やっぱり、私は…<つかつく> 2.
<つくしside>
12月23日のNYへの出発日まで、椿お姉様と私は一緒に殆んどを過ごす事に成った。
私は、“講義が有るので…。”って言っても、椿お姉様からは解放されず、反対に言われてしまった。
「どうせ、NYに着いたら、司はつくしちゃんオンリーに成って、私とつくしちゃんは一
緒には、過ごさせてもらえないでしょ?
だから、日本に居る間だけなのよ。
私とつくしちゃんと、一緒に居れるのは…⁉
だから、講義より、私に付き合いなさい‼」
タマ先輩からも、言われた。
「つくし、諦めな‼
椿お嬢様が、坊っちゃんが居ないなら、つくしを独占したがるのは分かり切っているだ
ろ⁉」
私は、言葉よりも溜息しか出ない。
「はぁ~⤵。」
で、何やかんやと、日にちが経ち、12月23日のNYへの出発の日が来た。
何故か、椿お姉様も私と一緒の民間機に乗って、LAではなく、NYに渡米する事に成った。
椿お姉様の嫁ぎ先にも、PJが有るのに…ね。
空港に着く成り、道明寺家のリムジンが止まって居て、否応無しにNYの道明寺邸に連れて来られた。
そして、何故か、私のお部屋は、道明寺の自室の隣の部屋だそうだ。
メイドさんが言っていた。
そして、椿お姉様から、ギョッとするような話しを聞かされた。
「つくしちゃん、今日はね、お父様もお母様も早目に帰宅されるから、ご一緒にディナー
にしましょ‼」
“はぁ~??
着く成りですよ。
心の準備も無いまま…ですか?”
私は、口に出して、言えない分、心の中で悪態を付いていた。
それが、私は、口に出して、言ってしまっていたみたい…⁉
通りで、椿お姉様が、怪訝な顔付きに成る筈だわ‼
で、ディナーの時間に成った。
私は、メイドさんに呼ばれたのでダイニングルームに行ってみると、其処に居たのが道明寺のお父様とお母様と椿お姉様だけだった。
私の気持ちを察したで有ろう、道明寺のお母様に言われてしまった。
「今日は、司は出張よ(笑)。
残念そうね。
つくしさん、貴女には、NYに居る間、私に就いて、勉強してもらいます。
だから、大学が始まるギリギリまで、此方(NY)に居らして‼
牧野の御両親には、承諾済みよ‼
宜しくて、つくしさん‼」
私は、“はい‼”と、だけ、伝えた。
それだけしか、言えなかったのが正解かも…。
“でも、こんな機会は無い。
あの、魔女(道明寺楓)の仕事振りを肌で感じられるのよ‼
こんな事は、絶対に無い事…。
じゃあ、十分、堪能したい‼”
で、全てを口に出して言ってしまっていた様で…。
私は、尚も、道明寺のお母様から、小言を頂戴する事に成った。
聞き逃しそうに成っていた言葉をスルーしそうに成りながら…。
「つくしさん、何方が、『魔女』なのかしら?
貴女、いい加減、思って居る事を口から出すのはお止めなさい‼
此れからの貴女は、上に立つ人間に成らなければいけないのよ⤴。
宜しくて…‼」
道明寺のお父様は、大爆笑して居る。
「つくしさん、君位だよ‼
楓を、『魔女』呼ばわり出来るのは…⁉」
道明寺のお母様は、お父様を窘めていた。
「あなたっ‼」
でも、私は、それ処では無かった。
さっき、経った今、道明寺のお母様から言われた言葉…。
『此れからの貴女は、上に立つ人間に成らなければいけないのよ⤴。』
“此れって、如何いう意味でしょうか?”
私は、全く以って、意味が分からない…⁉