やっぱり、私は…<つかつく> 9.
<つくしside>
司が帰って来ると、メイドさんから連絡が入り、玄関ホールに迎えに出た。
司は扉が開くと同時に、私を見付けて、抱き着いて来た。
“何か有ったのかな?”と、不安に成り、西田さんの方を見ると、何も無いのか?
西田さんは、首を横に振っていた。
唯単に、私に抱き着きたかった様子だった。
吃驚するじゃん‼
で、そのまま、一緒に部屋に入り、私は、司に聞いて居た。
「何日か前に、F3&T2からLINEが入って来てたんだけど…、司は見た?」
「ああ、お前、あいつ等に何も言わず、こっち(NY)に来たんか?」
「うん、すっかり忘れてたんだよね。
伝えて来る事を…。
ああ…⤵、如何しよう‼
このまま、雲隠れしても良いかなぁ?」
「俺は、良いけどよ⤴。
お前がこっち(NY)に居るのは大歓迎だしよ。」
「はぁ~??
そういう意味の雲隠れじゃないっつーの‼」
「じゃあ、如何いう意味だよ(怒)?」
「椿お姉様に匿ってもらうの‼」
「はぁ~??」
司は、埒が明かないとでも言いたいのか、話しを変えて来た。
「取り敢えず、俺があいつ等にLINEするわ‼」
「うん。」
~~F4&T3のLINE内容…。
『つくし、こっち(NY)に居るんだわ。
連絡が遅くなって悪ぃ‼』
『はぁ~??
そりゃあ、ねぇだろ⁉』
『ほんと、如何いう神経してんの?』
『まあまあ、其処は、司と牧野が決めた事だろ?』
『まあ、俺の為だろうけど…。
ババアに拉致られたんだよ、つくしは…。』
『へえ~、遣るじゃん、おば様‼』
『そんな事、言っている場合ですか?
先輩、私の寿命、どの位、縮めたら良いんですか?
どの位、心配したと思っていらっしゃいます~?』
『だから、ごめんって‼』
『でも、まあ、良かったんじゃねぇの?
この様子だったら、年末年始もそっちだろ?』
『ねえねえ、今から、NYに飛ばない?』
『はぁ~??』
『先輩、罰はしっかり受けてもらいますからね。』 ~~
って、事で、皆、NYメープルに泊まる手配を司に任せて、渡米して来る事に決まった。
怖~い‼
<司side>
俺も、つくしも、何も無ければ、12月30日までが仕事。
来年1月1日は、新春パーティーのみの予定。
俺は、新春パーティーのつくしに着せるパーティードレスを選んで遣りたくて、つくしに声を掛けた。
「つくし、1月1日の新春パーティーは、当然、お前が俺のパートナーだよな?」
「うん、お義母様から言われてる。」
「良し、じゃあ、ドレス、31日に選びに行くぞ‼
分かったな⁉」
「えっ??」
「はぁ~??
何だよ、その驚愕した顔の表情は…?」
「………」
<つくしside>
私は、如何しようと、悩んでいた。
当然、お義母様から言われていた約束を破る訳には行かない。
選んでくれたとしても、NYに居る間に着る日が有るのかどうか微妙な処で有る。
私は、例の如く、『勿体無い病』が出て来ていたのだった。
取り敢えず、司には、その気にさせていた。
そして、次の日、お義母様に相談する事にした。
<楓side>
リムジンに乗り込むなり、つくしさんが声を掛けて来た。
「司さんが、新春パーティーで、私に着せたいドレスを明日、選びに行くと言ってくれて
いるんですが…⁉
如何したら、宜しかったでしょうか?」
「選ばせて於けば良いわよ。
また、着る機会は幾らでもあるでしょ?」
「それはそうですが…?
着ないのに、勿体無いですし…。」
「ほんと、貴女って娘(ひと)は…。
良いのよ。
貴女には、此れから、司の主要なパーティーのパートナーを務めてもらわなければいけ
ないの。
その時にも、着れるでしょ‼」
「………」
つくしさんは、呆気に取られているのか、『空いた口が塞がらない』状態に成っていた。
“ほんと、分かり易いわね…⤵。”と、私(わたくし)は苦笑で有った。
【司とつくし】
司とつくしがお休みだった12月31日の大みそかに、ドレスを選びに行った司とつくし…。
楓の言付け通り、つくしは、司にドレスを選んでもらっていた。
司のタキシードは何にでも合う、白のシンプルなタキシードの予定なので、つくしにはpinkの可愛らしいドレスを選んでいた司だった。
終始ご機嫌で、柔らかい雰囲気の司に、店員は、終始、とろんっとした瞳(め)で司を見詰めていた。
其れが気に入らないつくしでは有った。
その日の夜は、F4&T4の大みそかパーティーで、F4&T4の仲間内で夕方から夜を過ごした。
その時に、つくしは、優紀も来て居た事に気付いた。
如何も、桜子が誘ってくれて居たらしい。
つくしは、心から、“良かった‼”と、思っていた。
此れを機会に、また、“仲間として、優紀も一緒に居れたら良いのに…。”と、密かに思っていたつくしだった。
つくしは、T2から、今回の事を突っ込まれてタジタジでは有ったのだが…。
楽しいひと時を過ごせて、司とつくしはご満悦だった(?)。
<大晦日パーティー(?)の様子は、この後、投稿の<総優>で、ご覧下さいませ。>