やっぱり、私は…<つかつく> 11.
<司side>
俺の意識が回復した時には、既に、つくしは、姉ちゃんに拉致られた後だった。
それにしても、ほんとに、ババアは、つくしを道明寺家の人間として、今日のパーティーに出席させるつもりだったんかよ⁉
姉ちゃんの言葉が、余りにも衝撃過ぎて、俺は、面食らってしまった。
其れなら、今日のパーティーは、“つくしを俺の婚約者として、紹介して良いって事だよんな‼”と、俺は、一人、興奮していた。
思わず、“やべ‼”って、声が出てしまい、にや気顔が止まらなかった。
嬉し過ぎるだろ‼
で、夕方からのパーティー時間に間に合う様に、つくしの準備が出来たと、姉ちゃんから連絡が入った。
“司、つくしちゃんの準備が出来たわよ。
迎えに来て上げて‼
メイクルームに居るから…。”
「了解、今から、迎えに行くわ‼」
“つくしちゃん、滅茶苦茶、綺麗に成ったから、司、襲うんじゃないわよ‼”
「今は、襲わねぇよ‼
襲うのは、パーティー後だろ‼」
“………”
「まあ、取り敢えずは、今、そっち行くわ‼」
“はい、はい‼”
で、俺は、つくしを迎えに行った。
そして、俺は、其処で、面食らった。
新年早々、何のサプライズだよ⁉
<つくしside>
司が、迎えに来てくれた。
「つくし、良いか?
入るぞ‼」
「うん、大丈夫だよ‼」
司は、扉を開けた途端、私を見て、何も、発しない処か、微動だにしなかった。
皆さんは、“綺麗っ‼”とか、“良く、お似合いっ‼”と、仰って下さったけど、似合ってなかったかと、不安に成った。
「司っ‼
ダメ、似合ってない…⁉」
急に、司は、我に返った様に、私に言ってくれた。
「嫌、似合い過ぎてて…。
良いじゃねぇか‼
その、着物…。
って、言うか、その、着物、如何した?」
「お義母様が、“私のお誕生日プレゼントに‼”って、振袖をご用意下さったの。
“新春パーティーと成人式の時に着付けて欲しい…‼”って、仰って下さって…。」
「じゃあ、俺が用意した、pinkのドレスは…?」
「お義母様が、“司の誕生日パーティーの時に着なさい。”って、仰って下さったの。」
「………」
<司side>
俺は、思った。
何もかも、お膳立ては済んでたって事かよ⁉
でも、ああ~、もう、良いや。
つくしが可愛過ぎて、今此処で、襲いちまいたいくれぇ、可愛いんだから…よ。
もう、降参だ‼
ほんと、良く似合ってる。
ババア、つくしを良く理解してんじゃねぇかよ⁉
マジ、この着物姿で、つくしは成人式に出るのかよ⁉
マジ、それは、やべぇわ…。
“西田に伝えて、スケジュール、調整させなきゃな‼”と、俺は、誓っていた。
で、スタッフが俺等を迎えに来た。
「司様、つくし様、そろそろ、ご準備をお願い申し上げます。
パーティー会場に入場して頂きます。」
「おお、分かった‼」
そして、俺とつくしは、パーティー会場の扉の前まで、来ていた。