やっぱり、私は…<つかつく> 33.
<つくしside>
グループLINEで、話しに成り、今度、『チムラ』と『アキちゃん』と、会う事に成った。
唯、難点のは、今や、優紀は、西門邸に住んで居て、西門さんの管理下にある。
そんな、優紀が、『果たして出て来れるのか?』と、言う事…。
それは、優紀も言って居た。
かくいう私も、住まいこそ道明寺邸では無いけれど(あの一件で、お義母様がご用意下さったマンションでの【牧野家の】実家暮らし)…。
多分、SPさんが見張ってる(?)…。
否、見守ってくれて居る様な気がするので、無闇に、外出が出来そうにもない。
この事を、『チムラ』や『アキちゃん』に伝えた所で、分かってもらえないよね…多分⁉
だから、敢えて、言わなかった。
優紀も、西門さんに、“聞いてみる‼”って言って居たから…。
一応、私もこの件を司には、LINEで聞いてみた。
『あのね、成人式で、久々に会った中学時代の友達と会って来たらダメかな?』
こういう話しには、直ぐに返信が来るって、如何言う訳…よ⁉
『はぁ~??
ダメだ‼
男も居るんだろ?』
『居ないよ‼
だって、チムラとアキちゃんだけだもん。』
『ああ、あの騒いでた奴等か?』
奴等って…。
まあ、仕方ないか?
怒ってそうだもんね。
『そうそう、その子達。』
『会うのは、二人だけか?』
『うん、二人と優紀だけ。』
『分かった。
日本時間の夜にでも、TELする。
直ぐに取れよ‼』
『うん、分かった。
待ってる。』
多分、西門さんと、相談でもして居るんだろうけど…。
夜、司から、TELが入って来た時は、素直な気持ちで、話ししていた私だった。
“つくし、ダチに会いに行って来い‼”
「えっ、良いの?」
“俺に、“ダメだ‼”って言われると、思ってたんか?”
「うん、覚悟を決めてた。」
“じゃあ、ダメにしようか?”
「えっ、それは、嫌だぁ~。」
“嘘だよ。
松岡も、総二郎から、了承が出てると思うから、楽しんで来い‼”
「うん、有難う…ね‼」
“しかし、条件が有る。”
やっぱり、そうだよね⁉
司が、タダじゃあ、行かせてはくれないよね。
「えっ??
どんな、条件…?」
“第1にSPは付ける。
男に誘われても、誘いに乗るな‼
油断をするな‼
いつも、緊張感を持て‼
酒を飲むのは、1杯だけにしとけよ‼
其れと、遅くとも夜は10時には、帰宅しろ‼
朝は、10時以降なら、何時からでも、行って来て良いから。”
「………」
此れじゃあ、最後まで、皆と楽しめない⁉
“何で、答えねぇんだ?”
「だって、それじゃあ、飲みに行けないでしょ?」
“飲みに行く必要ねぇだろ?
お前は、酒に弱ぇだからな。
誰かに、お持ち帰りされたら、如何するんだ‼
油断も隙もねぇな?”
「だって…。」
“じゃあ、行くな‼
俺が、お前の直ぐ傍に居ねぇんだ。
何か有っても、迎えにも行けねぇだろ?”
「………っう‼」
言葉に詰まった私だった。
司が言い出したら、聞かないのは知ってるから、反論してまで、行こうとは、思わない私だった。
私は、この条件を呑む事にした。
「分かった。
此の条件を呑んだら、行って良いって事?」
“ああ、行って来て良い。”
「じゃあ、そうするね。」
その甲斐あってか、優紀とチムラとアキちゃんと会う事を許してもらえた。
後で、優紀に聞いたら、優紀も、西門さんから、私が、司に出された条件と全く同じ条件で、約束させられていたらしい。
多分…じゃ無くても、司と西門さんとで、相談してるよね。
そして、司との約束は、きちんと、守った。
勿論、優紀も、西門さんとの約束は守った。
でも、何処かで、SPさんが見守ってくれて居そうだけど…。
後で、優紀と笑いながら話ししていた。
久し振りに、チムラとアキちゃんと会えて、楽しめた。
チムラとアキちゃんには、“また、会おう‼”って、言われたけど…。
私と優紀は、“早々には難しいだろうな?”と、そう思って居た。
司と付き合うって事は、自由を強いられているというのに、それが嫌じゃない‼
やっぱり、私は…。
司の毒牙に嵌まってしまったのかも…知れない。
“まあ、それも、良いか?”と、思ってしまう。
それが、好きって事なのだろうから。
あいつが居なきゃ、私じゃないんだから、仕方ない。
あいつにイカれている今の私は、そんな私自身が好きだから…。
やっぱり、私は…。
あいつに惚れているんだなぁ~。
司、ごめんね、我儘な私で…。
大好きだからね、司‼
fin