＜此の二次小説『Birthday　party【もしも類とつくしが兄妹だったら】…＜つかつく
　＞』は、『もしも類とつくしが兄妹だったら…＜つかつく＞』の本編の47．の後の
　『spin　off』と成ります。
　（類君の『Birthday』を絡めた『spin　off』と成ります。）
　宜しかったら、合わせて覗いて遣って下さいませ。
　此の場面に繋がる　44．　と　47．　に、関しては、下記を参照下さいませ。＞

　

【花沢つくし　編】

＜つくしside＞

私は、記憶が戻り、司の事も全て思い出し、『花沢つくし』として、司の恋人に戻る事に成った。

何か、不思議～。

でも、何だか、嬉しい‼

でも、まだ、お兄様には、ちゃんとした形で、記憶の事と司の事は、報告出来て居ない。

記憶が戻る前は、お兄様とは、兄妹という立場が当たり前だった。

でも、記憶が戻った、今、思えば…。

高校生当時、『soul　mate』だと、思っていた花沢類が…。

実は、私の本当の血の繋がったお兄様だった。

『soul　mate』…と、言うのは、ある意味、本当の事だったのだ。

本当に、『兄妹の魂』で、繋がって居たのだ。

記憶が、戻った今と成っては、その事が、何か、不思議で仕方なかった。

そして、私は、お兄様のお誕生日＝3月30日を思い出していた。

そう言えば、もう少しで、3月30日だよね？

静お姉様にTELで話しした時も、静お姉様と約束したんだよね…。
“私の甥の『健』に合わせて‼”って。

じゃあ、思い切って、フランスに行きますか？

サプライズで、お兄様の『Birthday　party』でもして差し上げますか？

一応、パパとママには、言って行かなきゃね‼

また、私が、“失踪した‼”って、大騒ぎに成るといけないし…。

多分、ママが、大騒ぎしそうだから…。

サプライズで、フランスに行く事も付け加えて於かなきゃね‼

で、私は、ディナーの時に、パパとママに話しした。

「パパ、ママ…。
　今、良い？」
「ああ、何なんだ？」
「うん、明日から、フランスのお兄様の所に行って来るね？」

ママは、早速、怪訝な顔付きをした。

「つくし、何を言ってるの？
　身体は、まだ、万全じゃないのよ？」

私は、パパの方を向いて、話しをした。

「でも、パパからは、私の仕事の復帰の話しも出てるでしょ⁉
　だから、ママ、大丈夫よ‼
　もう、SPを撒いたりしないから…。」

ママは、驚愕顔で、私を見詰めて言って来た。

「其れは、当り前でしょ‼
　撒く様なら、尚、行かせません。」

パパが、ママと私の間に仲裁の役目として入ってくれた。

「まあ、つくし、心機一転、行って来たら良い。
　しかしな、つくし。
　無茶は、いかんぞ‼
　ママが言う様に、まだ、万全な身体では無い。
　無理をする事は、成らんぞ‼」

私は、満面の笑みで、パパにお礼を言って居た。

「うん、其れは、分かってる。
　パパ、有り難う‼」

しかし、ママは、剣幕だった。

「あなた‼」

だから、私は、直ぐ様、ダイニングを退散した。

後のママの処理は、パパに任せる事にした。

ママは、私を心配してくれているんだろうけど…。

“私は、もう立派な大人、何だから…。”と、言いたかった。

何時まで経っても、超過保護のママを持つと、ほんと、疲れる～‼

実は、超過保護の母親に、まだ、慣れて居ないのよね。

牧野家は、ある意味、放任主義の様な感じだったし…。

で、私は、翌日、フランスに渡仏したのだった。

まさか、この事が、後に成って、大きな波紋を起こすとは、思わずに居た私だった。