やっぱり、私は…<総優> 2.
<総二郎side>
俺は、優紀ちゃんが空港に居る事は聞いて無かった。
何なんだよ⁉
だが、嬉しさを隠し切れねぇ自分自身が居る事も、また、事実で…。
あいつ等に嵌められた感MAXだけど…。
まあ、嵌められて遣るか⁉
俺は、俺から優紀ちゃんに声を掛けた。
「優紀ちゃん、久し振りだね。
来てたんだね?」
「西門さん、ご無沙汰してました。
はい、桜子さんに誘って頂いて…。」
「そうだったんだな⁉」
「………」
優紀ちゃんとの話しが続かねぇ…。
あいつ等の視線が、気拙い…。
で、俺等、F3&T3は、滋ん家(ち)のPJに乗り込んだ。
F3は、全員、一人で、座っていた。
T3は、テーブル席に3人固まって座っていた。
が、俺は、俺が座っている席の隣に、優紀ちゃんを呼んで座らせた。
あいつ等は、見て見ぬ振りをしてやがる。
あいつ等は、俺の気持ちを知ってやがるんだよな…⁉
【総二郎side・回想】
ついこの前の、F3&T2の集まりの時、俺が、遅れてメープルのラウンジのVIPルーム入って行った時、“俺の様子が変だ‼”と、F2&T2が言って来やがった。
俺は、白を切ったのだが…。
如何も、それも通用せず、喋らされてしまった。
実は、12月3日…。
正しく(まさしく)、俺の生まれた日…。
所謂、俺の誕生日に、俺は、優紀ちゃんを見掛けた。
しかも、優紀ちゃんの隣には、男付き…⁉
驚愕…‼
否、今思えば、優紀ちゃんの隣に居る男に嫉妬して居たんだと、思う。
最悪だった。
俺の誕生日に、男付きの優紀ちゃんを見掛けるって…⁉
有り得ねぇっつーの‼
此のドロドロとした気持ちを対処する術を知らねぇ俺は、何もする気が起きなかったのだ。
だから、あれから、『女遊び』もしなく成り、殻に閉じ籠り出した。
その事を知ったあきらは、心配をしてくれるが…。
返って、“面倒臭ぇ‼”と、あきらでさえも、避ける様に成ってしまっていた。
その事を、集まりの時に話していた俺だった。
その事に関して、T2が話し出した。
「ああ、それ、合コンの相手でしょ?」
「合コン…⁉」
“優紀ちゃんが、合コン…⁉”
俺は、戸惑っていた。
そしたら、桜子が滋の言葉に上乗せして話してきた。
「先輩の話しでは、如何も、無理矢理、人数調整の為、大学の友達から、合コンに誘われ
ているみたいですよ‼
優紀さんは、断り切れなくて仕方なく、皆さんに付き合っているらしいんですけど…⁉
優紀さん、滅茶苦茶、綺麗に成って来て居るらしくて、いつも、声掛けられるらしい
んですよ‼
この前は、“二人だけでこの後、飲みに行かない⁉”って、誘われたらしくて、“振り切る
のが大変だった‼”って、仰って居たらしいですよ‼」
俺は、だからって、優紀ちゃんを責められない…。
俺と優紀ちゃんの関係を壊したのは、俺だから…。
何故、手放したんだろ?
何故、あの時、手放せたんだろ?
後悔するくれぇなら、しっかり捕まえて於けば良かったんだよな?
次、会えるなら…。
今度は、間違えねぇ‼
ぜってぇ、後悔しねぇ‼
<総二郎side>
俺は、俺が座っている席の隣に、優紀ちゃんを呼んで座らせて居たが…。
あいつ等は、聴き耳だけはしっかり立てているんだろうけどよ…。
「優紀ちゃん、ごめんな‼
此処に呼んで…さ。」
「いいえ。」
俺は、優紀ちゃんにカマを掛けるつもりで、話しして居た。
「俺、如何したら良いか、分からねぇんだよな?
だから、優紀ちゃんに判断してもらえねぇかと思ってよ‼」
「どんな事でしょうか?」
「優紀ちゃんの俺に対する気持ち…?」
「………、へっ??」
優紀ちゃんは、素っ頓狂な声出して…。
声が上擦ってるぞ‼
「如何かな?
優紀ちゃんしか判断出来ねぇだろ?」
「………」
都合悪ぃ事は、言葉を返さなく成るのも、全く、変わんねぇんだよな…?
優紀ちゃん、下向きっぱなしだろ⁉
仕方ねぇ…な⁉
「俺、優紀ちゃんの事、好きだから…。
あの時から、ずーっと、変わらず…。」
「………、へっ??」
優紀ちゃんが、顔を上げてくれたのは良かったが、顔付きまで、素っ頓狂状態の顔付きに成ってんじゃねぇか⁉
何時まで経っても、変わんねぇな、優紀っ‼