てるから…⤴。」
あいつはそう言ったかと思えば、スーッと、消えて行った。
俺は叫んだ。
「つくし………‼」と。
そして、眼が覚めた。
其れからは、何度、あいつの夢を見たくても、見る事はなかった。
俺は、あいつが俺にあいつを探せと、言うなら、何か有ると思い、体力を付け、仕事に復帰した。
半年は有したが…⤵。
西田は不思議に思ったそうだ。
急に、遣る気に成った俺の事を…。
俺は西田に聞かれた。
「司様、司様に何がお有りに成ったのですか?」
「俺の夢にあいつが出て来た。
そして、俺にあいつを探せと言って来た。
見付かるかは、分からねぇ。
だが、探してみてぇんだ、あいつを‼」
西田は、“何と…⤵。”と、小声で、言っていた気がした。
だが、“協力する。”とも、言ってくれた。
どうせ、俺の遣る気を促す為だろうが…⤵。
取り敢えず、味方は見付けられた。
そして、あれから、半年が経った頃、俺に、関西の経済連から、パーティーの出席のオファーが来た。
顔繋ぎの為、出席する様、ババアから言われていた。
そして、俺は、関西に向かった。