切な過ぎる二人…<総優> 15.
<優紀side>
世間では、総二郎さんと私の例のTwitterの件が、未だに言われていた。
実は、ほとぼりが冷めるまで、そのままにしていたのだ。
そしたら、世論が煩く成って来て、お義父様が、総二郎さんと話ししていた。
総二郎さんは仕方なく、対応する事に了承していた様子だったが…。
「総二郎、こうも、世論が煩ければ、仕事も遣り難い。
如何だろうか?
記者会見かFAXで、発表しては…。」
「まあ、そうだよな。
もう、入籍してんだし、逃げる必要もねぇしな。」
「ああ、そうだ。
で、記者会見にするなら、私と総二郎だけで良いと思うが、検討してもらえるか?」
「了解‼」
で、結局、“FAXだけだと、逃げていると思われても…。”と、言う事に成り、記者会見に成った。
矢面に立って下さったお義父様には感謝しかない。
で、婚約会見を通り越して、入籍会見と成った。
その事には、世間では、驚愕の様子だった。
桜子さんが教えてくれたゴシップ誌に寄れば、道明寺さんとつくしの入籍会見もほぼ同時期に発表と成った事から、私達、総二郎さんと私の入籍会見は、其れ程の反響は無かった。
唯、何故、婚約会見が無かったかの質問は、目玉の様に聞かれていた様子だったが…。
しかし、同時期にF4から、道明寺さんと総二郎さんの入籍会見に成った事から、F4は残り2名と言われていた。
其れがだ、美作さんは桜子さんといつの間にかお付き合いしていた様で、婚約会見をした。
また、花沢さんは、藤堂静さんと、水面下でお付き合いが進行していた様で、その事が、世間にバレた様だった。
そして、発表もしていないのに、噂だけが一人歩きして居るかの様だった。
此れが、世間が驚愕していた理由だった。
“だって、F4全てにお相手が居ると言う事に成るんですから、世間が驚愕するのは当然ですわ…。”と、桜子さんが言って居た。
“まあ、そう言う事なのだろう⁉”と、思ってしまう私は、まだまだ、F4の妻という認識は薄いのだろう。
つくしにも、言えるかも…だけど。
<総二郎side>
俺と親父が、俺と優紀の入籍会見に臨んだ。
「私 西門総二郎は、この度、噂に成っておりました一般家庭出身の女性と入籍しました
ので、ご報告します。」
敢えて、優紀の名は伏せて於いた。
後、諸々の話しはしていたが、質問に入った時に、“こっちの勝手だろ‼”と、切れそうに成った。
「何故、婚約会見無しで、入籍会見に成ったんでしょうか?
やはり、一般家庭のご出身のお嬢さんだったという事が大きいですか?
世論の反響が大きい様ですが…。」
「私は、妻とは、高校の頃からの付き合いです。
私は、妻を愛しています。
私がバカだった為に、高校の頃から妻を愛して居るにも関わらず、ふらふらしてしまっ
ていた為、愛想を尽かされました。
ですが、私が、妻で無いと、やはりダメだったんです。
妻に許しを請うて、やっと、妻を手に入れる事が出来たんです。
だから、妻を大切にしたかったんです。
大切なのは、婚約ではなく、入籍でしょ?
だから、婚約会見はしても、しなくても、俺にとっては、如何でも良かったんです。」
「それ程までに愛された奥様は、お幸せですね。」
「そうですね。
俺は、妻を離せないので…。」
後で、お袋から聞いた。
この記者会見の間、優紀は、流れる涙を拭う事無く、“ずーっと、TVの中の俺を見続けてくれていた。”と…。
俺は、幸せに成れたんだと実感していた。
此の2か月後、俺と優紀は、挙式・結婚式を執り行った。
実は、優紀は妊娠して居たのだ。
まさかの3ヶ月だった。
何故、気付かなかったのだろうか?
俺も優紀も…。
まあ、入籍は済んでんだし、何時(いつ)、子供が出来ても、俺は、welcomeには変わりねぇんだが…。
切な過ぎる俺と優紀の二人だったが…。
何時しか時を経て、幸せ過ぎる俺と優紀の二人に慣れた。
俺には、幸せという日は来ねぇと、ずーっと、思っていた。
俺の結婚は、決められたものだと、ずーっと、思っていた。
まあ、一時は、決まり掛けて居たのだが…。
まさか、こんな日が訪れ様とは…。
幸せ過ぎて、『一生、俺は、優紀だけを見続けて行く‼』と、あの日、挙式の神聖な中で、誓った俺だった。
fin