やっぱり、私は…<つかつく> 13.
<つくしside>
滋さんが、桜子と目配せをしながら、優紀に声を掛けて居た。
「じゃあさあ、優紀は、うち(大河原邸)で、成人式のお支度しない⁉」
「………、えっ??」
そりゃあ、そう言う反応に成るよね⁉
「だってね、私、去年が、成人式だったでしょ?
それなのに、成人式の日に振袖来てないの…。」
私は、不思議だった。
「えっ、何で…?」
「だって、つくしも優紀も桜子も居ない成人式に行く気、無かったんだもん。
お正月には着付けたんだけど…ね。
だから、今年に、つくしと優紀に便乗させてもらおうかと思って…ね。」
「はぁ~??」(つくし)
「えっ??」(優紀)
桜子も訴えて来た。
「じゃあ、私も便乗させて下さいね‼」
「ちょっと、桜子は来年でしょ?」
「成人式に行きたく成ると、思います~?
先輩も優紀さんも滋さんも、居ない所に…。」
まあ、桜子の意見も一理有るか⁉
「じゃあ、決まり…ね⁉」
「でも、先輩は、道明寺邸でお支度ですよね⁉」
「うん、椿お姉様も、帰国して来て下さるから…。
残念だけど…。」
「じゃあ、優紀は、うち(大河原邸)で、決まり‼
当日、迎えに行くよ‼」
「有難うございます。
宜しくお願いします。」
滋さんは、優紀のお礼をスルーするが如く、次の話しに馳せていた。
若干、滋さんが浮かれて居る様にも見えた。
優紀、滋さんに圧倒されている。
大丈夫か…?
「で、さあ、優紀は、振袖は決まってるの?」
「はい、お姉ちゃんが、成人式の時に作った振袖を借り様かと思って…。」
「へぇ??
それって、如何なの…?」
私は、優紀のフォローに回った。
「世間の姉妹は、そう言うもんだよ。
姉妹で、同じ振袖を着付けるもんなの…。」
「じゃあ、写真に残る振袖は、姉妹同じって事ですよね?
世間は、そう言うもん何ですね…?」
「まあ…ね。」
滋さんは何か考えて居る様子だった。
「じゃあさあ、どうせ、うち(大河原邸)で、着付けるんだし…。
荷物に成るじゃん…‼
だからさあ、私の振袖を着付けない?
ね、優紀⁉」
「えっ⁉」
「だってね…。
毎年、パパが振袖を用意してくれるんだけど…。
毎年、正月に一日しか着付けないじゃない?
だから、つくしの言う所の『勿体無い』でしょ?
だから、優紀に着付けてもらえたら、振袖も喜ぶでしょ?」
“そんな、強引なっ‼”と、私は、思って居たが、如何も、滋さんは至って、真面目に話して居る様子だった。
優紀と言えば、迷っている様子だった。
「でも、私は、滋さんみたいに、背も高く無いし…。
それに、体系だって、滋さんの様に、スレンダーじゃ無いし…。
寧ろ、着付ける時点で、難しいでしょ?」
「そんなのん、何とでも成るわよ‼
優紀、決定ね‼」
何か、優紀、丸め込まれちゃってるけど…。
此れで、良いのかな⁉
嫌、良いんだよね⁉
“そう思う‼”と、して居る私が居て…。
密かに、私は、自分自身に驚愕していた。
此れが、例の大晦日パーティーの時に、滋さんが言って居た、“『滋(さん)の作戦』というやつですか…?”と、私は、思って居た。
そんな風に思って居る時…。
西門さんが、『滋(さん)の作戦』に引っ掛かっていた。
「其れなら、俺が、優紀ちゃんの自宅まで迎えに行って、滋ん家(ち)に送り届ける
よ‼」
私は、思わず、叫びそうに成って居た心の叫びを、心の中に抑え込んで…。
心の中で思って居た。
“まさか…⁉
あの、西門さんが…⁉
『滋(さん)の作戦』に、引っ掛かった…⁉”
勿論、私を含めたF3&T4は、一斉に西門さんの方を見ていた。
「否、俺、優紀ちゃんの成人式、就いて行っちゃあ、ダメか?」
「「「「「「………」」」」」」
「………、えっ??」(優紀)
優紀の反応は、最も過ぎて…。
優紀の驚愕振りが、私は、“大丈夫なのか⁉”と…。
不安に成って居た。