やっぱり、私は…<つかつく> 1.
<此方の『やっぱり、私は…<つかつく>』は、以前(10月24日)に、『一人イベント
<告知>』(カテゴリー;私の一言集)の中で、お伝えしておりました小イベントの
二次小説です。
『side story』として、優紀sideも、後に、投稿致します。
合わせて、ご覧頂けましたら、幸いです。>
<つくしside>
急に、椿お姉様が、私に会いに、英徳大学まで来られた。
12月22日から、英徳大学は冬期休暇に入る。
そんな頃の椿お姉様の訪問だった。
現在、私は、英徳大学2年なのだ。
私は、道明寺が、英徳大学に、4年分の授業料を一括で振り込んでくれたお陰で、今でも、英徳学園に在籍出来て居る。
道明寺は、一世を風靡した『4年後、迎えに行きます。』の言葉と共に、NYに行ってしまって、もう直ぐで丸3年が経とうとしていた。
今では、道明寺のお母様まで、私を認めて下さっていると、椿お姉様からは、聞いて居た。
道明寺のお母様は、道明寺がNYに渡米して直ぐに、椿お姉様に、仰ったそうだ。
『司も4年も経てば、自分自身の置かれている立場は理解して居るでしょ。
4年後は、司に一任します。』
と、道明寺のお母様は仰ったそうだ。
道明寺のお母様は、『自分自身で仰った言葉に責任を持っているので、嘘は言わない。』がモットーだそうだ。
所謂、道明寺のお母様は、『自分自身が、喋った言葉を覆す様な事はしない。』と、椿お姉様は私に断言された。
私は、椿お姉様のお話しを聞いて、道明寺のお母様を信用してみようと思って居た。
あの宣言から、3年目に成ってからの椿お姉様の訪問。
何故か、胸騒ぎしかなかった。
しかし、私の胸騒ぎは、杞憂に終わった。
「つくしちゃん、此れ、3日後の12月23日のNY行きのチケット‼
此のチケット、お母様から預かって来たの。
つくしちゃんに、“渡しって‼”って…。
お母様の手紙も預かって来てるの。
読んで上げて…ね‼」
椿お姉様は意気揚々と私にお話しされていた。
私は、道明寺のお母様の手紙を読む事にした。
【つくしさんへ
ご無沙汰しているわね。
お元気そうで、成り寄りよ。
ところで、12月28日は、貴女のお誕生日よね。
NYにいらっしゃい‼
貴女も、世界を見て回る事は大切よ。
司を日本に帰国させる訳に行かないのよ。
司は今のプロジェクトの大詰めなの。
しかも、先に中々、進まなくて、窮地に陥り掛けて居るの。
貴女が傍に居れば、状況も変わるでしょ⁉
私(わたくし)からのプレゼントよ‼
受け取りなさい‼
宜しくて、必ず、NYにいらっしゃい‼
此れは、私(わたくし)からの命令よ‼
但し、司には、言わないで頂戴‼
仕事に身が入らなく成るといけないから…。
道明寺楓】
読み終わって、私は笑ってしまった。
余りにも、道明寺のお母様、過ぎて…。
でも、ここ最近、道明寺からの連絡が途絶えた事に、心配と言うか、不安だったのが、解明されて、何か、スッキリしていた。
此れも、道明寺のお母様からの『私への誕生日のプレゼント』なのだろうか?
そんな風に考えて居たからだろうか…⁉
椿お姉様から、声を掛けられて居る事にも気付いて居なかった。
「つくしちゃん、つくしちゃんってばぁ~‼」
「あっ‼
すみません。」
「良いんだけど…。
そんな変な事が書いて有ったの?」
椿お姉様は心配顔で、私を見詰めていた。
私は笑いながら、椿お姉様に道明寺のお母様からのお手紙を見せた。
椿お姉様も笑い出した。
「何これ⁉」
「そうですよね。
お義母様、過ぎて、笑えるでしょ?」
「ほんと、自分の母親乍ら、驚愕しか、言葉は浮かばないわ‼
此れが、お願いしている立場かしら…ね⤵。」
「でも、十分、お気持ちは頂戴してます。
高校生の頃に比べると、天と地の差なので…。」
「まあ、そうね…。」
今度は、椿お姉様が苦笑いを浮かべていた。