切な過ぎる二人…<総優> 7.
総二郎と優紀は、F2&T2が居るで有ろうカラオケ店に向かった。
そして、総二郎は、あきらをLINEで呼び出した。
『あきら、外にちょっと、出て来てくれ‼
そのカラオケ店から、程近いカフェで待ってる‼』
あきらは、総二郎と優紀が居るで有ろうカフェに入って来た。
「よっ、総二郎‼
優紀ちゃんとの話しは付いたか?」
「優紀は、納得して居ねぇが、取り敢えず、話しは出来た。
俺は、今から、忙しく成ると思う。
司に出来て、俺に出来ねぇ事は、何一つねぇと思う。
そうだよな、あきら⁉」
あきらは、総二郎の瞳(め)に生気が宿って居るのを見て、総二郎の漲る遣る気に、称賛の意を込めて、総二郎に言っていた。
「ああ、当り前ぇだろ‼
総二郎、納得出来るまで遣り抜けよ‼
楽しみにしてるわ‼」
「ああ、サンキュー、あきら‼」
あきらは、総二郎と優紀と別れて、カラオケ店に戻って、総二郎の決意を類&T2に話しして聞かせた。
類&T2は、喜んで、“ほっ”と、していた。
また、あきらは、司にLINEで伝え、つくしは、司から話しを聞かされた。
つくしは、心の底から、喜びを爆発させていた。
つくしは、LINEで優紀に伝えた。
『優紀、西門さんを待って居て上げて‼
それが、西門さんのバロメーターに成ると思うから‼』
『うん、分かった。』
優紀は、密かに、“経験者は語るだね、つくし‼”と、心の中で思っていた。
つくしが司の部屋に行ってしまったので、優紀の部屋で一夜を一緒に過ごした総二郎と優紀は、朝、目覚めた其の日も、夜まで、部屋で一緒に過ごした。
総二郎は、至福の一時だった。
此れからは、総二郎自身、男としての戦いが待って居る。
司に出来たんだから、『俺も遣れば出来ねぇ事はねぇだろう‼』と、自分自身の思いを貫く決心を心に固く誓っていた総二郎だった。
そして、次の日の明け方、総二郎と優紀は、それぞれの地で、自分自身の役割を熟そうと誓い合っていた。
そして、それぞれの地に戻った。
総二郎は、優紀を取り戻す為に…。
総二郎は、東京に戻った途端、両親で有る家元と家元夫人に会っていた。
「家元、家元夫人、お話しが有ります。」
「何だ、改まって…?」
「この度の婚約の話しは無かった事にして下さい。」
家元は怒った口調で、総二郎に、大きな声で威嚇する様に怒鳴っていた。
「如何言う意味だ?」
総二郎は、躊躇する事無く、総二郎の想いを両親に告白していた。
「私には、高校の頃から好きで、心に決めていた女性が居ます。」
家元夫人は、思い出したかの様に、総二郎に確認して来た。
「それは、何方なの?
まさか…、更さん?」
「更は、幼馴染で初恋ってだけで、幼い頃の思い出ですよ。」
家元夫人は、“まさか、遊びの相手じゃないでしょうね?”と、勝手に困惑していた。
「じゃあ、何方なの?
貴方の周りに居た女性って、遊びの方以外で、司さんの婚約者の牧野さん以外、居たか
しら?」
「それが、居たんですよ‼
牧野の幼馴染で親友で、更の高校の時の後輩の女性が…。」
家元夫人は、思い出していた。
嘗て、更が、西門邸に連れて来ていた女性の事を…。
「じゃあ、あの時、更さんに連れて来られた女性…?」
「ああ、そうだ‼」
「貴方、そんな素振りを見せて無かったでしょ?
それ処か、(西門)邸に来て居た事を、“勝手に来た‼”と、思って、怒っていたわよ
ね?」
“何で、そんな事まで、覚えてんだよ…。”と、驚愕して居る総二郎だった。
「西門の柵に、放り込む事が怖くて、傷付けるんじゃねぇかと、優紀を遠避けてしまって
いたんだ。
だけど、やっぱり、俺が、無理だった。
優紀しか、居ねぇんだよ、俺には⤴。」
「でも、確か、一般家庭のお嬢さんでしょ?」
「だから、何なんだよ?
牧野も一般家庭の娘だろ?
俺は、ぜってぇ、家元と家元夫人を認めさせる仕事をする‼
だから、認めてくれる時には、優紀をも一緒に受け入れてくれ、頼む‼
そうしねぇと、優紀が俺を認めてはくれねぇらしいからよ(笑)‼」
総二郎は、楽しそうに、嬉しそうに、総二郎の両親で有る家元と家元夫人の前で話ししていた。
そんな総二郎を見る事は、今まで嘗て、西門家には、無かった事。
こんな楽しそうな総二郎を見る事は、家元と家元夫人は、驚愕しか無かったのだ。
『総二郎が、その好意を寄せている女性で変われるなら、どんな風に変わるのかをお手並
み拝見とでもしようか?』と、思う家元で有った。